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山田一雄 名盤 チャイコフスキー 交響曲第5番 with 札響

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こんにちは、
ともやんです。

昨年2021年は、朝比奈隆の没後20年で、山田一雄は没後30年でした。
お二人共そんなに経つのか、と思ったが4歳若い山田の方が、10年に先に逝ってしまったんですね。

それだけ朝比奈が、長寿で高齢まで活動されたということです。

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山田一雄 生誕110年

今年は、山田一雄の生誕110年。
そっかそればまずない、と思ったのは、このブログでは山田一雄の名盤について8回取り上げていますが、今年になってまだ一度もないのです。

これはいけません。
今年も4ヵ月半ほどしか残されていないので、きちんと生誕110年にちなんで山田の名盤をもっと取り上げなくては、と思い今日は札響とのチャイコフスキーの5番を聴きました。

さて、山田一雄と札響との関係は、晩年のベートーヴェンの交響曲全集のイメージからもっと密なものかと思っていたら、時々客演する程度だったようです。

現在80歳を越えても活躍している小林研一郎の愛称は”炎のコバケン”。
しかし、2015年以来大晦日のベートーヴェン全交響曲連続演奏会を聴いていますが、意外と端正で堅実な演奏です。もちろん盛り上がりもありますが、むしろ熱演というよりも泰然とした感じです。もっとも若い頃の録音には熱演もあるのでその頃のイメージが定着したのかもしれません。

僕はむしろ山田一雄ことヤマカズさんこそ”炎の”という形容詞が相応しいと思います。
今日聴いたチャイコフスキー第5番でも念押しの部分などこ・れ・で・もかという熱い演奏が印象的です。

また、第2楽章のホルンソロなどは、技術的な指摘も出そうですが、僕は人情味あふれた響きが好きです。

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山田一雄 エピソード長者

山田一雄を解説する記事やコメントをみると必ずと言っていいほど、エピソードが紹介されています。
例えば「田園」と「運命」を振り間違えたり、本番中も指揮している箇所がわからなくなり、同じ個所を繰り返したり、「今どこやってるの?」と楽団員に聞いたり、激しく動き過ぎて指揮台から落ちてしまい、それでも指揮を止めず振りながら上がってきたり、また日常生活でもポカはしょっちゅうだったそうです。
つまりエピソード長者だったのです。

ではなぜ、ヤマカズさんは、オケのメンバーや聴衆から尊敬され愛されたのでしょうか?
それは純真な性格と音楽に対する真摯で熱い情熱が強かったからだと思います。

しかもこれだけのキャリアを持ちながら録音が意外と少なく、商業主義に走らず、実演重視で人々に音楽を届けたいという思いがあったからとも思います。

僕は朝比奈隆のコンサートには何度か足を運びましたが、残念ながら山田一雄の実演は聴かずじまいでした。

残念でなりませんが、残された録音を少しでも多く聴いてレビューしていくことがヤマカズさんへの供養だと思います。

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山田一雄 チャイコフスキー 交響曲第5番 札響

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー – Pyotr Il’yich Tchaikovsky (1840-1893)
交響曲第5番 ホ短調 Op. 64
Symphony No. 5 in E Minor, Op. 64

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1.(14:45) I. Andante – Allegro con anima
2.(12:59) II. Andante cantabile con alcuna licenza
3.(05:45) III. Valse: Allegro moderato
4.(12:58) IV. Finale: Andante maestoso – Allegro vivace
total(46:27)

札幌交響楽団 – Sapporo Symphony Orchestra
山田一雄 – Kazuo Yamada (指揮)
録音: 1983年1月20日 第233回定期演奏会 北海道厚生年金会館

チャイコフスキー: 交響曲第5番 山田一雄 、 札幌交響楽団

両者の有名なベートーヴェン・ツィクルス(1989-’91)より約6年前の貴重な記録が初登場べ得意としたチャイコフスキーの5番で聴かせる完熟した表現はヤマカズならでは。今回の発売のために、オリジナルのアナログマスターより、高品位でリマスター行いました。永久保存盤です。

山田一雄と札響の共演は、晩年のベートーヴェン録音の印象が強いせいもあって多いと思われがちですが、実は散発的だったようです。1960年代より定期以外も含め何度か登場しただけであり、’80年代以降に共演する機会が増えたようです。

山田にとってはむしろ晩年にあたり、ちょうど今回発売する’83年の演奏がその後の彼らを引き寄せる要因のひとつとなったのかも知れません。

山田にとってチャイコフスキーの交響曲第5番は、亡くなる約2年前の新星日響とのセッション録音が有名で、この時は演奏時間が約50分にも及ぶ重厚な演奏でした。

今回はその時より約6年前で尚且つライヴであるためそこまでの長大さはありませんが、それでも、約46分かけたスケールの大きな演奏です。一歩一歩慈しむかのような冒頭に始まり、旋律を十分歌わせながらも要所ではダイナミックに大見得を切る表現は、まさにヤマカズ節。

指揮が見えにくいと言われていたようですが、完全燃焼する彼の音楽に、心から共感していた団員の想いが伝わってくる演奏です。この後、いよいよ両者は’89年からベートーヴェンに取り組むことになります。

今回の藤野氏による解説書には、当時のエピソードや山田本人へのインタビュー時の会話も収納されており、興味深い内容となっています。



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