こんにちは、
ともやんです。
アントン・ブルックナー(1824-1896)
交響曲第4番 変ホ長調『ロマンティック』1878/80版 ハース版
ゲオルグ・ティントナー指揮
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
1996年10月16日&17日
ゲオルグ・ティントナー。
現在、僕が一番心惹かれる指揮者。
1917年ウィーンの生まれ、1999年10月に自殺。
悪性の腫瘍に侵されていて、それを苦にしたのか、それとも意識が混濁するほど病魔が進行していたのか。
でも晩年に録音したブルックナーの交響曲全集により、ティントナーの名前は永遠に残るでしょう。
世代的にいうとバーンスタイン、クーベリック、ジュリーニが同世代。
ショルティ、ザンデルリンクが5歳上で、ケーゲルが3歳下。
その人生は、若き日にナチスドイツに迫害され、最後にようやくたどり着いた境地は、ナクソスのブルックナー全集により聴く人の心の中に住み続けるでしょう。
ティントナー ブルックナー交響曲第4番”ロマンティック”
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 WAB 104 (1881年稿・ハース版)
Symphony No. 4 in E-Flat Major, WAB 104, “Romantic” (1881 version, ed. R. Haas)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 – Royal Scottish National Orchestra
ゲオルク・ティントナー – Georg Tintner (指揮)
録音: 16, 17 October 1996, Henry Wood Hall, Glasgow, Scotland
1.(21:33)I. Bewegt, nicht zu schnell
2.(16:19)II. Andante quasi allegretto
3.(12:05)III. Scherzo: Bewegt
4.(23:10)IV. Finale: Bewegt, doch nicht zu schnell
total(73:07)
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 WAB 104 (ハース版)(ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ティントナー)
レビュアー: CD帯紹介文 投稿日:2010/03/01
音楽するのに年輪を重ねればいいというものではありませんが、ブルックナーだけは長老指揮者にお願いしないと感動できない日本人。ナクソスが白羽の矢をたてたティントナー、余程の指揮者マニアしか知らなかった彼も今やナクソスの顔になりました。珍しい版の楽譜を選択し濃厚ファンを狂喜させる彼が、親しみやすくブルックナー入門に相応しいこの第4番では普通の版を使用、初心者にも安心の内容になりました。演奏は正に自然体の美学が貫かれています。全曲で73分をかけ、最も遅い部類に属する録音となったことや、指揮者自身による解説(英語)にもご注目ください。
ティントナー 苦難の人生を歩きやっと輝いた晩年
ティントナーは、幼少期より音楽の教育を受け、19才でウィーン・フォルックスオーパーの仕事に就きこれからプロとしての船出の時期に、ユダヤ系ということでナチスの迫害を受け、苦難の生活が始まりました。
そしてナクソスのブルックナーの交響曲全集の指揮者として迎えられたのが、1994年でなんと77才の時。
この辺の事情はまた改めます。
そしてナクソスの一大プロジェクト、ブルックナーの交響曲全集を完成し、一躍世界中の音楽ファンの注目を集めましたが、既に病魔に侵されていました。
ティントナーの指揮は、虚飾を排し、禁欲的で旋律の歌わせ方も素朴ですが、このままずっと聴いていたい、浸っていたいという懐かしさ、心地よさがあります。
ここしばらくティントナーのブルックナーの宇宙を彷徨ってみたいと思います。
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