シュミット=イッセルシュテットの悲愴 何も足さない。なにも引かない

目安時間:約 5分
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シュミット=イッセルシュテットの悲愴 何も足さない。なにも引かない 直球勝負の名盤

 

ピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)
交響曲第6番ロ短調作品74"悲愴"
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮
北ドイツ放送交響楽団

第1楽章:Adagio-Allegro non troppo-Andante-Moderato mosso
Andante-Moderato assai-Allegro-vivo-Andante come Prima
-Andante mosso  18:05
第2楽章:Allegro con grazia 07:52
第3楽章:Allegro molto vivace 08:34
第4楽章:Finale.Adagio lamentoso-Andante 10:20
1954録音

 




 

昔、開高健が出ている洋酒のCMで「なにも足さない。なにも引かない」という謳い文句がありました。

 

CMは、このお酒はベストの状態に仕上げているから、なにも足さず、なにも引かなくて美味いのです、という意味でのコピーだったと思います。

 

この謳い文句は、シュミット=イッセルシュテットの指揮にそのまま当てはまるものです。

 

まさに正攻法の直球勝負、正確なコントロールでコーナーを丁寧について、バッターを打ち取る投手のように、ひとつひとつの音を大切にした演奏なのです。

 

かと言って、単調でも、事務的でも、機械的でもなく、ひとつひとつの音に心がこもっているのです。

 

僕はこんな演奏が好きです。

 

一聴すると当たり前のことを当たり前にやっているだけの演奏ようですが、その音のバランス、響かせ方、テンポ、強弱が考え抜かれて表現されているのです。

だから何度来ても新しい発見があるのです。

 

シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送響の名演はドイツ復興の証

 

ナチス政権の暴走により、破壊されつくされた北ドイツのハンブルク市。

 

荒廃した人々の心を癒し、励ますために放送局を作り、ラジオを通して音楽を提供しよう。

 

 

それにはどこにも負けないようなオーケストラを作ろうと、敗戦処理に当たっていたイギリス軍が提案しました。

 

そのオーケストラの結成と育成を任されたのが、当時40代のハンス・シュミット=イッセルシュテットだったのです。

 

彼には一台の車が提供され、それで収容所などを回りながら厳しいオーディションをしながら楽団員を集めました。

 

シュミット=イッセルシュテットは、自ら夢のオーケストラと名付け、夢に向かって一心に邁進して、なんと敗戦の年の45年11月には、1回目のコンサートを開くまでになりました。

 

その後、シュミット=イッセルシュテットのもとドイツ復興の証として発展し、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、シューリヒト、クレンペラー、ベームという大指揮者たちも客演するようになりました。

 

シュミット=イッセルシュテットの後には、クラウス・テンシュテット、ギュンター・ヴァント、ジョン・エリオット=ガーディナー、ヘルベルト・ブロムシュテットなど世界的な指揮が首席指揮者を務め、現在も、ドイツを代表するオーケストラとして世界的な活動を続けています。

 

まとめ

 

シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送響のチャイコフスキーの悲愴は、結成してから10年目、復興しつつあるドイツを表した貴重な録音なのです。

 



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