こんにちは、
ともやんです。
ねえ、アザラシヴィリって作曲家知っている?と先日のヴァイオリン教室のレッスン前に先生から尋ねられました。
アザラシ?
違うわ、ア・ザ・ラ・シ・ヴィ・リと先生は、念を押すように再度のその名前を伝えてくれました。
アザラシヴィリって誰?
アザラシヴィリって誰?
僕の知らない名前の作曲家でした。
僕のレッスンの前には、いつも近くの女性の開業医の方が、レッスンに来られています。多分年齢は30代半ば。黒髪が綺麗な素敵な方です。幼少の頃からヴァイオリンをやられていて、いまも趣味で続けておられるようです。
時々、僕が少し早めに教室に着くと、彼女のレッスン曲を聴くことがあります。いつも惚れ惚れと聞いてしまいます。
そして前回もそうでした。
素敵な曲だな、と思っていたら先生から「アザラシヴィリって作曲家知っている?」と聞かれたのです。
先生も知らないようでした。女医さんが、この作品を弾きたいと楽譜を持って来たようなのです。
いつもながら、女医さんは午後の診察があるので、挨拶だけしてお別れです。残念なことですが、いつも時間がないようで、数分のお話しもしたことがありません。
でも、アザラシヴィリのことは、気になっていました。そして見つけたのが今日ご紹介するCD。
女医さんが持っていた楽譜は、ヴァイオリン独奏用のようでしたが、オリジナルはチェロとピアノのための作品のようです。
しかし、これがいい!
人生の喜び悲しみ辛さ楽しさなどを多く体験してきた大人の音楽という感じです。昔を懐かしみながらでもいまの生も慈しんでいるような音楽。
ああ、上手く表現できないですね。
ぜひ、実際に聴いて感じて頂きたいと思います。
ヴァージャ・アザラシヴィリ – Vaja Azarashvili
ヴァージャ・アザラシヴィリ – Vaja Azarashvili (1936-2024)。
まだご存命と思っていたら、2月7日に87歳で亡くなっていました。小澤さんの翌日です。
以下、CDの紹介文です。
“1936年、ジョージア(元グルジア)生まれのアザラシヴィリ。
戦後「ソビエト現代音楽」の発展に尽くした一人であり、最近、いくつかの作品が演奏会で取り上げられたことで、にわかに注目が集まっている作曲家です。
作風はモダンな響きを取り入れてはいるものの、決して前衛的になることはなく、コーカサスとグルジア民謡を取り入れた郷愁溢れるユニークな作品を書き続け、常に独自の世界を作り上げることで知られています。
このアルバムにはアザラシヴィリのチェロとピアノのための作品のすべてを収録。
学生時代に構想された「チェロ・ソナタ第1番」や、映画のために書かれた「センチメンタル・タンゴ」、印象的なフレーズが散りばめられた「5つの前奏曲」など40年以上に渡って作曲された、色とりどりの作品を聴くことができます。”
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アザラシヴィリ チェロとピアノのための作品全集
ヴァージャ・アザラシヴィリ – Vaja Azarashvili (1936-)
チェロ・ソナタ第1番
1.(13:19) Cello Sonata No. 1
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チェロ・ソナタ第2番
Cello Sonata No. 2
2.(04:18) I. Allegro moderato
3.(03:46) II. Allegro
4.(09:28) III. Lento
5.(04:06) IV. Allegro
total(21:38)
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13:39チェロとピアノのための5つの前奏曲
5 Preludes for cello and piano
6.(03:29) No. 1. Andantino
7.(01:25) No. 2. Allegro
8.(02:30) No. 3. Tempo di valse
9.(04:14) No. 4. Largo
10.(02:01) No. 5. Allegro moderato
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チェロとピアノのための前奏曲
11.(04:29) Prelude for cello and piano
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ノスタルジー(チェロとピアノ版)
12.(02:48) Nostalgie (version for cello and piano)
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ノクターン(チェロとピアノ版)
13.(04:29) Nocturne (version for cello and piano)
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過ぎ去りし日々~無言歌(A. スレイマンによるチェロとピアノ編)
14.(04:34) Days go by (arr. A. Suleiman for cello and piano)
編曲 : アレクサンダー・スレイマン – Alexander Suleiman
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センチメンタル・タンゴ(チェロとピアノ版)
15.(01:30) Sentimental Tango (version for cello and piano)
アレクサンダー・スレイマン – Alexander Suleiman (チェロ)
イルマ・イサカーゼ – Irma Issakadze (ピアノ)
録音: 8-9 July 2017, Stadthalle Neutraubling, Neutraubling, Germany
アザラシヴィリ: Days Go By チェロとピアノのための作品全集
ヴァジャ・アザラシヴィリは、グルジアの古典イディオムの最も重要な先駆者の一人である。彼は、1960年代に旧ソビエト連邦で生まれたグルジアのクラシック作曲家の世代を代表する存在である。
アザラシヴィリは1936年トビリシ生まれ。父親は音楽家で、民族音楽を専門とし、グルジアの民族楽器で演奏していた。
自由な即興スタイルに根ざし、グルジアの詩と本質的に結びついた民族音楽に早くから触れていたアザラシヴィリは、やがて作曲への関心と才能を見出す。
トビリシの音楽大学で作曲の初期教育を受ける。1956年から1963年までトビリシ国立音楽院で学び、作曲を専攻して学部課程と大学院課程を修了した。
彼のチェロ協奏曲第1番は、著名なチェリスト、エルダール・イッサカゼ(グルジアの人民芸術家)によって初演され、ヴァジャ・アザラシヴィリはすぐに認められ、人気を博した。
その後、旧ソビエト連邦、スウェーデン、フィンランド、ハンガリー、ユーゴスラビア、チェコスロバキアでも演奏 された。この成功を受けて1973年に書かれたヴィオラ協奏曲は、協奏曲の巨匠としてのアザラシヴィリの名声を確固たるものにした。
室内楽はヴァリャ・アザラシヴィリの抒情表現の中心であり、彼はこのジャンルで多くの作品を書いている。作品のリストには、さまざまな楽器のためのソナタ、四重奏曲、五重奏曲、ピアノ・デュオ、室内オーケストラのための音楽などがある。
1970年代には、アザラシヴィリは声楽に転向し、6つのオペレッタ、グルジアの古典的な詩を使った2つの歌曲集、多くの芸術歌曲を書いた。そのキャリアを通じて、ヴァジャ・アザラシヴィリはポピュラー・ソング、劇場や映画のための音楽を書いてきた。
彼の歌の多くは、愛する街トビリシに捧げられている。これはグルジアで絶大な人気をもたらした。
現在、トビリシ国立音楽院で作曲の教授を務めている。その芸術的功績により、グルジアの最高位である人民芸術家の称号をはじめ、数々の賞を受賞している。
以上、ナクソス・ミュージック・ライブラリーに掲載されている英文のバイオグラフィーを英訳ソフトで英訳したもの。
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