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イザベル・ファウスト メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

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こんにちは、
ともやんです。

今日は、フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1947)の命日。

1847年11月4日没。まだ38歳でした。今年が没後175年になります。メンデルスゾーンというと裕福な家庭に生まれたボンボンという感じですが、彼ほどのその恵まれた境遇を無駄にせず活用した人は少ないのですはないかと思います。

ざっとみても、作曲家として多くの素晴らしい作品を残し、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の指揮者と務め、指揮者の仕事と重要性を認識させた人です。

また、J・S・バッハの傑作『マタイ受難曲』を100年ぶりに蘇らせた人でもあります。

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メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

俗に三大ヴァイオリン協奏曲というとベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスを挙げられます。

そう言われながら、メンデルスゾーンの協奏曲は、他の2つに比べ規模的には小ぶりで、曲想も優雅で繊細なイメージです。

ということで、個人的な三大ヴァイオリン協奏曲は、メンデルスゾーンにチャイコフスキーとシベリウスです。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、1844年に完成。その後も磨きをかけ、翌45年に、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によりライプツィヒで初演されました。

独奏を務めたのが、コンサートマスターのフェルディナント・ダーフィト。
ダーフィトは、メンデルスゾーンの盟友にして本作にも多大な助言をした人物です。
この曲を書かせる動機を与えた人であり、独奏技巧に関する助言者であり、この作品は、ダーフィトに捧げられました。

この初演で大成功を収めた本作は、続くヨーロッパ各地の初演もそれぞれ名ヴァイオリニストが手がけています。

1845年のドレスデン初演は当時15歳のヨーゼフ・ヨアヒム、1846年ベルリン初演はベルギーのユベール・レオナール(フランクのピアノ四重奏曲第1番を献呈された人物で、フォーレのヴァイオリン・ソナタ誕生時にも重要な役割を果たした)でした。

そんな彼らが実際の演奏時に使用し書き込みなどした譜面はもう残されていません。しかしそれでも様々な資料が出版されています。

それらを検証していくと、現代と当時の19世紀との演奏スタイルの違いがあると考えられています。

たとえば開放弦の多用。ポルタメントの多用。ボウイングのスタイルも現代とは異なっていました。

そして、ヴィブラートは、継続的にではなく、要所要所で装飾的に用いられていたと考えられます。

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イザベル・ファウスト メンデルスゾーン

イザベル・ファウストが、待望のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を録音しました。
伴奏を務めるのが、1977年生まれの今ヨーロッパで大活躍の指揮者エラス=カサド指揮のフライブルク・バロック・オーケストラ。

このオケは「ピリオド・オーケストラのベルリン・フィル」とも称されるという手練れ集団です。まさに最高の布陣でファウストをバックアップしています。

情熱と霊感に満ちた第1楽章、天上を思わせる美しさの第2楽章、華麗の極みの超絶技巧の第3楽章からなる、クラシック屈指の人気曲である本作。

第一楽章の伴奏に載って登場するファウストの音色を聴いた瞬間、あまりに虚飾を排したストレートな音に驚かされます。ビブラートを極力抑えた響きは抑制的で、慎ましやかではあるのですが、驚くべき緊張感と集中力を感じさせます。

まさに輝かしくまっすぐ聴き手の心に差し込んでくる奇跡の音色と、音楽に対する真摯な姿勢が、語り尽くされてきた名作にまたひとつ新鮮な感動をもたらしてくれました。

「天上の天使たちを喜ばせる協奏曲を」というメンデルスゾーンの意志がここにすべて集約されています。

ファウストは、初演時からの資料にもつぶさにあたったうえでこの録音に臨んでいると思われますが。この演奏では実に新鮮な感動は、歴史的演奏や慣習、すべてを越えた域にあるといえるでしょう。

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ファウスト エラス=カサド メンでするゾーン

フェリックス・メンデルスゾーン – Felix Mendelssohn (1809-1847)
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op. 64
Violin Concerto in E Minor, Op. 64, MWV O14

1.(11:21) I. Allegro molto appassionato –
2.(08:09) II. Andante – Allegretto non troppo
3.(05:37) III. Allegro molto vivace
total(25:07)

イザベル・ファウスト – Isabelle Faust (ヴァイオリン)
フライブルク・バロック・オーケストラ – Freiburg Baroque Orchestra
パブロ・エラス=カサド – Pablo Heras-Casado (指揮)
録音: 19-22 March 2017, Sala 1, Paul Casals, l’Auditori de Barcelona, Espagne

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序曲「フィンガルの洞窟」 Op. 26
4.(09:48) The Hebrides in D Major, Op. 26, MWV P7, “Fingal’s Cave”

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交響曲第5番 ニ長調 「宗教改革」 Op. 107
Symphony No. 5 in D Major, Op. 107, MWV N15, “Reformation”

5.(10:32) I. Andante – Allegro con fuoco
6.(04:53) II. Allegro vivace
7.(03:24) III. Andante
8.(07:51) IV. Andante con moto – Allegro vivace
total(26:40)

フライブルク・バロック・オーケストラ – Freiburg Baroque Orchestra
パブロ・エラス=カサド – Pablo Heras-Casado (指揮)
録音: 19-22 March 2017, Sala 1, Paul Casals, l’Auditori de Barcelona, Espagne

メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 交響曲第5番「宗教改革」他 イザベル・ファウスト パブロ・エラス・カサド

録音時の2017年は、マルティン・ルターの宗教改革(1517)の500年記念にあたります。ここに収録された交響曲「宗教改革」は、ルターのアウクスブルクの信仰告白から300年にあたる1830年に完成されました。

序奏で管楽器が奏でる「ドレスデン・アーメン」がなんとも痛切に響き、全体的に非常に引き締まった音づくり。

管楽器が奏でるコラールも荘重になりすぎず、終楽章も鮮やかなデュナーミクで颯爽とかけぬけるような演奏となっています。

同じく1830年に作曲された「フィンガルの洞窟」も、メンデルスゾーンがスコットランドに旅した時に感動した光景が鮮やかに眼の前に浮かぶよう。メンデルスゾーンの才能にあらためて感動し、エラス=カサドとフライブルク・バロック・オーケストラの力量にも圧倒される内容です。



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