こんにちは、
ともやんです。
メンデルスゾーンは、裕福な銀行員の家庭に生まれた御曹司ということで、軟弱なイメージがありますが、
なかなかどうしてその恵まれた才能と豊か経済力を無駄にすることなく、音楽の発展に38歳という短い生涯を捧げた硬派な人だったというのが僕の最近のメンデルスゾーン像です。
何と言っても20歳の若さで、100年ぶりにJ・S・バッハの「マタイ受難曲」を世に出した人です。
もしかして、メンデルスゾーンがいなかったら、我々は、「マタイ受難曲」の存在すらも知らなかったのでは思われるくらいです。
メンデルスゾーンの交響曲 作曲順に深みが増していく
メンデルスゾーンは、若書きで12曲を含めて17曲も交響曲を作曲していますが、番号が付いているのは5曲だけで、
その中でも3番「スコットランド」4番「イタリア」そして今日ご紹介する2番「賛歌」は、外せないと思います。
特に第2番は、もっと聴かれても良い曲だと思います。
なお、メンデルスゾーンの交響曲の番号は作曲順とは違い、実際の作曲順と番号との関係は、次の言うになります。
①第1番 1824年 15歳
②第5番「宗教改革」 1830年 21歳
③第4番「イタリア」 1833年 24歳
④第2番「賛歌」 1840年 31歳
⑤第3番「スコットランド」1842年 33歳
年齢を重ねるごとに、音楽の深みが増していることがわかります。
実は、今度合唱団の一人が、別の合唱団にも所属していて、2月にメンデルスゾーンの交響曲第2番”賛歌”を演奏するそうです。
それで、最近話題になったマンゼの演奏で聴いてみました。
ドホナーニ&ウィーン・フィル メンデルスゾーン交響曲全集
↑
この曲には、ドホナーニ指揮ウィーンフィルの名盤があります。
1976年のアナログ録音なのでドホナーニの豊かな音楽性とウィーンフィルの表情豊かな気持ちの良い演奏です。
メンデルスゾーンの交響曲全集盤はおすすめです。
マンゼ盤は、ドホナーニほどの深みまでには達していませんが、切れ味鋭い演奏で、透明感のあるソプラノのリヒターと合唱団は聴きものです。
アンドルー・マンゼ メンデルスゾーン交響曲第2番”賛歌”
フェリックス・メンデルスゾーン – Felix Mendelssohn (1809-1847)
交響曲第2番 変ロ長調 「讃歌」 Op. 52
Symphony No. 2 in B-Flat Major, Op. 52, MWV A18, “Lobgesang” (Hymn of Praise)
作詞 : 聖書 – Bible
1.(11:34) I. Sinfonia: Maestoso con moto – Allegro – Maestoso con moto come I
2.(05:56) I. Allegretto un poco agitato –
3.(07:19) I. Adagio religioso
4.(04:31) II. Alles was Odem hat (Chorus) –
5.(01:55) II. Lobe den Herrn meine Seele (Soprano, Chorus)
6.(02:59) III. Recitative: Saget es, die ihr erlost seid – Er zahlet unsre Tranen (Tenor)
7.(01:49) IV. Sagt es, die ihr erloset seid (Chorus)
8.(04:57) V. Ich harrete des Herrn (2 Sopranos, Chorus)
9.(04:02) VI. Stricke des Todes hatten uns umfangen (Tenor) – Wir riefen in der Finsternis (Tenor) – Die Nacht ist vergangen (Soprano)
10.(04:13) VII. Die Nacht ist vergangen (Chorus)
11.(04:29) VIII. Chorale: Nun danket alle Gott – Lob, Ehr’ und Preis sei Gott (Chorus)
12.(04:19) IX. Drum sing’ ich mit meinem Liede (Soprano, Tenor)
13.(05:32) X. Ihr Volker! bringet her dem Herrn (Chorus)
total(63:35)
アンナ・ルチア・リヒター – Anna Lucia Richter (ソプラノ)
Esther Dierkes – (ソプラノ)
ロビン・トリッチュラー – Robin Tritschler (テノール)
北ドイツ放送合唱団 – North German Radio Chorus
西ドイツ放送合唱団 – West German Radio Chorus
北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団 – North German Radio Philharmonic Orchestra
アンドリュー・マンゼ – Andrew Manze (指揮)
録音: 15-16 June 2017, Groser Sendesaal des NDR Landesfunkhaus Hannover, Germany
メンデルスゾーン:交響曲第2番「讃歌」(西ドイツ放送合唱団/北ドイツ放送合唱団&フィルハーモニー管弦楽団/マンゼ)
鬼才マンゼ×NDRフィルによる
メンデルスゾーン第3弾は崇高な交響曲第2番『賛歌』!SACDハイブリッド盤。もともと高名な古楽ヴァイオリニストとして知られていたマンゼは近年指揮者としての活躍も目覚ましく、2014年からはハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めています。
好評を博している当コンビによるメンデルスゾーンの交響曲シリーズ。当ディスクには大作の交響曲第2番「賛歌」がライヴ収録されました。
神を讃える長大なカンタータのソリストはアンナ・ルチア・リヒター、エスター・ディールケス、ロビン・トリッシュラーがつとめました。リヒターは2008年ベルリン全国声楽コンクール年少部門第2位、2012年国際ロベルト・シューマン・コンクール優勝などの受賞歴を誇る実力派。2015年10月ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドン交響楽団の来日公演では、マーラーの交響曲第4番のソリストで登場し話題となりました。
当演奏でも全体的に速めなテンポで切れのあるマンゼ節で聴かせます。崇高なこの名曲をマンゼの会心の演奏で聴くことができます。
メンデルスゾーンの交響曲第1番&第3番『スコットランド』(PTC5186595/KKC5767)、交響曲第4番『イタリア』&第5番『宗教改革』(PTC5186611)とあわせてお楽しみください。
交響曲第2番「賛歌」は1840年6月、活版印刷術の発明者グーテンベルク400年記念祭のために作曲され、バッハゆかりのライプツィヒの聖トーマス教会で一連の行事を締めくくる演奏会で初演されました。3楽章のシンフォニア(交響曲)と、続く9曲のカンタータ部分から成る大曲です。
トロンボーンが奏でる勝利的な主題で幕を開ける3楽章構成のシンフォニアで始まり、合唱を中心としたカンタータ部分へと続きます。カンタータ部の第7曲コラールの冒頭、八声部無伴奏合唱で演奏されるルター派のコラール「今やみなは心と口と手をもって」は非常に印象的で(バッハもこのコラールを用いてカンタータBWV9、192を書いています)、管弦楽が加わってますます世界は広がっていきます。終曲は大規模な合唱フーガで、冒頭に現れる勝利的な主題が高らかに奏でられるなか、感動的なフィナーレを迎えます。
キングインターナショナル
コメント