こんにちは、
ともやんです。
もう一昨日のことですが、旧東ドイツ出身の名指揮者クルト・マズアの命日でした。2015年12月19日死去。享年88歳。
実は、マズア&ゲヴァントハウス管の実演に接しています。たしか80年代の終わり頃来日した折、友人と聴きに行っています。
もう30数年前だし、その演奏は憶えていませんが、後頭部の綿あめみたいな柔らかそうな白髪の印象が残っています。
クルト・マズア 命日に聴く ベートーヴェン ミサ・ソレムニス
さて、命日ということで彼の録音を聴きました。
録音が1972年とマズアもまだ40代半ばの壮年期。しかも1970年には名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督・首席指揮者に就任したということもあり、もっとも上り調子の時と思います。
僕は、マズアの先輩でツアー中に急死したコンヴィチュニーのファンだったこともあり、マズアに対しては、あまり思入れもなくその録音も聴くことはありませんでした。
しかし、今回合唱団の一員としてベートーヴェンのミサ・ソレムニスを歌う予定で、いろいろな録音を聴いていくうちにマズアの演奏に行き当たりました。
これがなかなかいい!
もともとマズアは、ドイツの伝統的なカペルマイスター気質の持ち主で、しかも歴史ある名門ゲヴァントハウス管の指揮者となり、ドイツ的な堅実さと正攻法のアプローチを土台にした演奏で、充実度も高いです。
この演奏録音を聴いて、マズアももっと聴いた方がいいなと反省した次第です。
マズアに実力を思い知らせてくれた名盤です。
マズア ベートーヴェン ミサ・ソレムニス
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲) ニ長調 Op. 123
Mass in D Major, Op. 123, “Missa Solemnis”
作詞 : ミサ典礼文 – Mass Text
1.(08:03) Kyrie: Assai sostenuto (Mit Andacht)
2.(16:50) Gloria: Allegro vivace
3.(19:34) Credo: Allegro ma non troppo
4.(14:10) Sanctus: Adagio (Mit Andacht)
5.(14:56) Agnus Dei: Adagio
total(73:33)
アンナ・トモワ=シントウ – Anna Tomowa-Sintow (ソプラノ)
アンネリース・ブルマイスター – Annelies Burmeister (アルト)
ペーター・シュライアー – Peter Schreier (テノール)
ヘルマン・クリスティアン・ポルスター – Hermann Christian Polster (バス)
ライプツィヒ放送合唱団 – Leipzig Radio Chorus
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – Leipzig Gewandhaus Orchestra
クルト・マズア – Kurt Masur (指揮)
録音:1972年2月7-11日 Lukaskirche,Dresden
ベートーヴェン: ミサ・ソレムニス<タワーレコード限定> クルト・マズア 、 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
この録音はクルト・マズア(1927-2015)が1970年に栄誉あるライプツィヒ市の楽長とライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターに就任して間もない1972年2月に旧東独のETERNAレーベルに収録した音源で、同時期に一部同じ収録場所で1974年にかけて1回目のベートーヴェンの交響曲全集や序曲集(ビクターとドイツシャルプラッテンとの共同制作。
西側での発売はPHILIPSがライセンスを得てリリース)を同コンビは録音していました。
この「ミサ・ソレムニス」はその時の共同制作には含まれず(西側での発売はオイロディスク)、現在も権利は独シャルプラッテンが保有している音源です。
今回、同時発売の1981年ライヴの「第九」(0303159BC)の復刻に合わせ、この録音も最新でSACD化を行いました。
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