こんにちは、
ともやんです。
ブラームスは、室内楽の人です。
もちろん管弦楽の実力者で、4つの交響曲やピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲など、超の付く名曲を遺していますが、僕はブラームスの真髄は室内楽だと思います。
内向的で繊細で、センチメンタルで、北ドイツのハンブルクで生まれたブラームスには、
なにか情熱、希望、夢を胸に秘めながら、重い荷物を背負って、もくもくと歩んでいくというイメージがあります。
僕が北陸の生まれだから共感するのでしょうか。
ブラームス ヴァイオリンソナタの名盤
そんなブラームスを宇野功芳氏は、ネクラで苦手だと書いていましたが、僕は、逆にそんなブラームスだから寄り添える感じがあります。
だからブラームスが書いた3曲のヴァイオリンソナタは、どれもブラームスの個性を発揮した名曲です。
美しくロマンティックな中に、どこか気難しさ、思索的な部分も併せ持ちます。
さて、ブラームス ヴァイオリンソナタ3曲の名盤に出会いました。
ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 「雨の歌」 Op. 78
Violin Sonata No. 1 in G Major, Op. 78
total(28:19)
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ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op. 100
Violin Sonata No. 2 in A Major, Op. 100
total(21:13)
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ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op. 108
Violin Sonata No. 3 in D Minor, Op. 108
total(22:18)
イリヤ・カーラー – Ilya Kaler (ヴァイオリン)
アレクサンダー・ペスカノフ – Alexander Peskanov (ピアノ)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集 第1番 Op. 78, 第2番 Op. 100, 第3番 Op. 108
「あぁー、ええ曲やなぁ・・・。」ブラームスの3つのヴァイオリン・ソナタを聴くたびに、しみじみとそう思います。
自然に溶け合いながら歌う、ヴァイオリンとピアノのコンビネーションの見事さや、美しくロマンティックな旋律美と、人生の酸いも甘いも知り尽くした、オヤジ作曲家ならではの渋みのバランスの絶妙さなど、どこをとっても理想的な音楽といえましょう。
何度聴いても飽きがくるどころか、ますます深く楽曲の魅力に虜になるばかりです。第1番から第3番まで、それぞれ異なった個性を持つ、ロマン派ヴァイオリン・ソナタの至宝ともいうべき三幅対、どうぞお楽しみください。
CD帯紹介文
ブラームス ヴァイオリンソナタ 演奏家紹介
イリヤ・カーラーは、1963年モスクワ生まれ。
パガニーニ国際コンクール(1981年)、シベリウス国際ヴァイオリン・コンクール(1985年)、チャイコフスキー国際コンクール(1986年)という世界的に重要な3つのコンクールにおいて第1位を受賞した実力者です。
卓越した技巧と、コントロールの効いた冷静沈着な演奏で知られています。
このブラームスも丁寧で心のこもった深い演奏を展開していて、非常に感銘を受けました。
ピアニストのアレクサンダー・ペスカノフは、CDのプロフィールを見ても良くわからないのですが、多分ロシア出身で、年代もカーラーと同世代と思われます。
どちらかというとアメリカで活動しているようです。
また作曲家でもあるようです。
CDで聴く分には、カーラーと渡り合える十分なテクニックを持っています。
最後に
デュメイとピレシュのコンビによる名演も忘れがたいものです。
もっと雄弁で濃厚、パッションの高い演奏です。
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 – 第3番(デュメイ/ピレシュ)
名コンビ、ピリス&デュメイのモーツァルトに続く録音第2弾となった1991年録音のブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲。抜群の相性の良さはここでも発揮され、非常に洗練された密度の濃いアンサンブルを展開。
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