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フルトヴェングラーのモーツァルト 死の年に到達した境地

フルトヴェングラー
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こんにちは、

ともやんです。

 

フルトヴェングラー生誕125周年を記念して

ドイツのメンブラン・レーベルがリリースしたのは、

CD107枚組という超大型ボックスでした。

 

ボックス名は、THE LEGACY

 

つまりフルトヴェングラーの遺産ということでしょうか。

 

僕は、定価は2万円を超すようですが、

僕は新宿のディスクユニオンで半額ほどで購入しました。

 

このボックス全体のコメントするほど

一気に聴きとおすほどの時間的余裕はないので、

分割して聴きながら、レビューをしていく予定です。

 

ブログのタグにレガシーと入れておきますので、興味ある方はこれ検索してください。

 

さて、前回に引き続き、フルトヴェングラーのモーツァルトをお届けします。

 

今回ご案内するのは、3曲のピアノ協奏曲です。

最近の僕は、フルトヴェングラーの演奏は、先入観を持たないで聴くようにしました。

 

例えば、前回ご紹介した交響曲第40番のようにがっかりすることもあれば、
今回、ご紹介するピアノ協奏曲にように

 

これが、フルトヴェングラーのモーツァルト!?
と我が耳を疑って聴き返すほどの凄演に出会うこともあるのです。

 

やはりフルトヴェングラーは天才です。

 

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フルトヴェングラー モーツァルト2台のピアノのための協奏曲

 

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)

2台のピアノのための協奏曲(第10番) 変ホ長調 K. 365

Concerto for 2 Pianos in E-Flat Major, K. 365

 

Ⅰ(10:18)Allegro
Ⅱ(08:37)Andante
Ⅲ(07:14)Rondo: Allegro

 

ダグマル・ベラ – Dagmar Bella (ピアノ)
パウル・バドゥラ=スコダ – Paul Badura-Skoda (ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)

録音:1949年2月8日ライブ

 

21歳のバドゥラ・スコダとフルトヴェングラーの娘ベッラと組んだ演奏。
二人の若いピアニストで合わせてきっぱりと若々しい演奏を聴かせています。

『フルトヴェングラー大全集/THE LEGACY』

フルトヴェングラーの名盤 モーツァルトピアノ協奏曲第22番

 

 

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)

ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K. 482
Piano Concerto No. 22 in E-Flat Major, K. 482

 

Ⅰ(13:04)Allegro
Ⅱ(08:26)Andante
Ⅲ(10:47)Allegro

 

パウル・バドゥラ=スコダ – Paul Badura-Skoda (ピアノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)

録音:1952年1月27日シェーンブルン宮殿でのライブ

 

最初の音が鳴った瞬間から、

おお、さすがフルトヴェングラー、やってくれるね、

 

という感じで、モーツァルトを飛び越えて、

ベートーヴェンの曲を聴いている気分になりました。

 

もうモーツァルトのスタイルを全く無視した演奏で、
僕は、ベートーベンのピアノ協奏曲2.5番を聴いているいる気分でした。

 

全体的に重々しく、激しく、第2楽章では、内面の吐露が見られます。

でも、そのフルトヴェングラーのベートーヴェン的演奏をギリギリのところで、
モーツァルトに引き寄せているのが、ウィーンフィルの美音だと思います。

特にふと見せる弦のポルタメントなどは、思わずイイね!しちゃいます。

 

パドゥラ・スコダのピアノは、

指揮者に引っ張られながらもモーツァルトの愉悦感を出していると思います。

 

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フルトヴェングラー モーツァルトピアノ協奏曲第20番

 

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)

ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K. 466
Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466

 

Ⅰ(12:52)Allegro
Ⅱ(09:07)Romance
Ⅲ(06:38)Allegro assai

 

イヴォンヌ・ルフェビュール – Yvonne Lefebure (ピアノ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)

録音1954年5月15日ルガーノでのライブより

 

 

(1)ベートーヴェン:交響曲 第6番 ヘ長調Op.68 「田園」 (2)モーツァルト:ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調K.466

 

 

フルトヴェングラーの亡くなった年、

ベルリンフィルとの最後の演奏旅行中、

スイスのイタリア語圏ルガーノのテアトロ・アポロにおける実況録音です。

 

宇野功芳氏は、著書の中で、特別な意義をもつ屈指の名盤としています。

 

僕は、フルトヴェングラーのモーツァルトということで、

特に期待もしないで聴き始めて、その内、PCで作業をしていたのですが、

その手が止まり、この演奏に聴き入ってしまいました。

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なんと深い演奏なのか!

 

そして、宇野氏はこの演奏をどう評価しているのか、

と聴き終わってから確認してみました。

 

そうしたら、上記のような最高の評価をしていたのです。
分かる人もは分かるのです。

 

また、イヴォンヌ・ルフェビュールのピアノがまたいいのです。

第1楽章のカンデンツァで魅せたパッション、第2楽章での深沈として深い表現。

 

さすが、フルトヴェングラーが指名しただけのピアニストです。

 

経歴を見ると録音当時、50歳代前半。

長く教育の世界で尽力された方のようで、
録音が少ないですが、かなりの実力者と思います。

 

これは、聴かずに死ねない名盤です。

 

 



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