こんにちは、
ともやんです。
昨日予約していたCDセットが届きました。
スタインバーグの芸術(THE ART OF WILLIAM STEINBERG)
ツィメルマン、ラトル&ロンドン響 ベートーヴェンピアノ協奏曲全集
ともに1枚目を聴きました。
今日は、スタンバーグをコメントします。
スタンバーグの1枚目は、ショスタコーヴィチの大曲、交響曲第7番。
この曲は、第二次世界大戦でドイツ軍に包囲されレニングラード市に捧げられた曲で1941年12月に作曲され、翌42年3月に初演された、ショスタコービッチの交響曲の中でももっとも大規模な傑作中の傑作です。
さて、スタンバーグはバッファロー・フィルを振って作曲からまだ年月もあまり立っていない1946年に録音しています。
ウィリアム・スタインバーグのついて
ここで、スタンバーグについて。
ウィリアム・スタインバーグは、1899年ドイツのケルンに生まれ、クレンペラーのアシスタントからドイツで指揮者として活動を始めました。
しかしユダヤ系ということでポストを解任され、フーベルマンと共ににパレスチナ交響楽団の創設に関わり、そこでトスカニーニと出会い、アメリカでの活動を始めました。
当初は、トスカニーニのアシスタントとしてNBC交響楽団を指揮していましたが、1945年にバッファロー・フィルの音楽監督に就任。52年からはピッツバーグ交響楽団の音楽監督を約四半世紀務め76年に退任。その2年後ニューヨークで78年の生涯を閉じました。
スタインバーグは、クレンペラーやトスカニーニに認められた経歴から分かるように情感を排したリアリスティックな指揮をする人です。かと言って無機的な演奏ではなく、速めてのテンポで気迫のこもった演奏は、聴いていると魂の躍動を感じます。
まさにクレンペラー、トスカニーニの芸風を受け継いでいるかのようです。
ショスタコービッチの第7番は、バッファロー・フィルの音楽監督に就任した翌年の録音で、第一楽章の盛り上がりの迫力は凄まじいものがあります。
聴き終わった後もどきどきが止まりませんでした。
CD28枚組ですが、お得な価格で出ています。
また評価の高いベートーヴェンの交響曲全集や興味深いブラームス、ブルックナー、マーラーの交響曲も収録されています。
スタインバーグ&バッファロー・フィル ショスタコーヴィチ交響曲第7番
ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第7番 ハ長調 「レニングラード」 Op. 60
Symphony No. 7 in C Major, Op. 60, “Leningrad”
1.(25:55) I. Allegretto
2.(10:58) II. Moderato (poco allegretto)
3.(17:19) III. Adagio
4.(14:54) IV. Allegro non troppo
total(69:06)
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団 – Buffalo Philharmonic Orchestra
ウィリアム・スタインバーグ – William Steinberg (指揮)
録音: December 1946, Kleinhan’s Music Hall, Buffalo, New York
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団は、1935年ニューヨーク州第2の都市、バッファローの創設されました。
1940年以来、全米でもトップクラスと言われるクラインハンス・ミュージック・ホールを本拠地としています。
歴代の音楽監督は、
ラジョス・シュク(1935-36)
フランコ・アウトリ(1936-45)
ウィリアム・スタインバーグ(1946-52)
ヨーゼフ・クリップス(1954-63)
ルーカス・フォス(1963-71)
マイケル・ティルソン・トーマス(1971-79)
ジュリアス・ルーデル(1979-85)
セミヨン・ビショコフ(1985-89)
マキシミアーノ・ヴァルデス(1989-98)
ジョアン・ファレッタ(1999-)
ジョアン・ファレッタが、バッファロー・フィル史上もっとも長い在任となっています。
今後ファレッタの演奏も聴いていきたいと思っています。
スタインバーグとは、やはり46年に録音されたショスタコーヴィチ交響曲第7番が名演として高い評価を受けています。
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