こんにちわ、
ともやんです。
超レア音源からの復刻盤のご案内です。
製作者によると、1958年に旧ソ連からレニングラードフィルハーモニーから初来日を果たしました。
そして5月12日に、公演の最終日が、日比谷公会堂で開催されました。
収録された曲は、チャイコフスキーの交響曲第6番”悲愴”とアンコール曲の白鳥の湖組曲から3曲でした。
これは、外来のオーケストラの演奏が、日本で初めて録音された記念すべき出来事だったのです。
その約2ヵ月後に”悲愴”が、30センチLPで、アンコール曲の”白鳥の湖”が、45回転のEP盤で発売されました。
ところがメディアなどでは、日比谷公会堂の音響の悪さを指摘する声が多く、その後再販されることなく60年間、幻のLPとなり、中古市場のも超レアものとされていました。
今回、名盤の復刻に掛けては、第一人者の平林直哉により、61年ぶりに復刻され、発売されることになりました。
指揮者のアレキサンドル・ガウク(1893-1963)は、ウクライナ出身の旧ソ連の指揮者で、1931年-34年まで、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者を務め、ショスタコーヴィチの交響曲第3番”メーデー”を初演しています。
戦後は、モスクワ放送交響楽団の音楽監督を歴任するなど、戦後のソ連音楽界を支えた人です。
ガウク&レニングラードフィル チャイコフスキー”悲愴”、他
チャイコフスキー:
(1)交響曲第6番 ロ短調「悲愴」Op.74
(2)情景(第2幕)~バレエ「白鳥の湖」Op.20より
(3)ワルツ(第1幕)~バレエ「白鳥の湖」Op.20より
(4)グラズノフ:スペイン舞曲~バレエ「ライモンダ」Op.57より
アレクサンドル・ガウク(指揮)、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
ライヴ録音:1958年5月12日、東京、日比谷公会堂
チャイコフスキー: 交響曲第6番「悲愴」、他 アレクサンドル・ガウク 、 レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
制作者より
1958年4月、旧ソ連からレニングラード・フィルが初来日をはたしました。最終日近くの5月12日、日比谷公会堂で行われたアレクサンドル・ガウク指揮のチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」とアンコール3曲(「白鳥の湖」より)がライヴ録音されましたが、これらは外来オーケストラの初めての日本録音という記念すべきものでした。
約2ヶ月後、「悲愴」は30センチLPで、「白鳥の湖」は45回転のEPでそれぞれ発売されましたが、各媒体では日比谷公会堂の音響の悪さがことごとく非難されたため、以後、これらのレコードは〈一度も〉再発売されることなく、60年以上が経過しました。そのため、中古市場では「悲愴」は極めてレアですが、「白鳥の湖」のEP盤はさらに稀少であり、あらゆるレコードの中でも最も入手が難しいものです。
今回、かけがえのない音源を復刻することに成功しましたが、その過程で思わぬ事実が発覚しました。
まず、「白鳥の湖」の3曲のうちの1曲〈スペイン舞曲〉は、何とチャイコフスキーではなく、グラズノフの「ライモンダ」だったのです。
また、「悲愴」はかなりピッチが高くカッティングされていたため、これも修正しました。つまり、当時は狂ったピッチの「悲愴」を聴き、グラズノフをチャイコフスキーと勘違いして、批評がなされていたのです。
61年目にしてようやくまっとうな形で復刻されたので、今こそこれらの演奏の正しい評価がなされる時なのです。
なお、オリジナル・マスターはすでに失われているので、LP、EPより復刻しました。
60年も経過している盤ですので、それなりにノイズが入ることをご了承下さい。また、アンコールではフェイド・アウトがいささか唐突ですが、これはオリジナル通りです。(平林直哉)
キングインターナショナル
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