こんにちは。
ともやんです。
ヘルムート・ミュラー=ブリュール指揮ケルン室内管弦楽団によるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が素晴らしいです。
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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)
ん!?
で、ピアニストは誰?
実はこの全集は面白い企画なのです。
2007年の録音当時20代から30代のピアニスト5人が、1曲ずつ受け持って、ミュラー=ブリュール&ケルン室内管と協演した全集なのです。
1番イーゴリ・レヴィート(1987年生まれ)、2番王笑寒 (1980年生まれ、北京出身)、3番ヘンリ・シーグフリードソン(1974年生まれ、フィンランド出身)、4番高橋礼恵(1978年生まれ、仙台出身)、5番デーヴィッド・カドゥシュ(1985年生まれ)です。
録音当時、一番年上のシーグフリードソンで34歳、最年少のレヴィートに至っては弱冠20歳。
その5人が、ミュラー=ブリュールとケルン室内管の絶妙な伴奏で伸び伸び演奏しているのがとても気持ちのいいのです。
心に爽やかな風が吹く全集になっています。
ミュラー=ブリュール指揮ケルン室内管の軽快にして深い音楽作り
また、ミュラー=ブリュール指揮のケルン室内管の素晴らしさと言ったら、言葉に出来ないくらいです。
軽快にして深いのです。
だから何度聴いても飽きないのです。
往年の巨匠では、カール・シューリヒトが近いでしょうか。
とにかく音楽は、軽快に流れますが、ひとつひとつのフレーズに意味があり、それぞれが深いのです。
ミュラー=ブリュールは、2012年に病気で73歳の生涯を閉じましたが、本当に惜しい人を失くしたと思います。
5曲の中では、第3番が特に秀逸です。
ピアニストは、フィンランド出身のシーグフリードソン。
この人ただものではありません。
なんと自国の偉大な作曲家シベリウスの交響曲第2番と第5番を自分でピアノ独奏に編曲してリリースしているのです。
僕はまだ第2番の一部しか聴いていませんが、煌めきと広がりをもった素晴らしい編曲と演奏です。
ぜひこの全集を聴いてください。超おすすめです。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
(34:17)ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op. 15
Piano Concerto No. 1 in C Major, Op. 15
イーゴリ・レヴィート – Igor Levit (ピアノ)
録音: 10 June 2007, Kolner Philharmonie, Cologne, Germany
(28:39)ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op. 19
Piano Concerto No. 2 in B-Flat Major, Op. 19
王笑寒 – Xiaohan Wang (ピアノ)
録音: 26 May 2007, Kolner Philharmonie, Cologne, Germany
(34:46)ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
Piano Concerto No. 3 in C Minor, Op. 37
ヘンリ・シーグフリードソン – Henri Sigfridsson (ピアノ)
録音: 10 June 2007, Kolner Philharmonie, Cologne, Germany
(35:46)ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op. 58
Piano Concerto No. 4 in G Major, Op. 58
高橋礼恵 – Norie Takahashi (ピアノ)
録音: 26 May 2007, Kolner Philharmonie, Cologne, Germany
(37:57)ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 「皇帝」 Op. 73
Piano Concerto No. 5 in E-Flat Major, Op. 73, “Emperor”
デーヴィッド・カドゥシュ – David Kadouch (ピアノ)
録音: 2 June 2007, Kolner Philharmonie, Cologne, Germany
ケルン室内管弦楽団 – Cologne Chamber Orchestra
ヘルムート・ミュラー=ブリュール – Helmut Muller-Bruhl (指揮)
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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集(ケルン室内管/ミュラー=ブリュール)
ヘルムート・ミュラー=ブリュールのCDは、ほとんどがナクソスから出ているので録音もよく何と言っても、こんな素晴らしい演奏が、リーズナブルな価格で手に入るのは嬉しい限りです。
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