こんにちは、
ともやんです。
ユージン・オーマンディ(1899-1985)は、1938年から1980年までの長きに渡って名門フィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を務め、華麗なるフィラデルフィア・サウンドは、世界中に多くのファンを持っていました。
しかし、それはオーケストラサウンドを追求した管弦楽曲についてで、ことベートーヴェンの演奏においては、オーマンディの演奏がいいね!なんて評論や視聴者の声などを聴いたこともなかったです。
ところが僕の信頼する評論家福島章恭氏の本の中で、オーマンディが、ロシアで行ったコンサートでベートーヴェンの7番を演奏してこれが凄い!と書いていました。
※これはCDにもなっていて僕も所有しているので、今度紹介します。
オーマンディ&フィラデルフィア管 ベートーヴェン交響曲第3番”英雄”
ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(177-1827)
交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団
1980年9月29日[デジタル録音]
そして第3番「英雄」。
オーマンディ初のデジタル録音でLPで出た後すぐ廃盤になっていたそうです。
しかし、CD化の要望が高いということで2001年のBMGより世界初CD化として再びに世に出ることになりました。
このCDの解説も書いていますが、オーマンディが特にベートーヴェンの演奏を少なくしていたわけではなく、コンサートなどでは積極的に取り上げていました。
また1960年代には交響曲全集の録音も行っています。
しかし、あまり評判にならなかったのは、一番の理由は、オーマンディによるオーケストレーションの変更などを解説では挙げていました。
事実、後任のリッカルド・ムーティはそれに批判的で、自分が就任してからは、楽譜通りを基本にしています。
オーマンディの楽譜の変更は、本人の意思なのか、フィラデルフィア・サウンドを売り出すためのレコード会社の要望なのかわかりませんが、そんなところから、ことベートーヴェンの演奏においては評価を下げていたのかもしれません。
さて、このCDで聴く英雄は、素晴らしいの一言です。
悠然たるテンポで進む雄大なスケールの演奏で、風格に溢れまさに正統的な演奏です。
僕はすぐ朝比奈隆の演奏を思い出しました。
朝比奈さんがフィラデルフィア管を振ったらこんな演奏になるかなぁ、なんて思いをはせてしまいました。
オーマンディのベートーヴェン!?なんて先入観を持たないで素直に聴いてみてください。
きっと聴き惚れること間違いなしです。
※世界初CD化(第1番・第2番・第4番)、日本初CD化(第7番・第8番)
★20世紀のオーケストラ美学の粋を結晶させた入魂の全集、ついに執念の全曲CD化が実現。
ユージン・オーマンディとフィラデルフィア管弦楽団は、カラヤン&ベルリン・フィルと並び、20世紀オーケストラ美学を極めつくした存在でした。1961年の第2番から1966年の第5番まで7年をかけて録音され、オーマンディのフィラデルフィア管在任30年を記念して、1968年にセット化されたこの「ベートーヴェン:交響曲全集」もその特徴を最大限に刻印した演奏です。厚みのある強靭な弦楽合奏を土台にして、名技を誇る木管・金管奏者を配した、豊麗極まりない響きを作り出しています。このコンビ唯一のベートーヴェン全集で、第1番・第2番・第4番は世界初CD化。日本で全集として発売されるのもLP時代以来ほぼ40年ぶりのことです。
残念ながら、ご紹介した”英雄”は、現在廃盤です。
ただ、全集盤が現役でタワーレコードで取り扱いしています。
音楽(クラシック) ブログランキングへ
↑
クリック応援お願いします。
コメント