こんにちは、
ともやんです。
今日2月22日は「猫の日」ですが、名指揮者ウォルフガング・サヴァリッシュの命日でもあります。
1923年8月26日ミュンヘン生まれ。2013年2月22日にバイエルン州の自宅で亡くなりました。享年89歳。ただ、2006年5月以降、持病を理由にコンサートをキャンセルしていたので事実上引退していました。
サヴァリッシュというとNHK交響楽団の番組で小学生時代から知っていました。
今日は、生前を偲んで比較的若い頃の演奏を録音をいくつか聴きました。
ウォルフガング・サヴァリッシュ 名演奏集
今年2023年は、サヴァリッシュの生誕100年で没後10年の年なんですね。
僕が、サヴァリッシュの指揮姿をTV番組で接したのは、多分1960年代の終わりごろ。それまでは岩城宏之さんや森正さんの指揮で番組を観ていましたが、へえ、外国人の指揮者なんだととても興味を引かれたのを憶えています。
なんか知的な感じで大学の先生という感じでした。
さて、だからその後、サヴァリッシュさんの演奏をよく聴いたかというとあまり聴いてないんですね。
シュターツカペレ・ドレスデンと録音したシューマンの交響曲全集が凄いと聞いてこれはなかなかいいなと聴いていましたが、でも得意とするドイツ・オーストリア系のベートーヴェン、ブルックナー、ブラームスに至ってはほとんど聴いてきませんでした。
そこで今日は命日ということで、1960年代のサヴァリッシュ若かりし頃の録音を聴きました。
サヴァリッシュ 若き日の名演
さて、僕がなぜサヴァリッシュの録音を好んで聴かないか?
それは簡単で、面白くないのです。
もう少し詳しく言えば、優等生的な演奏でそつなくこなされた演奏で、平均点では高いのですが、サヴァリッシュだから聴きたい、という引き付ける力が弱いのです。
ただ今回聴いたサヴァリッシュ30歳代の演奏からは、何か野心の燃える青年の野望が垣間見えるのです。
例えば、ブラームスの交響曲第1番。
91年のロンドンフィルとの演奏は、非常にバランスの良い穏やかな演奏で聴いていて心地よいのですが、だから何?という気持ちも芽生えます。
ところが62年のウィーン響との演奏は、メリハリを付けて推進力を感じます。
ブラームス、モーツァルトと聴いて一番感動したのは、カール・オルフの「カルミナ・ブラーナ」曲想にもよりますが、今日聴いた中ではもっとも生気溢れるもので名演です。
ただここでも、演奏は羽目を外すことはなく、かっちりした演奏です。
しかし、ここで評論家の許光俊氏が、サヴァリッシュはライブが凄い、という言葉が響いてきます。
サヴァリッシュは、これだけ構成力の高い演奏をする力があるので、むしろライブで燃えて、羽目を外すくらいがちょうど良く、そこで感動的な音楽が生まれるのではないでしょうか。
そういう意味では、この若き日の名演集は、おすすめです。
ウォルフガング・サヴァリッシュ 名演奏集
ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68
ウィーン交響楽団 – Vienna Symphony Orchestra
ウォルフガング・サヴァリッシュ – Wolfgang Sawallisch (指揮)
録音: December 1962
total(43:57)
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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第25番 ト短調 K. 183
Symphony No. 25 in G Minor, K. 183
total(21:35)
ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K. 449※
Piano Concerto No. 14 in E-Flat Major, K. 449
total(21:44)
交響曲第40番 ト短調 K. 550
Symphony No. 40 in G Minor, K. 550
total(24:04)
フリードリヒ・グルダ – Friedrich Gulda (ピアノ)※
コンセルトヘボウ管弦楽団 – Concertgebouw Orchestra
ウォルフガング・サヴァリッシュ – Wolfgang Sawallisch (指揮)
録音: 2 August 1958, Live recording, Salzburger Festspiele, Austria
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カール・オルフ – Carl Orff (1895-1982)
カルミナ・ブラーナ
Carmina Burana
作詞 : 不詳 – Anonymous
アグネス・ギーベル – Agnes Giebel (ソプラノ)
マルセル・コルデス – Marcel Cordes (バリトン)
パウル・クエン – Paul Kuen (テノール)
西ドイツ放送合唱団 – West German Radio Chorus
スタジオ児童合唱団 – Studio children’s choir
ケルン放送交響楽団 – Cologne Radio Symphony Orchestra
ウォルフガング・サヴァリッシュ – Wolfgang Sawallisch (指揮)
total(57:48)
1956年録音
1956年から62年の録音ということでサヴァリッシュがまだ30代の頃の録音。
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