こんにちは、
ともやんです。
若い頃、ビートルズのイエスタディーをある黒人女性歌手がカバーして歌っているのを聴いて、その情感たっぷりな歌い方に、嫌悪感を抱いた記憶があります。
しかし、その女性歌手は、たしか名前は失念しましたが、実力も人気も兼ね備えた歌手だったと思います。
一方、オリジナルの曲を歌うのは、この曲を作詞・作曲したポール・マッカトニーで、淡々とあっさりと歌っています。
僕は、これがクラシック音楽における、作曲家と演奏者の関係かなと思いました。
ペーター・マーク指揮パドヴァ・ヴェネト管弦楽団のモーツァルト交響曲第40番と41番”ジュピター”をご案内します。
ペーター・マークの名盤 モーツァルト交響曲第40番と”ジュピター”
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第40番 ト短調 K. 550
Symphony No. 40 in G Minor, K. 550
1.I.(08:46) Molto allegro
2.II.(08:35) Andante
3.III.(04:31) Menuetto: Allegretto
4.IV.(07:00) Allegro assai
total(28:52)
=================
交響曲第41番 ハ長調 「ジュピター」 K. 551
Symphony No. 41 in C Major, K. 551, “Jupiter”
5.I.(12:14) Allegro vivace
6.II.(09:38) Andante cantabile
7.III.(05:27) Menuetto: Allegretto
8.IV.(09:27) Molto Allegro
total(36:46)
パドヴァ・ヴェネト管弦楽団 – Padova e del Veneto Orchestra
ペーター・マーク – Peter Maag (指揮)
モーツァルト: 交響曲集&大ミサ曲 [XRCD] ペーター・マーク パドヴァ・ヴェネト管弦楽団
モーツァルトの交響曲第40番ト短調は、その憂いを秘めた旋律から、「悲しみのシンフォニー」としてポップスの曲にアレンジされたほどです。
ペーター・マークのモーツァルトは、そのメロディーを活かし情感を込めた演奏の最右翼と思います。
でも、そこが嫌味でなく、ああ、いい曲だな、と感じてしまうのは、やはりペーター・マークの芸術性の高さだと思います。
ペーター・マークの名盤 モーツァルト交響曲第40番と”ジュピター”
マークの第40番は、ひとつひとつのフレーズに無数のニュアンスを散りばめて心の籠った名演を展開しています。
特に内声部のメロディーや動きがこれほど表情豊かに物いう演奏はないでしょう。
有名な主旋律を追うよりもつい内声部の動きを追ってしまい、そこに新鮮な感動を受けてしまいます。
また響きが有機的で温もりを感じさせ、聴いていると心がほっこりとして幸せな気持ちにしてくれます。
第41番ジュピターは、第40番と同じように有機的で温もりのある響きに雄渾さが加わり、立派な音楽を聴かせてくれます。
このマーク&パドヴァ・ベネト管は、細かな表現に疎かにせず、相当リハーサルを積んでの録音に臨んでいるのでしょうか、これほど心の籠った演奏はまれだと思います。
この演奏は、ぜひ聴いてほしい名演です。
最後に
ペーター・マークは、その才能をフルトヴェングラーに認めながら、商業主義に走るのを嫌い、メジャーオーケストラの誘いを断り地道な活動を続けた人です。
ぜひ、マークの心温まる名演に接して柔軟な心を取り戻してください。
音楽(クラシック) ブログランキングへ
↑
クリック応援お願いします。
コメント