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新倉瞳 俊英たちの瞬間 with 佐藤卓史

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こんにちは、
ともやんです。

音楽を聴く楽しみの一つとして、奏者によってのアプローチの違い、音色の違いを発見するというのがあります。

指揮者とオーケストラの違いは、ベートーヴェンの交響曲など聴き親しんだ曲だと分かりやすく、指揮者もそれを逆手にとって、そのアプローチや表現に個性を発揮しています。

一方、個人的にはソリストとなるとまだまだその表現の違いを発見する力が足りないなと感じています。

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奏者と楽器と響きの関係

諏訪内晶子さんのエッセイを読んでいると、奏者の身体と楽器の相性でその響きに大きな違いがあると書かれていました。

概して日本人は、欧米人に比べ華奢な体型のため、例えばヴァイオリンの場合、日本人は指が細いので、美しく澄んだ響きが特徴となるが、欧米の奏者のような豊かでふくよかな音を出すのは苦手ということです。

また楽器との相性があり、名器ストラディバリを世界的名手Aという奏者は見事な響きを出すが、Bが弾くとそれほどでもない、逆に違う名器の場合は、逆の現象がおきるなど、高い次元での話ではありますが、僕は、まだそんな違いを発見するほど聴き込んでいないなということです。

ただ先日、J・S・バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの第1番ト短調を聴き比べました。

聴き比べた奏者は、戸田弥生さん、諏訪内晶子さん、五嶋みどりさんの3人でした。
戸田さんが一番豊かで朗々と弾かれるのに対して、諏訪内さんは抑え気味で、五嶋さんに至っては、ピーンと張った糸のような繊細な響きでした。

写真や動画で三人を拝見して、バッハを聴く限りにおいて、その響きが身体的特徴とマッチしているなと驚きました。

いや逆に考えると、3人とも世界的ヴァイオリニストとして厳しいプロの世界でトップクラスの実力を維持している方たちです。

つまり体つきは持て生まれたもので自分ではどうすることも出来ないものです。だからそれを活かした演奏法、響きを追求されたのではないかと思うようになりました。

五嶋さんは、自分の特性を知って、緊張感のある繊細で透明感のある音を追求したのではないか。戸田さんも諏訪内さんもしかり。

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新倉瞳 エルガーのチェロ協奏曲に驚愕

新倉瞳さんの録音を初めて聴いたのは、エルガーのチェロ協奏曲でした。伴奏を務めたのが、飯森範親指揮山形交響楽団。

この曲では、ジャクリーヌ・デュプレの迫力ある名演の録音があります。
ジャクリーヌ・デュプレの演奏は、ワイルドで逞しい表現が魅力ですが、それは諏訪内さんのいう身体的特徴からとも感じていました。

しかし、一見優しそうで清楚な印象の新倉さんの演奏は、デュプレに引けを取らない逞しい気迫のこもった演奏だったのです。

それ以来、新倉さんのファンになりました。

今日聴いたのは、2015年12月11日に浜離宮朝日ホールで行われたリサイタルのライブ録音です。

共演は、こちらもピアノの俊英佐藤卓史さん。

互いに情熱のほとばしりを感じさせる熱いライブ演奏です。

ちなみに5月13日は新倉瞳さんの誕生日。
早く新倉さんの実演を聴きたいです。

新倉瞳 シューマン、ブラームス & ラフマニノフ

ロベルト・シューマン – Robert Schumann (1810-1856)
アダージョとアレグロ Op. 70 (チェロとピアノ版)1.
Adagio and Allegro, Op. 70 (version for cello and piano)

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ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op. 38
Cello Sonata No. 1 in E Minor, Op. 38

2.(13:32) I. Allegro non troppo
3.(05:04) II. Allegretto quasi menuetto
4.(06:35) III. Allegro
total(25:11)

——————————

セルゲイ・ラフマニノフ – Sergey Rachmaninov (1873-1943)
チェロ・ソナタ ト短調 Op. 19
Cello Sonata in G Minor, Op. 19

5.(12:23) I. Lento – Allegro moderato
6.(06:15) II. Allegro scherzando
7.(05:54) III. Andante
8.(10:06) IV. Allegro mosso
total(34:38)

新倉瞳 – Hitomi Niikura (チェロ)
佐藤卓史 – Takashi Sato (ピアノ)
録音: 11 December 2015, Live recording, Hamarikyu Asahi Hall, Tokyo, Japan

新倉瞳 – 俊英たちの瞬間 with 佐藤卓史

女流チェリスト、新倉瞳による迫真のライヴ盤。ピアニスト佐藤卓史の競演が、チェロとピアノの響きに一層の輝きを与えている。2015年12月11日浜離宮朝日ホールにてライヴ録音。



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