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ヘルベルト・ケーゲル 名盤 カルミナ・ブラーナ 1960

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こんにちは、
ともやんです。

今日は、旧東ドイツ・ドレスデン出身のヘルベルト・ケーゲルの命日。
1990年11月10日死去。ピストルによる自殺だそうです。

東西ドイツ統一直後のショッキングな出来事。

理由は、社会主義を信奉していた自らの拠り所が失われたのみならず、実際に仕事の場が失われてしまうことへの不安も背景にあったと言われいています。

そんなケーゲルの命日にちなんで、長く名演の名盤と言われている1960年のカルミナ・ブラーナを聴きました。

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東ドイツ モスクワの印象と重なる

旧東ドイツ時代に現地に行ったことはありません。
しかもドイツはフランクフルトとその周辺しか行ったことがないのは残念です。

ただ、旧ソ連時代の1987年から連邦が崩壊するまでの数年間、何度かモスクワに仕事で行ったことがあります。

その時の印象は、まず極端に物が少ない。
それなりにホテルに宿泊していましたが、朝のレストランに行ってもゆで卵と硬いパンがあるだけという時もありました。

車も旧式で白い煙の排気ガスを出しながら走り、ワイパーも普段を外していて必要な時だけ付けると言うことでした。

また、空港の入館審査でパスポートを見せると「ボールペン持ってるか?」と聞かれたことも数回ありました。

当時僕は喫煙者で、街角で煙草を吸っていると、1本くれないか?と何度か言われて渡したこともあります。特にアメリカのマールボロが人気で、空港からのタクシー代として煙草を一箱渡したこともありました。

そんな旧ソ連時代のモスクワと東ドイツの印象が重なってしまいます。

その一方、スポーツや音楽の世界では、国の威信を賭けて行っているという感はありました。
オリンピックでの東ドイツの選手の活躍、音楽界ではライプツィヒ・ゲヴァントハウス管やシュターツカペレ・ドレスデンは、世界的なオーケストラとして知られ、これは評論家福島氏の文章の中でも、東ドイツの録音技術やエンジニアのレベルは、非常に高く西側以上ではないかという意味のコメントも読んだことがあります。

このケーゲルのカルミナ・ブラーナも1960年というステレオ初期の録音ながら、オリジナル原盤からの復刻で、解説でも当時の東ドイツのレベルの高さを知ることが出来ると書いています。

そんなことで、録音当時ケーゲル40歳の気迫の生々しい演奏が聴かれる名盤です。

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ヘルベルト・ケーゲル カルミナ・ブラーナ 1960 ステレオ

カール・オルフ – Carl Orff (1895-1982)
カルミナ・ブラーナ
Carmina Burana

作詞 : 不詳 – Anonymous
ユッダ・ヴルピウス – Jutta Vulpius (ソプラノ)
ハンス=ヨアヒム・ロッチュ – Hans-Joachim Rotzsch (テノール)
カート・レーム – Kurt Rehm (バリトン)
クルト・ブーベンタール – Kurt Hubenthal (バス)
ライプツィヒ放送合唱団 – Leipzig Radio Chorus
ライプツィヒ放送児童合唱団 – Leipzig Radio Children’s Choir
ライプツィヒ放送交響楽団 – Leipzig Radio Symphony Orchestra
ヘルベルト・ケーゲル – Herbert Kegel (指揮)
total(58:29)

オルフ: カルミナ・ブラーナ(1960年ステレオ録音)

後の1970年代半ば収録した「トリオンフィ三部作」より以前の、ステレオ初期である1960年に録音されたケーゲル1回目の壮絶な「カルミナ・ブラーナ」がSACDで蘇りました。

ケーゲル再評価のきっかけのひとつともなった超絶的なこの演奏のインパクトは絶大で、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからの新規制作により、一段と凄みが増しました。

特にこの演奏の根本を成す熱気と、ソリスト、合唱陣の発音、そしてケーゲルの壮絶極まる指揮とオケの反応は必聴です。後年の1974/75年再録盤より評価の高いこの名盤が、よりダイナミックに再現されます。

後の再録番と同様、この演奏は合唱が特に素晴らしく、当時の東ドイツの高い水準を物語っていますが、録音においても第一人者であるエンジニアのクラウス・シュトリューベンの収録である、ということも重要な意味を持ちます。

この録音は旧東独のステレオ初期録音のため現代の物理的な水準にまで到達していないとは言えますが、楽器や声の質感とそのバランス感覚、熱気は他の追随を許しません。演奏と並び、このかつてないほどの熱演を現代にまで正確に伝える当時のエンジニアの仕事も、歴史的な遺産です。



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