こんにちは、
ともやんです。
8月31日土曜日、サントリーホールに東京交響楽団の定期演奏会を聴きに行ってきました。
自分が合唱団に所属しているので何度もステージで立ったり、友人たちの参加するアマチュア・オーケストラのコンサートには、しょっちゅう通っています。
しかし、プロのオーケストラのコンサートとなると、年間でも数回程度。
しかも、来年で創立80周年を迎える東京交響楽団(以下東響)のコンサートなると行く前からわくわくしてしまいました。
チケットの取れないピアニスト
実は今回のチケットは、半年以上前の2月22日に必死の思いで手に入れたものだったのです。
理由は、人気ピアニスト角野隼斗が出演してガーシュインのピアノ協奏曲を弾くからです。
角野隼斗のコンサートチケットは、2019年のショパン国際コンクールで第2位となった反田恭平さんと共にチケットが取れないピアニストとして有名です。
今回のコンサートは、東響の専属合唱団の東響コーラスも参加しました。フランスの作曲家プーランクのグロリアをメインで演奏すからです。
その東響コーラスに友人がいるため彼女からコンサートを知りました。ただ彼女からあることを聞いたのです。
「早くチケット取らないとすぐ売切れるかもしれない」ということでした。
普通、クラシック音楽のコンサートは、チケットが完売するということはあまりないようです。私も普段は1か月前前後で取っていますし、取れないと言うことはほとんど経験しませんでした。
ところが、出演者から今回は取れないかもよ、と聞いて、どうして?と尋ねたところ、角野隼斗が出演するからだということでした。
その時点で、角野さん人気がそこまで凄いと思っていませんでした。彼女の言葉を聞いてほんまかな、とチケットぴあで検索するともうぴあ分は売切れでした。
それなら東響のチケットサービスなら取れるかなとアクセスしましたが、こちらもご提供できません、ということでした。
ここまで来るとどうしてもチケットが取りたくなりました。
そして直接東響に電話して、問い合わせしたところ、なんと「あと3枚残っています!」ということで、その中の1枚をなんとかゲットしたのでした。
コンサートの6ヶ月以上前で、すでにチケットが完売状態というのは、普段なら考えられないことですが、それだけ角野隼斗さん人気が凄いと言うことを実感しました。
角野隼斗 実演を聴いて
先に書きましたが、今回はチケット取得で焦りました。
クラシックのコンサートは、完売はなかなかないようで、割と直前でも取れることがあります。東京交響楽団というメジャーなオーケストラでも普段ではあまり聞きませんが、出演者によっては、買えないこともあるということを体験しました。
チケットぴあなどの販売サイトでは、あっという間に売り切れ。東響のチケットサービスでも予約できず、ダメ元で直接電話してみると、なんと残り3枚の内の1枚を入手できたのです。
推測するに、多くの推しのファンによるチケット争奪戦で即完売になったと思います。実際彼の演奏が終わった時、会場全体で約50名が席から立ちあがって拍手を送っていました。
ほとんどが女性。
クラシックのコンサートですから歓声や嬌声が上がることはありませんでしたが、彼女たちの熱い視線はステージで観客に応える角野隼斗の姿がありました。
角野さんの演奏は録音を含めてあまり聴いたことはありませんでしたが、クラシックとジャズを融合したようなガーシュインの協奏曲はまったくぴったりと思いました。
リズミカルで軽快にして優雅なその演奏は、今回来場した多くの推しファンを魅了するにあまりあるものだと感じました。
ただ残念だったのが、時にオーケストラの音にピアノの音がかき消される場面もあり、ここは指揮者の演出なのか、オーケストラの編成を小編成にするなど工夫があっても良かったのではと感じました。
彼の演奏は、前半のメインでしたが、拍手が鳴りやまないのでピアノソロによるアンコールを演奏してくれました。
アンコールの曲は「ムーンリバー」でした。角野さんは作曲家でもあるので、ムーンリバーのテーマをアレンジした曲で、それがまた繊細でお洒落で、魅力に溢れていました。僅か数分の曲でしたが、私はこれが聴けたことにまたとない幸運を感じました。
後半のプーランクのグロリアも聴きごたえありました。
所属する合唱団で来年歌うこともあり、演奏に合わせて口ずさみそうになりました。
また東響コーラスが上手い!明瞭な発音、そして抑揚のメリハリ、アンサンブルの見事さ。何もかもお手本にしたいと思いました。
私は、東響コーラスにも”ブラボー”と心のなかで叫びました。
