こんにちは、
ともやんです。
フランスの20世紀前半を代表するピアニスト、マルグリット・ロン(1874-1966)の復刻盤が、2月後半にリリースされます。
ただいまタワーレコードでは予約受付中です。
今日は、マルグリット・ロンの命日でもあるので、いくつかの録音を聴いてみました。
ぜひ、古き良き時代の演奏を楽しんで頂きたいと思います。
マルグリット・ロンについて
マルグリット・ロンを初めて知ったのは、もう何年も前でした。
宇野功芳氏の著書『名演奏のクラシック』で取り上げてたからです。
そこには次のような記述があり、前々から興味を感じていました。
マルグリット・ロンは、1874年11月13日、フランスの南部にあるニームで生まれました。そして1966年2月13日に91歳でパリで死去。
ロン=ティボー・コンクールにその名を残した名ピアニストで、ラヴェル、ドビュッシー、フォーレを得意としていました。
推薦盤としては、ツィピーヌ指揮パリ音楽院管弦楽団と組んだ、ラヴェルのピアノ協奏曲とクリュイタンスと組んだショパンのピアノ協奏曲第2番を挙げていました。
また往年のコンサートならではのエピソードとして、晩年にはショパンのピアノ協奏曲第2番を弾いていTえ途中で止まってしまい、また頭に戻って演奏を再開するということもあったそうです。
なんと最高記録は20回も止まってしまい、さすがのロンも頭を抱えてしまったことがあるそうです。
すると聴衆が「マダム」「マダム」と声援を送り、気を取り直したロンは、20回目に最高の演奏を展開したということもあったそうです。
しかもコンサートが終わってみると午前零時を過ぎてしまっていたにもかかわらず、聴衆たちは心から満足して帰宅したというエピソードも紹介されていました。
いまでは考えられないことですが、まさに古き良き時代での出来事だったのでしょう。
フレンチ・ピアノ・スクール マルグリット・ロン Vol.1
ガブリエル・フォーレ – Gabriel Faure (1845-1924)
ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op. 15
Piano Quartet No. 1 in C Minor, Op. 15
1.(10:03) I. Allegro molto moderato
2.(05:34) II. Scherzo: Allegro vivo
3.(07:37) III. Adagio
4.(08:27) IV. Allegro molto
total(31:41)
トリオ・パスキエ – Trio Pasquier
マルグリット・ロン – Marguerite Long (ピアノ)
録音: 1956
フレンチ・ピアノ・スクール マルグリット・ロン Vol.1 ~フォーレ&ダンディ
フレンチ・ピアノ・スクールの代表的存在の1人であり、フランスにおける女流ピアニストの代表格である名女流奏者マルグリット・ロン(1874-1966)の復刻が、「APR」レーベルの「フレンチ・ピアノ・スクール」シリーズからいよいよスタート。
全2巻に分けて復刻されるマルグリット・ロンの演奏は、彼女が遺したフレンチ・レパートリーの全てとショパンが予定されており、今回リリースとなる第1巻にはフォーレとダンディが収録されました。ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルといった当代屈指の音楽家たちと個人的に親交を深め、ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」や「クープランの墓」を初演し、フォーレからは「即興曲第4番」を献呈されるなど、フレンチ・レパートリーの発展と充実に大きな役割を担ったマルグリット・ロン。
また、僕が非常に感銘を受けたラヴェルのピアノ協奏曲は、amazon music unlimitedで聴くことが出来ます。
Maurice Ravel: In Orchestra
僕は、ラヴェルのピアノ協奏曲が大好きで、いつもはアルゲリッチとアバドの若かりし頃の演奏を聴いています。
でも、ロンの演奏は、夢うつつの愉悦感たっぷりで陶酔のひとときを味わえる名演です。
ぜひ、CDと合わせてストリーミング配信もおすすめです。
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