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バイバ・スクリデ モーツァルト ヴァイオリン協奏曲集

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こんにちは、
ともやんです。

このCDでソリストを務めているバイバ・スクリデは、ネットにもあまり情報はないのですが、CDジャーナルの2021年のプロフィールによると、1981年、ラトヴィアの首都リガの生まれ。

ロストクの音楽・舞台芸術学院でペトル・ムンテアヌに師事。2001年、ブリュッセルで開催されたエリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝、一躍注目を浴び、ソリストとして世界的なオーケストラとの共演を重ねる。

となっています。ラトヴィアのリガ出身というとネルソンスがいて、世代的にも近いです。(※ネルソンスは1978年生まれ)。
スクリデが、アイヴィン・オードラン指揮スウェーデン室内管弦楽団と組んだモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全5曲を聴きました。なお、オードランは、1956年ノルウェー生まれのベテラン指揮者で北欧作品のスペシャリストです。

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モーツァルトのヴァイオリン協奏曲

このCD帯紹介文には、「最近では第6番と第7番などが偽作であることがわかり、第1番から第5番までがモーツァルトの真作であると認識されています。」と書いてありますが、1991年、モーツァルト没後200年に出版された『モーツァルト事典』にも、ヴァイオリン協奏曲第1番から第5番までの自筆譜が一時期行方不明になっていたが、第二次大戦後発見されたということで、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲は、5曲と明記されています。
このCDが録音されるほぼ30年近く前には、5曲と認識されているので、”最近”という表記が正しいのかな?と細かいところを突っ込んでみました。

さて、モーツァルトは、クラヴィーア(ピアノ)の名手でしたが、実はヴァイオリンに関しても秀でた技術を持ち、13歳でザルツブルク宮廷楽団の無給の、16歳で有給のコンサートマスターになっています。

何と言っても父親レオポルドが、宮廷楽団のヴァイオリニストでしかも18世紀の貴重な文献「ヴァイオリン教程」の著者であるからです。その父は、手紙の中で「当代唯一のヴァイオリニストになれる」と書いているくらいです。

しかし、モーツァルト自身は、1781年にウィーンに出てからは、ピアノ中心となり、ヴァイオリン協奏曲は書かなくなってしましまいました。

結局、ザルツブルクでコンサートマスターをしていた1975年頃の作品のみとなりました。10代のさしずめ高校生から大学生頃の作品で、ピアノ協奏曲の後半のような深みに達していないのが残念です。

ただ、モーツァルト自身はカデンツァを書いていなので、ヴァイオリニストとしては腕の見せどころでしょうか。

スクリデは、華やかさよりも慎み深い演奏で、しっとりと格調高く歌っているのが印象的です。

バックを務めるオードラン指揮スウェーデン室内管も抑制の効いた演奏で、全体的にモーツァルトの持つ優美さや華やかさよりもしっとりと麗しい演奏という印象です。

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スクリデ&オードラン モーツァルト ヴァイオリン協奏曲集

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K. 207
Violin Concerto No. 1 in B-Flat Major, K. 207

1.(07:02) I. Allegro moderato
2.(07:09) II. Adagio
3.(05:19) III. Presto
total(19:30)

—————————-

ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ長調 K. 211
Violin Concerto No. 2 in D Major, K. 211

4.(07:53) I. Allegro moderato
5.(06:14) II. Andante
6.(04:20) III. Rondo: Allegro
total(18:27)

—————————-

ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K. 216
Violin Concerto No. 3 in G Major, K. 216

7.(09:37) I. Allegro
8.(07:38) II. Adagio
9.(06:10) III. Rondeau: Allegro
total(23:25)

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ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K. 218
Violin Concerto No. 4 in D Major, K. 218

1.(08:58) I. Allegro
2.(06:48) II. Andante cantabile
3.(06:56) III. Rondo: Andante grazioso
total(22:42)

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ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調「トルコ風」 K. 219
Violin Concerto No. 5 in A Major, K. 219, “Turkish”

4.(09:57) I. Allegro aperto – Adagio – Allegro aperto
5.(08:51) II. Adagio
6.(08:26) III. Tempo di menuetto
total(27:14)

7.(05:50)ヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調 K. 261
Adagio in E Major, K. 261

8.(06:12)ロンド 変ロ長調 K. 269
Rondo in B-Flat Major, K. 269

9.(05:39)ロンド ハ長調 K. 373
Rondo in C Major, K. 373

バイバ・スクリデ – Baiba Skride (ヴァイオリン)
スウェーデン室内管弦楽団 – Swedish Chamber Orchestra
アイヴィン・オードラン – Eivind Aadland (指揮)
録音: 18-19 and 21-26 October 2019, Musikhogskolan, Orebro, Sweden

モーツァルト: ヴァイオリン協奏曲全集 他 バイバ・スクリデ 、 エイヴィンド・アドランド 、 スウェーデン室内管弦楽団

バイバ・スクリデが演奏する美しく軽やかなモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集。
以前、7~8曲あるとされていたモーツァルトのヴァイオリン協奏曲ですが、最近では第6番と第7番などが偽作であることがわかり、第1番から第5番までがモーツァルトの真作であると認識されています。他に、単一楽章で書かれた2曲のロンドと「アダージョ」ホ長調もモーツァルトの作品であることが分かっています。5曲の協奏曲は、全てザルツブルクに滞在していた1775年に集中して書かれていますが、モーツァルトはいずれの曲にもカデンツァを書いておらず、奏者が即興で演奏することが求められていました。ここでのスクリデも自身のカデンツァを演奏。指揮者オードランは「スクリデは直観的な演奏家であり、演奏するたびに新たな音楽を発見するので、全く同じことの繰り返しになることはない」と語っており、彼女の溢れんばかりの音楽性を高く評価しています。
ナクソス・ジャパン



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