角野隼斗 オルソップ ショパン ピアノ協奏曲
指揮者のマリン・オルソップは、バーンスタインの愛弟子として女性指揮者としてもっとも成功した一人だと思います。
現在60代半ばを過ぎ世界の名だたるオーケストラの音楽監督を歴任してきた巨匠です。2022年9月にレベルの高い東ヨーロッパでもトップクラスの実力を持つポーランド放送交響楽団の23年ぶりの来日公演を指揮しました。
そのソリストとして同行したのが角野隼斗。全国で11公演を行いチケットも完売続出だったそうです。
ショパンの母国のオーケストラの豊かな響きと角野隼斗の繊細でリズミックなピアノが融合して名演の実況録音盤です。
フレデリック・ショパン – Fryderyk Chopin (1810-1849)
ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op. 11
Piano Concerto No. 1 in E Minor, Op. 11
1.(20:20) I. Allegro maestoso
2.(09:43) II. Romanza: Larghetto
3.(10:13) III. Rondo: Vivace
total(40:16)
角野 隼斗 – Sumino Hayato (ピアノ)
ポーランド国立放送交響楽団 – Polish National Radio Symphony Orchestra
マリン・オルソップ – Marin Alsop (指揮)
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11 角野隼斗 マリン・オルソップ
角野隼斗 パッション
こちらは2019年のデジタル配信用のアルバム。
角野隼斗は作曲家としても非凡な才能を発揮してるで、聴いていてこれだけの作品と思うくらいです。
角野隼斗の閃き溢れるアルバムです。
角野隼斗 ニュー・アルバム Human Universe
角野隼斗のニュー・アルバム。
10月30日のリリース予定で、現在タワーレコード・オンラインショップなどで予約受付中です。
Amazon Music、Spotifyなどで、一部だけ聴くことが出来ます。
全世界待望の角野隼斗ワールドワイド・デビューアルバム
ベルリンに本拠を置くソニークラシカルと専属レコーディングのワールドワイド契約を締結した角野隼斗の世界デビュー・アルバムのタイトルは『Human Universe』。角野隼斗は幼いころから宇宙に興味を持っていたと語り、今回の世界デビューに当たり、音楽と宇宙、人の心の連環をテーマに16トラックから成る音楽世界を練り上げた。角野自ら作曲した新曲に加え、J.S.バッハ、フォーレ、パーセル、坂本龍一の作品など、多様なレパートリーが収録されている。アルバムの中軸に位置し、今作の重心の一つとなっているのが、角野が作曲した3曲で構成される「3つのノクターン」だ。それぞれ、「Pre Rain」、「After Dawn」、「Once in A Blue Moon」と副題が付けられ、地球の気象、太陽や月の動態などにインスピレーションを得て作曲したことが窺える。また、2024年の全国ツアー「KEYS」でも披露され大絶賛を博した、角野自らの編曲によるラヴェルのボレロも収録。本来オーケストラで演奏する作品を、演奏能力と編曲手腕を駆使した角野が一人で演奏することで、かえって曲の壮大さが増す奇跡のトラックとなっている。タワーレコード・オンラインショップより
最後に
角野隼斗の実演にある意味偶然に接したことで、俄然彼の興味が出てきました。
多くの女性ファンは、彼の外見や経歴だけはなくやはりその奏でる音楽に感性に触れるものがあり、ファンになっていると思います。
つまりクラシック音楽の枠に囚われず、音楽をする歓び、それは演奏する、創造する、そして聴くことも全て含んでのことだと思います。
だから今回のガーシュインの作品などは打ってつけで、その他ショパンやラヴェルなどのフランス音楽など、型にハマらない自由な作風の演奏する時に本領を発揮すると思います。
一方、J.S.バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどのドイツ=オーストリア系の演奏を聴いてみたいという気持ちも凄くあります。
そんな本格派の作曲家たちの作品を以下に弾くかで、うるさ型のクラシック音楽ファンも取り込んで行けるのではないかと思います。
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