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ホーレンシュタインの名盤 新世界よりは、端正にして風格の名演

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ヤッシャ・ホーレンシュタイン(1898-1973)は、

オーストリア人を母親にキエフに生まれました。

 

1911年に家族に連れられウィーンに転居し、

同地でフランツ・シュレーカーほかに師事して、東洋哲学、作曲を学びました。

 

※ウィーン

 

その後、ベルリンに移ってヴィルヘルム・フルトヴェングラーの助手を務めながら、

1920年代からはウィーン交響楽団、ベルリンフィルなどを指揮し、

デュッセルドルフ歌劇場の音楽監督になりました。

 

しかし、ナチスが権力を掌握するとユダヤ系のため亡命を余儀なくされ、

1940年に渡米、最終的にアメリカ国籍を取得しました。

73年にロンドンで他界しています。

 

ドヴォルザークの新世界よりは、ホーレンシュタインの芸の精髄を伝える名盤です。

 

参考文献:「指揮者とオーケストラ」200CD指揮者とオーケストラ編纂委員会編

 




ホーレンシュタインの名盤 ドヴォルザーク「新世界より」

 

アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvorak (1841-1904)
交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 Op. 95, B. 178

Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World”

 

Ⅰ(09:21)Adagio – Allegro molto
Ⅱ(12:11)Largo
Ⅲ(07:27)Molto vivace
Ⅳ(11:42)Allegro con fuoco
TOTAL(40:41)

 

ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 – Royal Philharmonic Orchestra
ヤッシャ・ホーレンシュタイン – Jascha Horenstein (指揮)

 

 

『ヤッシャ・ホーレンシュタイン・コレクション』

 

 

フルトヴェングラーが長生きして、“新世界より”をステレオ録音したら、

こんな演奏になるんじゃないかと想像させるような演奏です。

 

下手な僕の解説よりも、片山杜秀氏(政治学者・音楽評論家)が、

この名演をずばり名解説されているので引用させていただきます。

 

 

この“新世界”でも、彼は情に溺れず、涙を見せず、古風で高貴な雰囲気を漂わせながら、ひたすらポーカー・フェースで進んでゆく。

 

その速度は、概して悠然として遅めだが、決して、動きがだらけたり、乱れたりはしない。

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まるで、湖面をスーッと横切ってゆく、優雅な水鳥のように、無駄なく、力が抜けていて、といって、一瞬たりとも油断はない。実に端正かつ風格あるたたずまいである。

 

が、一旦、刀を振る上げる段になると、つまりトゥッティが炸裂したりする段になると、強烈だ。

 

彼の刀はなかなか重い。だから、切っ先にはやや鋭さを欠くが、破壊力は十分で、ティンパニ、金管、低弦が、聴き手の腹の底までを、エネルギッシュにかち割ってくれる。

 

もう20年以上前のコメントですが、この演奏を表現するに誠に名解説です。



ホーレンシュタインの名盤 ナチスに翻弄された人生

 

ヤッシャ・ホーレンシュタイン(1898-1973)は、

オーストリア人を母にロシア帝国のキエフ生まれ。

 

経歴を見るとこの時代の他の音楽家と同様、

ユダヤ系ということでナチスの迫害を受けています。

 

以下、HMVのHPより引用

1922年にウィーン交響楽団を指揮してマーラーの交響曲第1番で
そのキャリアをスタートします。

 

1924年にはベルリンでも指揮を始め、1925年にはベルリン・フィルを指揮して成功して同楽団指揮者に名を連ね、1928年にはベルリン・フィルとブルックナーの交響曲第7番を独ポリドールに録音、同年にはフルトヴェングラーの推薦により、若くしてデュッセルドルフ・オペラの第1指揮者となり、翌年にはデュッセルドルフ・オペラの音楽総監督に就任するなど仕事は順調でしたが、1933年、ナチスの台頭により同職を辞任、ヨーロッパ各地を転々とし、やがて、トスカニーニらと共に設立間もないパレスチナ交響楽団の常任指揮者のひとりとなり、1940年にはアメリカに亡命します。

 

その後、1949年にヨーロッパに帰還。1950年にはベルク『ヴォツェック』のパリ初演を指揮するなどして話題となり、各地のオーケストラに客演する生活を続けていました。

 

晩年の住居はスイスのローザンヌでしたが、活動拠点はロンドン。
パリやウィーン、ストックホルムなどで指揮活動をおこない、それほど数は多くは無いもののレコーディングにも熱心に取り組み、素晴らしい成果を遺しています。

 

 




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