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トスカニーニとBBC交響楽団の共演 ベートーヴェン交響曲第6番”田園”

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こんにちは。

 

ともやんです。

 

さて、本日はトスカニーニとイギリスの名門オーケストラBBC交響楽団の演奏をご案内します。

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80年以上前の録音ですが、原盤の保存状態が良かったのか、ナクソスのリマスターが良かったのか、非常に潤いのある響きを聴くことが出来ます。むしろ個人的には、後年のNBC響とのデッドな音質より数段いいように思います。

 

1936年から37年に掛けてトスカニーニは、ニューヨークフィルハーモニックを退任し、一旦ヨーロッパに戻っていました。

1937年は、ナチスが政権を取って数年が経ち、ユダヤ人迫害が露骨になって来た時代もであります。

 

その頃、現イスラエルのテルアヴィブに新しくパレスチナ管弦楽団(現イスラエル・フィルハーモニック管弦楽団)が創設され、トスカニーニは’36年12月26日の第1回演奏会で指揮をしました。

このパレスチナ管は、ヨーロッパ、特にドイツで活躍していたユダヤ系の音楽家たちが、ナチスの迫害から逃れて結成されたオーケストラでした。

 

そんなこともあり、トスカニーニが反ファシズムの旗手として持ち上げられました。
トスカニーニ自身は、ユダヤ系ではありませんでしたが、このイメージは生涯付きまとい、第二次大戦後の続き、フルトヴェングラーがシカゴ響に招かれた時もその阻止の急先鋒として担がれました。

本人も反ファシズム、反ナチなのは当然ですが、周りから担がれた感もかなりあります。

 



 

その頃、アメリカの放送局NBCが、新しいオーケストラを作り、コンサートをそのまま全米に放送するという計画を立てていました。当時としては画期的な企画でした。

そしてNBCの親会社であるRCAは、その指揮者としてトスカニーニに白羽の矢を立てたのです。

 

そしてもうアメリカに戻りたくないと表明していたミラノのトスカニーニの元を訪れたのが、RCA社長の命を受けた、NBCの音楽顧問チョツィノフでした。

彼は、ミラノ行きの船旅の中で読んだ、トスカニーニの第九の第4楽章を聴いたカナリアが、一緒に歌い出したというエッセイをトスカニーニに説明しました。

 

チョツィノフの説明を聞くや、その雑誌記事をひったくるトスカニーニに、チョツィノフは追い打ちを掛けます。
「カナリアでさえ、興奮するマエストロの音楽を全米の人が聴けば、きっと勇気を与えられ、慰められることでしょう。」というと、トスカニーニは、即座に「その通りだ!」と返答しました。

 

これでトスカニーニのアメリカ復帰が決まりました。
そしてNBCはオーケストラの結成にあたり厳しいオーデションのもと名手揃いのNBC交響楽団を創設し、初演奏会を1937年のクリスマスに決めました。

 

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このBBC響との録音は、NBC響デビューの約2か月前。
ヨーロッパが多少なりともまだ平穏だった最後の年の演奏会でした。



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トスカニーニ&BBC交響楽団 歴史的名盤 ベートーヴェン”田園”

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68
Symphony No. 6 in F Major, Op. 68, “Pastoral”

1.(08:58) I. Pleasant, cheerful feelings aroused on approaching the countryside: Allegro ma non troppo
2.(11:49) II. Scene by the brook: Andante molto mosso
3.(05:06) III. Happy gathering of villagers: Allegro
4.(03:27) IV. Thunder-storm: Allegro
5.(08:56) V. Shepherd’s song. Grateful thanks to the Almighty after the storm: Allegretotto
total(38:16)

BBC交響楽団 – BBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 22 June, 16 July, 21-22 October 1937, Queen’s Hall, London

 

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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
6.(06:44) 歌劇「魔笛」 K. 620 – 序曲
Die Zauberflote (The Magic Flute), K. 620, Act I: Overture

BBC交響楽団 – BBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 2 June 1938, Queen’s Hall, London

 

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ジョアッキーノ・ロッシーニ – Gioachino Rossini (1792-1868)
7.(06:09) 歌劇「絹のはしご」 – 序曲
La scala di seta (The Silken Ladder): Overture

BBC交響楽団 – BBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 13 June 1938, Queen’s Hall, London

 

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カール・マリア・フォン・ウェーバー – Carl Maria von Weber (1786-1826)
8.(09:26) 舞踏への勧誘 Op. 65, J. 260
Aufforderung zum Tanze (Invitation to the Dance), Op. 65, J. 260

編曲 : エクトル・ベルリオーズ – Hector Berlioz
BBC交響楽団 – BBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 14 June 1938, Queen’s Hall, London

 

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ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
9.(12:46) 悲劇的序曲 Op. 81
Tragic Overture, Op. 81

BBC交響楽団 – BBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 25 October 1937, Queen’s Hall, London

 

【CD】 Beethoven: Symphony No.6/ Toscanini, BBC SO アルトゥーロ・トスカニーニ/BBC交響楽団

 

トスカニーニとBBCの数少ない競演の第二弾は、ベートーヴェン作品の中では珍しく、各楽章に標題が付された「田園」。曲の持つ、描写的音楽としてのドラマツルギー的要素と、交響曲としての古典的構成要素のバランスが秀逸なトスカニーニは、ベートーヴェン自身の述べた「絵画というよりも感情の表現に重きを置いた。」という意図を体現することに成功しています。とりわけ第3楽章からフィナーレにいたる一連の流れは、過剰な感情表出を抑えつつも、絶妙なクライマックスを構築。彼のもっとも脂の乗り切っていた時期の音源として、歴史的に意義深い録音としても重要な位置を占めるでしょう。
CD帯紹介文より

 




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