こんにちは、
ともやんです。
ベートーヴェンが、1807~08年、36~37歳のもっとも創作意欲の高かった時期に作曲されたチェロソナタ第3番は超の付く傑作です。
ベートーヴェンは、初期から後期にかけて5曲のチェロソナタを作っています。
どれも素晴らしいですが、その中でもこの第3番が傑出しています。
出だしのチェロのソロから、ガツッと心を鷲づかみにされてしまいます。
ベートーヴェンの多くの作品の中でも屈指のカッコいいメロディーです。
雄渾にして豊かで深い旋律。
それをチェロが朗々と歌うのです。
だからこの冒頭のチェロソロを聴いた瞬間、その演奏の良さがわかるので、チェリストの腕の見せどころです。
今回10種類のCDを聴きましたが、僕の心を捉えたのが次の3つの録音です。
ベートーヴェン チェロソナタ第3番 おすすめ三選
ロストロポーヴィチ&リヒテル
ベートーヴェン: チェロ・ソナタ全集 / ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ, スヴャトスラフ・リヒテル
旧ソ連出身の偉大なチェリストとピアニストの共演。
冒頭のチェロから素晴らしい。朗々とどこまで広がる大地のように響きます。
終始圧倒されっぱなしの超名演です。
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カザルス&ゼルキン
スペインが生んだ偉大な芸術家パブロ・カザルスの75歳の時の録音です。
50代の壮年期にも録音していて、そちらの方が覇気溢れる演奏ですが録音が古すぎて、僕はこちらの方を好みます。
冒頭からロストロポーヴィチとは真逆の素朴な響きと滋味あふれる演奏で、ゼルキンのピアノもカザルスの響きに合って、終始人間的な温もりに満ちた演奏です。
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ビルスマ&ビルソン
ベートーヴェン: チェロ・ソナタ集 Op.5, Op.69, Op.102<タワーレコード限定>
古楽器からは、アンナー・ビルスマ。僕の大好きな奏者です。古い楽器とフォルテピアノなので響きの豊かさがいまいちですが、3つの中では躍動感とフレッシュさでは最高です。なお残念ながら現在廃盤のようで中古をご案内します。
最後に
その他、フルニエの新旧、シュタルケル、デュプレ、マイスキーなども印象に残りましたが、面白かったのが、マイスキーです。
完全にアルゲリッチに食われている感じでした。
マイスキーも名チェリストですが、アルゲリッチの強烈な個性に対抗できるのはやはりロストロポーヴィチくらいしか思い浮かびません。
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