こんにちは、
ともやんです。
カルロ・マリア・ジュリーニ(1914-2005)は、イタリア出身の名指揮者。
特定のポストに長く就かず、孤高の巨匠とも言われていました。
ジュリーニの芸術は、どうもわからず、いやどちらかと言うと苦手で、あまり聴いてきませんでした。
なんかこってりと濃厚な料理をこれでもかという感じで食べさせられているようで、胃にもたれてしまい、美味しいのは分かるんだけど、どうもさっぱりとした味付けが好きな僕にとっては、苦痛に感じたものでした。
以前、ブルックナーの第8番のCDに何度かトライしたのですが、ギブアップしてしまった経験があります。
そんな僕がどうしたわけか、ジュリーニのブラームスに挑戦することにしました。
さて、どんな感銘を受けたでしょうか?
ジュリーニ ブラームス 交響曲第1番
ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68
1.(15:49) I. Un poco sostenuto – Allegro
2.(10:49) II. Andante sostenuto
3.(05:18) III. Un poco allegretto e grazioso
4.(19:46) IV. Adagio – Piu andante – Allegro non troppo ma con brio
total(51:42)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
カルロ・マリア・ジュリーニ – Carlo Maria Giulini (指揮)
ジュリーニ&ウィーン・フィル~ブラームス: 交響曲全集、ブルックナー: 交響曲第7番、第8番、第9番
伝説の名コンビ 指揮者と楽団シリーズ
カルロ・マリア・ジュリーニ&ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
~指揮者とオーケストラの緊密なパートナーシップが生み出した至上の芸術~
1898年の創設以来、ドイツ・グラモフォンは常に高い芸術レベルで、世界一流の指揮者とオーケストラを擁してきました。
今日も、卓越した音楽性と、伝説的な指揮者たちと偉大なオーケストラ、そして驚くべき録音の数々で知られています。
この「イエロー・レーベル」から、私たちの時代の特筆すべき音楽の連携~自らの音楽シーンをともに作り上げた偉大な指揮者とその楽団の演奏をそれぞれ8枚組としてまとめたシリーズが堂々の発売となります。
1991年のデジタル録音ということで、ジュリーニ77歳の時の録音。
さて、聴き始めてみた。
遅い。
主部に入っても、序奏のテンポのままのような印象で、アレグロの表示なのに、アダージョ?かよ、という印象を持ってしまいます。
テンポが遅いだけに各楽器の表情は豊かにして濃厚な味わいです。
しかも、リズムは重く、重量級の演奏で、聴き通せるかな、と不安になって行きました。
しかし、慣れと言うのは恐ろしいものですね。
聴いていくうちにだんだんと良くなっていくのです。
ジュリーニ ブラームス 交響曲第1番は歌
取り合えず、ジュリーニ指揮ウィーンフィルの演奏で、全曲聴き通しました。
そしたら僕に変化が出てきました。
そう、もう一度聴きたくなったのです。
そして性懲りもなく、もう一度聞き始めたのです。
そして、あっ!そうだったのか!
それは、このブラームスの演奏は、オペラの歌と考えるとピッタリなのです。
オペラと違うのは、声楽の代わりに各楽器が、オペラで歌手が歌うように、楽器たちも歌っているのです。
時には朗々と、時にはささやくように、各楽器たちが、オペラ歌手が歌うように奏でるのです。
そう感じたのは、特に第2楽章で、各楽器たちを歌手に例えて聴きだすと、いままで退屈な演奏が、最高に楽しくなってきたのです。
まとめ
クラシック音楽は、聴く方にも努力を求めるのですね。
少し視点を変えてみると、それまで感じていたものが、違う印象になってきます。
ジュリーニとウィーンフィルのブラームスの交響曲は、歌だ!と感じた瞬間、最高に楽しいCDとなりました。
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