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カラヤンの第九 コンパクトディスクの規格はこうして決まった

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ヘルベルト・フォン・カラヤンは、

その生涯にベートーヴェンの第九を75回演奏会で指揮しています。

これは、カラヤン財団の運営するサイトで報告されています。

 

これは、フルトヴェングラーの103回には、敵いませんでした。

 

しかし、セッション録音に関してはカラヤンは5回行っています。
フルトヴェングラーは、結局1度も録音することなく他界してしまいました。

 

カラヤンの録音は、ウィーンフィルとフィルハーモニア管で1回ずつ、

ベルリンフィルで3回でした。

 

今回は、1976年の4回目の録音(ベルリンフィルでは2回目)を取り上げます。




カラヤンの第九 CDのサイズ、収録時間はこうして決まった

 

1983年9月、カラヤンは5度目の、ベルリンフィルとは3度目の第九の録音を始めました。

 

これは、来るデジタル録音、CD時代を見越して、

もう一度ベートーヴェンの交響曲を全曲、今度は映像と共に録音しようという企画でした。

 

録音・録画のセッションが、83年9月20日から27日までで、

その間の23日と24日にはコンサートも開催しました。

 

つまりコンサートの開催とリハーサルを兼ねるという

カラヤンが生み出した効率の良いビジネスモデルでした。

 

実は、この時、ソニーとフィリップスが共同開発を進める

新しい録音メディア、コンパクトディスク(以降CD)のサイズについて、

両社で意見が分かれていました。

 

フィリップスは、直径11.5センチで収録時間60分、

ソニーは、直径12センチで収録時間が74分でした。

 

たかが5mm、されど5mmの攻防だったのです。

でもわずか5mmでも14分の収録時間が違っていたのですね。

 

カラヤンが契約しているドイツグラモフォンは、

フィリップスの系列会社であり、

 

またカラヤンは、当時ソニーの社長だった大賀典雄とは個人的に親しくしていました。

大賀が東京芸大を出た音楽家であり、カラヤンと同じ飛行機の操縦も趣味としていたからです。

 

CDのサイズに関して、フィリップスとソニーはお互い主張して両社譲らない状況の時に、

大賀は、カラヤンに相談しました。

 

大賀から相談を受けたカラヤンは、即座にこう答えました。
「第九が1枚に収まるのがいい」。

つまりCDのサイズを12センチにすることを意味しています。

 

カラヤンの第九の演奏時間は、

ベルリンフィルとの最初の録音の62年で70分台、

76年録音のもので66分台でした。

 

答えは明白でした。

 

このカラヤンの「天の声」により、

CDのサイズが決まるという伝説が生まれたのです。

 



カラヤンの第九 圧倒的完成度の4回目の録音

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

 

1.(15:21)I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(10:04)II. Molto vivace
3.(16:50)III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(06:27)IV. Presto
5.(17:56)Presto: O Freunde, nicht diese Tone! – Allegro assai
total(66:38)

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アンナ・トモワ=シントウ – Anna Tomowa-Sintow (ソプラノ)
アグネス・バルツァ – Agnes Baltsa (メゾ・ソプラノ)
ペーター・シュライアー – Peter Schreier (テノール)
ジョゼ・ヴァン・ダム – Jose Van Dam (バス・バリトン)
ウィーン楽友協会合唱団 – Wiener Singverein
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
ヘルベルト・フォン・カラヤン – Herbert von Karajan (指揮)
録音: September 1976, Philharmonie, Berlin, Germany

 

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映像も含めて、生涯に6回もベートーヴェンの交響曲全集を完成させたカラヤン。その中でもベルリン・フィルと全盛期の頂点にあった第2回目の当全集(1975-77年録音)は、スケールの大きさ、強靭にして壮麗なサウンド、精緻なアンサンブル・・とまさにどの点をとっても一点の曇りがない比類なき圧倒的な完成度を誇っています。

※SA-CD対応プレーヤー専用ディスクです。通常のCDプレーヤーで再生することはできません。2ch音源のみのディスクです。Multi-ch(サラウンド)は収録しておりません。
ユニバーサル・ミュージック

 

 

カラヤンの第九 聴き直して惚れた圧倒される名演

 

クラシック音楽ファンで、ディープなマニアから、第九はカラヤンだよね、

という意見はまず出てこないでしょう。

 

僕もそうでした。

 

カラヤンの第九?聴きたかったら、どうぞお好きなように、と答えていました。

 

ただ、今年2018年がカラヤン生誕110周年ということで、

初心に戻ってカラヤンの録音を聴いていくと

この人は、やはり凄かったんだ、と思うように心境が変化してきました。

 

もちろん、膨大な録音の中には、聴いても聴かなくていいものはあります。
コーヒーはブラックですが、ミルクと砂糖たっぷりとい表現したものもないわけではありません。

 

でも、その膨大な録音の中から聴くべき録音はいくつも出てきます。

 

カラヤンなんて、と聴かず嫌いは、人生の損失です。

この76年録音の第九はお勧めです。

第一楽章の弦の刻みから、なにかわくわくさせるものがあります。
カラヤンは、変な小細工をしたりしない人です。

その表現は常に正攻法で、丁寧な音楽づくりをする人です。

 

この76年の録音では、ベルリンフィルの圧倒的なアンサンブルで、

首根っこを押さえつけられて、これでもか!とM的な快感を与えてくれます。

 




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