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ヨーゼフ・クリップスの芸術 ブラームス&シューマン 交響曲第1番

クリップス
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こんにちは、
ともやんです。

ヨーゼフ・クリップスは、経歴を見ると特に脚光を浴びる存在ではなかったようです。

でもスター選手の中で、キラッと光る名人芸を見せるプロ野球選手のように、関心を持って聴きだすと、その凄さが分かる指揮者だと思います。

また、カラッとした性格の方と想像できるのが、戦後ウィーンの音楽復興に尽力しながら巨匠たちが戻ってくるとあっさりとアメリカに活動の場に移り、そこでも活躍したということで、焦らず腐らず、その場その場で生を楽しむ粋な方という印象を受けます。

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ヨーゼフ・クリップスの芸術 ブラームス&シューマン 交響曲第1番

ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 作品68
Ⅰ:Un poco sostenuto-Allegro-Meno allegro 12:43
Ⅱ:Andante sostenuto 09:26
Ⅲ:Un poco allegretto e grazioso 04:50
Ⅳ:Adagio-Piu andante-Allegro non troppo,ma con brio-Piu allegro 15:57
ヨゼフ・クリップス指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音:1956年10月

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ロベルト・シューマン(1810-1856)
交響曲第1番 変ロ長調 作品38”春”
Ⅰ:Andante un poco maestoso-Allegro molto vivace 09:55
Ⅱ:Larghetto 05:52
Ⅲ:Scherzo.Molto vivace 05:51
Ⅳ:Allegro animato e grazioso 07:18
ヨゼフ・クリップス指揮
ロンドン交響楽団
録音:1957年5月

ヨーゼフ・クリップスの芸術~ステレオ・レコーディングス1956~1965年

ヨーゼフ・クリップス
指揮者。1902年ウィーン生まれ。74年没。ウィーン音楽院を卒業後、21年からワインガルトナーのアシスタントとしてウィーン・フォルクスオパーで研鑚を積み、ドルトムント市立歌劇場を経て、33年からウィーン歌劇場の指揮者に就任。

ナチスに追われ一旦ウィーンを去るが、戦後復帰してウィーンの音楽復興に尽力する。その後米国に本拠を移し、63年からサンフランシスコ響の音楽監督として、ウィーン古典派音楽の精神を植え付けた。(音楽出版社)

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クリップスのブラームス 粋で楽しく味わい深い演奏

さて、そんなクリップスの演奏ですから、ブラームスもシューマンも粋で音楽の楽しさを教えてくれる名演です。

ブラームスは、ウィーンフィルのエレガントな響きに何とも言えない色気を感じさせて嬉しくなってしまいます。

ブラームスというと渋く厳しく重厚な演奏で、特にこの第1番は、それに壮絶さも加わりそんな演奏が名盤と言われていますが、クリップスの粋でエレガントで嫌味のない色気を感じさせる演奏もいいなぁと心より思ってしまいます。

もしかして、生涯独身でしかめっ面した肖像画から気難しい人のように想像されるブラームスですが、ウィーンで生活したいたし、ヨハン・シュトラウス二世のウインナ・ワルツを愛していたと言いますから、

クリップスのこの演奏と聴いたら、「そう、これなんだよ。こんな演奏を求めていたんだよ!」なんて喜んだかもしれませんね。

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クリップスのシューマンは楽しさの限り

シューマンの”春”は、曲想からよりクリップスの芸が冴えています。

まさに各楽器の音が生き生きと奏でる様が、手の取るように分かり、各奏者が、クリップスの棒の下、本当に音楽を楽しんでいるという気持ちが伝わってきます。

僕もいままでシューマンの”春”は、何人かの指揮者で聴きましたが、まるで違う曲を聴いているような錯覚に陥るような煌き溢れる演奏です。

まとめ

ブラームスもシューマンも名盤案内の本に取り上げられることはありません。

また評論家でクリップスを聴いたらいいというコメントも見たこともありません。

でも、このこの2つの演奏は素晴らしいです。

このCD1枚約70分を聴く時間は、貴方のとってきっとかけがえのない時間を提供してくれるでしょう。



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