ロシアの作曲家、セルゲイ・ラフマニノフ(1874-1943)は、生涯に3曲の交響曲を作っています。
その中でも第2番は、ロマンティックな旋律美で昨今人気が出てきています。
この曲は1907年に作られ、翌1908年2月8日にペテルブルクでラフマニノフ自身の指揮で初演されました。
そして同年12月には、グリンカ賞を獲得するなど高い評価を受けました。
実は、ラフマニノフは、第1交響曲と第1ピアノ協奏曲が不評に終わり、一時期失望状態に陥っていました。
しかし、1900年を峠として、第2ピアノ協奏曲が、絶大な成功を収め、続く交響詩「死の島」によって名声が高まりました。
その勢いに乗って作曲された第2交響曲によって、交響曲作曲家として実力と示した名曲でもあります。
日本では、1953年(昭和28年)6月18日に森正の指揮で初演されました。
今回、僕は初めて聴きましたが、素晴らしい曲です。
第3楽章が緩徐楽章のアダージョで、重厚なハーモニーと美しい旋律を併せ持つロマンティックな楽章です。
木管独奏の主題は、そのままラブストーリーの映画音楽としても使える甘美なもので、ラフマニノフの真骨頂を感じます。
イギリスの名指揮者、ヴァーノン・ハンドリー(1930-2008)は、イギリス音楽のスペシャリストで、ドイツ物中心に聴く僕には、馴染みのない名指揮者でしたが、なかなかの実力者です。ハンドリーの骨太で堂々として演奏が素晴らしいです。
ヴァーノン・ハンドリーの名盤 ラフマニノフ交響曲第2番
セルゲイ・ラフマニノフ – Sergey Rachmaninov (1873-1943)
交響曲第2番 ホ短調 Op. 27
Symphony No. 2 in E Minor, Op. 27
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 – Royal Philharmonic Orchestra
ヴァーノン・ハンドリー – Vernon Handley (指揮)
録音: 1994
1.(21:16) I. Largo – Allegro moderato
2.(09:56) II. Allegro molto
3.(14:31) III. Adagio
4.(14:36) IV. Allegro vivace
total(60:19)
ラフマニノフ:交響曲第2番(ロイヤル・フィル/ハンドリー)他
ロマンティックな旋律美で昨今人気の高いラフマニノフの交響曲第2番ですが、骨太の堂々たる演奏が展開されています。美しい旋律にかまけて甘くたるむことなく、あくまで引き締まったテンポですが、全体に積極的な響きで豪壮で力強く、各フレーズが大きな呼吸感でぐいぐいと歌いこまれていて、聞いていてぐっと引きこまれていきました。やや荒い部分も散見しますがそれも力強さの半面であると思いますし、全体のスケールと気迫、ロイヤル・フィルの響きの音色の気品をもって高く評価したいです。
ナクソス・ミュージック・ライブラリーのレビューより
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