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プレトニョフ ベートーヴェン交響曲全集より田園&第8番

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こんにちは、
ともやんです。

ミハエル・プレトニョフは、たまたま僕と同じ1957年生まれということで、親近感を持っていますが、彼の存在とその録音を聴いたのは、ここ1、2年のことです。

故宇野功芳氏晩年の著書『ベートーヴェン ベートーヴェン 不滅の音楽を聴く』の中で、ピアノ協奏曲第1番などでプレトニョフ盤を高く評価していたことからです。

早速プレトニョフのCDを手に入れて聴き込みました。

そして最近目にした『音楽放浪記 世界之巻』片山杜秀著でもプレトニョフに関して興味深い記事を見つけたのでは、この人のベートーヴェンの交響曲も聴かなきゃということで「田園」と第8番を聴きました。

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プレトニョフのベートーヴェン交響曲 驚くしかない

プレトニョフのベートーヴェン交響曲の録音を聴いて驚くしかありませんでした。

片山氏の本には、こんなことが書いてあったのです。
現代ロシアを代表する作曲家シチェドリン(1932-)の講演会に行った時、こんな話を聴いたそうです。

シチェドリンがまだ学生だった頃、プロコフィエフがモスクワ音楽院を訪ねてきた。時は、スターリン時代の最末期で、作曲家も最晩年の頃。
そこで若き学生だったシチェドリンは、プロコフィエフに思い切ってこんなことを質問しました。
「作曲家としていちばん心得るべきことは何でしょうか?」
そしてプロコフィエフはこう答えたそうです。
「どうしたら人が驚くか考えなさい」

もっと芸術的、人間的に高尚な回答を考えていたシチェドリンは度肝を抜かれたそうです。
しかし彼は、この言葉を座右の銘として創作の道を進むことになります。

そしてこのシチェドリンの友人として交流があるのが、プレトニョフなのです。年齢は親子ほど違いますが、それゆえ、プレトニョフはシチェドリンの教えを素直に聴いたのかもしれません。

まさに、プレトニョフのベートーヴェンの交響曲全集からの第6番「田園」は、人を驚かせてみようという精神溢れる演奏なのです。

プレトニョフの「田園」は人によっては吹き出すかもしれない。
第一楽章からぶっ飛びです。
クレンペラーばりに一音一音ずつ刻むように有名なテーマを奏でたかと思うと、いきなり急発進します。あとはやりたい放題という感じで、僕はそれなりに楽しく聴きました。

そして片山氏は、このプレトニョフのベートーヴェンの交響曲全集は、人を驚かせようということで、もっともロシア的で存在価値があると記されています。

しかし、20世紀の巨匠と言われるフルトヴェングラーにしろクナッパーツブッシュにしろ、聴衆を驚かせてみようという気持ちは少しはあったと思います。特にクナッパーツブッシュには。まさにサプライズと感動は紙一重なんだと思います。

なお、第8番は「田園」に比べればまだまともですが、終楽章に因数分解されたような表現が登場し、あれっ?いま聴いている曲なんだっけ?という錯覚を感じる瞬間があります。

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プレトニョフ ベートーヴェン交響曲第6番「田園」&第8番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68
Symphony No. 6 in F Major, Op. 68, “Pastoral”

1.(09:33) I. Awakening of Cheerful Feelings Upon Arrival in the Country: Allegro ma non troppo
2.(10:08) II. Scene by the Brook: Andante molto mosso
3.(05:24) III. Merry Gathering of Country Folk: Allegro
4.(03:16) IV. Thunderstorm: Allegro
5.(08:36) V. Shepherd’s Song: Happy and Thankful Feelings after the Storm: Allegretto
total(36:57)

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交響曲第8番 ヘ長調 Op. 93
Symphony No. 8 in F Major, Op. 93

6.(09:50) I. Allegro vivace e con brio
7.(04:05) II. Allegretto scherzando
8.(04:33) III. Tempo di menuetto
9.(07:11) IV. Allegro vivace
total(25:39)

ロシア・ナショナル管弦楽団 – Russian National Orchestra
ミハイル・プレトニョフ – Mikhail Pletnev (指揮)
録音:2006年

プレトニョフ ロシア・ナショナル管 ベートーヴェン交響曲第6番田園&第8番

手兵ロシア・ナショナル管弦楽団を指揮した過激な解釈が話題を呼んだプレトニョフのベートーヴェン交響曲全集からの分売。優美な名曲として名高い《田園》と第8番のカップリングでお届けします。



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