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小澤征爾 パリ管弦楽団 チャイコフスキー交響曲第4番

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こんにちは、
ともやんです。

小澤征爾。1935年9月1日生まれ。
日本人で世界でもっとも成功した指揮者と言っても過言ではないかもしれません。
そして63年前の今日、1959年9月12日は、小澤征爾がブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した日です。

たまたま昨日からパリ音楽院管弦楽団とパリ管弦楽団について調べていて、1970年10月に小澤がパリ管を指揮してチャイコフスキー交響曲第4番を録音したCDを発見。
そこで小澤がブザンソンで優勝してからパリ管を指揮して録音するまでの約11年間を辿ってみると面白いかも、ということで小澤征爾の若き日を調べてみました。

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小澤征爾 若き日の夢と挫折

小澤は、当初はピアニストを志ていたようだが、ラグビー部に所属していた中学生時代に右手人差し指を骨折するという大怪我をして断念。高校生になり齋藤秀雄の指揮教室に入門して新設された桐朋女子高校音楽科の1期生として転校というか再入学。そのまま桐朋学園短大に進学し、57年夏に卒業。当初は齋藤の紹介で群馬交響楽団振ったり、日本フィルの副指揮者を務めたりしていました。

転機は小澤が1959年2月、23歳の時。桐朋の父兄会などから資金援助を受けスクーターとギターを持って単身渡欧。ここからのことは著書『ぼくの音楽武者修行』に書かれています。僕もかなり前に読みましたがおぼろげに憶えています。

そして9月12日にブザンソン国際指揮者コンクールで優勝を遂げたのです。

翌年にはボストンのバークシャー音楽センターでミュンシュの指導を受け、ここで名誉あるクーセヴィツキー大賞を受賞しました。
続いてベルリンでカラヤン・コンクールでも一位を獲得。指揮者として羽ばたく準備ができました。

61年2月にはバーンスタインの招きでニューヨーク・フィルの副指揮者になり、職業としての指揮者生活をスタートしています。
同年行われた東京世界音楽祭に参加のためニューヨーク・フィルに同行した小澤はまさに前途洋々たる青年指揮者のイメージでした。

62年6月からはNHK交響楽団の常任指揮者になり、メシアンの『トゥーランガリラ交響曲』の日本初演など大成功を収め、才能ある指揮者という印象を強く残し、将来への夢が広がったかのようでした。
しかしわずか半年後の暮れにはN響とトラブルを起こし辞任。小澤は大きな挫折を味わうことになります。が、この事件が世界に羽ばたくきっかけになったとも言えます

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小澤征爾 世界への飛翔

小澤からみたら「N響事件」N響からみたら「小澤事件」僕は、いくつかの資料をみたが、結局はよくわからないのでコメントのしようがありません。ただ小澤からは、挫折とか失意を感じたという印象があまり受けません。

翌年1963年1月15日には日比谷公会堂「小澤征爾の音楽を聴く会」という演奏会が開かれ、三島由紀夫も翌日の朝日新聞にこの演奏会のエッセイを書いているほど。17日には吉田秀和、黛敏郎らの仲介でN響と和解。ただ、N響に戻るわけでもなく1月18日には、アメリカに旅だったのです。

至高の十大指揮者』中川右介著では、当時の小澤には既にカラヤン、バーンスタイン、ミュンシュという大物指揮者の後ろ盾と最強のマネージメント会社も付いていたので日本にいる必要はなかった、とも記されています。

アメリカに渡ってからの小澤の活躍は凄かったようです。
63年夏には、シカゴのラヴィニア音楽祭の音楽監督に迎えられた。65年にはロンドンでデビューし、カナダのトロント交響楽団の音楽監督に就任。

翌66年にはザルツブルクでウィーンフィルを初めて指揮。
67年11月9日には、武満徹の代表作『ノヴェンバー・ステップス』が小澤征爾指揮ニューヨーク・フィルハーモニックの初演され大成功を収めました。
その後、トロント響と世界初録音も行っています。

68年には日本フィルの常任指揮者となり、後に音楽監督となるボストン響とも初共演を行っています。
69年にはトロント交響楽団と来日公演を行い、翌70年から77年までサンフランシスコ交響楽団の音楽監督を務めました。

また少し前からRCAでシカゴ交響楽団との録音も開始しています。そして70年以降、小澤の録音活動は飛躍的に活発化して行きました。
ロンドン、パリ、東京、サンフランシスコで多くの録音を残していきます。特にパリ管とは相性が良かったようで72年のストラヴィンスキーの『火の鳥』全曲がありますが、

それを予感させる70年のチャイコフスキーの第4交響曲も素晴らしいのです。当時、パリ管の音楽顧問がカラヤンだったこともあり、そんな後ろ盾もあったかもしれません。

小澤の演奏は、明快ながら熱量を持った名演。
あまり注目はされなかったように感じますが、これは小澤の名盤というよりこの作品の名盤でもあると思います。

ぜひ、聴いてほしいです。

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小澤征爾 パリ管弦楽団 チャイコフスキー4番

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー – Pyotr Il’yich Tchaikovsky (1840-1893)
交響曲第4番 ヘ短調 Op. 36
Symphony No. 4 in F Minor, Op. 36

1.(18:43) I. Andante sostenuto – Moderato con anima
2.(09:36) II. Andantino in modo di canzona
3.(06:15) III. Scherzo: Pizzicato ostinato – Allegro
4.(09:07) IV. Finale: Allegro con fuoco
total(43:41)

パリ管弦楽団 – Orchestre de Paris
小澤征爾 – Seiji Ozawa (指揮)
録音:1970年10月

チャイコフスキー 交響曲 第4番 小澤征爾 パリ管弦楽団

世界的指揮者、小澤征爾が2015年9月1日に80歳を迎える記念としてカタログ音源を一気にシリーズ化発売。本作は、若き日のオザワとパリ管の誉れ高い名演!1970年10月録音。



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