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カラヤン生誕110年 1940年代、不遇時代のモーツァルトを聴け

カラヤン
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ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)

 

 

交響曲第33番変ロ長調K.319
Ⅰ(06:45) Allegro assai
Ⅱ(04:42) Andante con moto
Ⅲ(03:15) Menuetto:Allegro
Ⅳ(03:56) Finale:Allegro
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音:1946年10月

 

交響曲第39番変ホ長調K.543
Ⅰ(08:38) Adagio.Allegro
Ⅱ(08:11) Andante con moto
Ⅲ(04:01) Menuetto:Allegro
Ⅳ(03:44) Finale:Allegro
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

録音:1949年10月&11月

 

交響曲第41番ハ長調K.551“ジュピター”
Ⅰ(07:42) Allegro vivace
Ⅱ(07:58) Andante cantabile
Ⅲ(04:15) Menuetto:Allegretto
Ⅳ(05:53) Molto Allegro
トリノ放送交響楽団
録音:1942年10月

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)



カラヤン、帝王前の不遇時代

特に42年、戦時下の“ジュピター”の演奏からは、不遇の時代にもかかわらず、不屈の気迫を感じてしまうのは、思い過ごしだろうか。
優雅などというモーツァルトからほど遠く、厳しく筋肉質で鋭い演奏です。

のちにベルリンフィルハーモニー、ウィーン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭というクラシック音楽界の重要なポストを独り占めしたカラヤンですが、

 

この40年代、特に戦中は、フルトヴェングラーに目の敵にされ、重要なポストからも遠ざけられ、しかもヒトラーにも嫌われ、ドイツ国内では干されている状態でした。

 

その理由として、39年のヒトラー臨席でのワーグナー「マイスタージンガー」の公演での演奏上の失敗と42年に四分の一ユダヤ人の血が入る女性と結婚したことが挙げられています。

 

もう少し事実を見てみると、39年のワーグナーの「マイスタージンガー」公演で、ヒトラー臨席の場で、ヒトラーお気に入りの歌手ボッケルマンが間違いを犯すのですが、ヒトラーは、暗譜で指揮するカラヤンのせいにして、今後カラヤンの演奏は聴かないと言ったそうです。

 

ただ、もしこの時のミスが、致命的ならば、この時から干されるところですが、この後41年まではドイツのナンバーツー指揮者としてカラヤンは活動しています。

 

42年10月にカラヤンは、四分の一ユダヤ人の血が流れるアニータ・ギューターマンと2回目の結婚をします。

カラヤンの周辺は緊迫し、聴聞会にも呼び出され、その場でカラヤンはナチ党からの脱退を宣言したそうであるが、事実は、ナチ党からの離脱もなく結婚も結局黙認された形なりました。

 

ただこの後戦争が終わるまで、ドイツ国内では、飼い殺し状態で、戦後を迎えることになります。この事実が、戦後に逸早く復帰できたと原因ともいわれていますが、事実はもっと複雑なようです。


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戦時中のカラヤンの精神状態

カラヤンと言う人は、音楽家としても才能豊かでしたが、世渡り、ビジネスマンとしても超一流だったと思います。

 

大いなる俗物という言われ方もしますが、良くも悪くも魅力的な人物で、会う人たちを魅了したのではないかと思います。

 

サイト管理人の僕を含め、後世の人は、カラヤンが戦争中に干され、敗戦直前に危うくイタリアに逃れ、それから約10年後にベルリンフィルの終身指揮者として、クラシック音楽界の帝王と呼ばれるほどになることを知っています。

 

しかし、当時のカラヤンは、干されながらもドイツにとどまり、僅かな仕事をこなし、時にはイタリアで演奏する程度でした。

 

45年にナチスは崩壊しドイツは敗戦するのですが、この当時は漠然とそう感じていた人もたくさんいたかもしれませんが、あくまで人の心の中だけで、厳しい戦況は続いていて、自分の命の保障ない状態でした。

 

常人なら不安で堪らないところですし、目先を変えればカラヤンは亡命してアメリカに行けば、英雄になっていたかもしれません。

 

そんなところに僕はカラヤンの胆力というか逞しさというか人間的な強さを感じ惹かれます。

生誕110年のカラヤンの魅力

僕がクラシック音楽を聴きだした1970年代は、カラヤンの天下でした。レコード屋に行けばカラヤンのLPが所狭しと置かれていました。

 

レパートリーが広いカラヤンですから、あらゆるカテゴリーにカラヤンのLPがありました。だから選ぶ方は、カラヤンのLPを選べば間違いはなかったかもしれません。

 

でも僕は音楽評論家宇野功芳氏の評論を読むリスナーでした。

 

宇野氏は、無条件でカラヤンの演奏を非難はしませんでしたが、
やはり厳しい論評が多かったように思います。

 

自然僕は、ワルター、フルトヴェングラー、ベームのLPを購入したものです。

 

でも、僕は中学3年に宇野さんの目を盗んで(笑)、購入したカラヤン&ベルリンフィルのブルックナーの4番“ロマンティック”の豪華にして華やかな演奏に圧倒され、いつかカラヤンの演奏をたっぷり聴いてみたいと思うようになりました。

 

今年2018年は、カラヤンと朝比奈隆、そしてカイルベルトの生誕110年です。

 

名演、名盤は探すものではなく、出会うものと言った人がいます。

今年1月から僕もこの3人の名演名盤に出会っています。
今年はどれだけの名演名盤に出会えるか楽しみですね。


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