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ショルティ ベートーヴェン交響曲全集より”英雄” 悪くない

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こんにちは、
ともやんです。

ハンガリー出身の名指揮者ゲオルグ・ショルティ(1912-1997)は、1969~91年までシカゴ交響楽団の音楽監督を務めました。

その間この楽団と2回ベートーヴェンの交響曲全集を録音しました。

70年代と80年代のことですが、今回その2回目の全集から第3番”英雄”を聴いてみました。

これが悪くないのです。

いや、なかなかいいのです。

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ショルティ&シカゴ響 ベートーヴェン交響曲全集 70年代

1973年と89年に録音されたベートーヴェンの英雄を聴き比べると、すぐわかるのは演奏時間の違いです。

普通、年齢を重ねるとテンポが遅くなりますが、ショルティの場合は、89年、77歳の時の方が、60歳の時よりもテンポが速くなり、軽快な感じなっています。

ただ、好き嫌いから行くと僕は73年の録音の方が好きです。

73年の方が、ロマン的で機械的な感じが少ないからです。

ショルティの演奏にはどうしても僕は機械仕掛けのぎこちなさを感じてしまいます。

それが70年代の方は、テンポが遅めなことがかえって悠然とした印象受けるのですが、89年の方が、顕著な印象を受けます。

タワーレコードの解説ではこの違いは時代の流れと捕らえています。

つまり70年代は、まだフルトヴェングラー、クレンペラー、クナッパーツブッシュなどの19世紀生まれの指揮者たちの重厚長大なスタイルが生きていましたが、80年以降古楽器スタイルが台頭してきて、その影響を受けたのではと指摘しています。

どっちにしてもヴィルトゥオーゾ集団シカゴ交響楽団の充実した響きが存分に楽しめる全集であることには変わりありません。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”

1.(19:34) I. Allegro con brio
2.(17:33) II. Marcia funebre: Adagio assai
3.(05:54) III. Scherzo: Allegro vivace
4.(12:19) IV. Finale: Allegro molto
total(55:20)

シカゴ交響楽団 – Chicago Symphony Orchestra
ゲオルク・ショルティ – Georg Solti (指揮)
録音: November 1973, Medinah Temple, Chicago, United States

 

【CD】 ベートーヴェン: 交響曲全集 ゲオルグ・ショルティ 、 シカゴ交響楽団

 

ショルティの先入観を破る優美さがあるが、陰影感はあまり無く、健康優良児的ベートーヴェン。指揮のせいか録音の良さのせいか、音の情報量が多く、ウルサイ感じがないでもない。シカゴ響は見事。買ってよかった。購入者からのレビュー

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ショルティ&シカゴ響 ベートーヴェン交響曲全集 80年代

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”

1.(17:57) I. Allegro con brio
2.(15:19) II. Marcia funebre: Adagio assai
3.(05:32) III. Scherzo: Allegro vivace
4.(11:16) IV. Finale: Allegro molto
total(50:04)

シカゴ交響楽団 – Chicago Symphony Orchestra
ゲオルク・ショルティ – Georg Solti (指揮)
録音: May / November 1989, Orchestra Hall, Chicago, Illinois, United States

 

【CD】 ベートーヴェン: 交響曲全集(1986-89録音)、《エグモント》序曲、《レオノーレ》序曲第3番<タワーレコード限定> ゲオルグ・ショルティ 、 シカゴ交響楽団

 

黄金のコンビ、ショルティ&シカゴ響が成し得たベートーヴェン演奏の最終回答。理想形を築いた80年代の2度目の交響曲全集を5枚組でセット化!

第1回目である1970年代の両者の全集は、世界的に高い評価を受け、当時のマッシヴなシカゴ響サウンドと合わせて、DECCAでのマーラー録音と並ぶこのコンビの代表的録音となりました。

2回目となるこのデジタル録音は、録音開始当時73歳であったショルティが長い録音史の中でも総決算的な位置付けとみなし、あえてベートーヴェンに対しての最終回答、もしくは彼らの全録音の頂点を飾るに相応しい音源をDECCAで残した、とも言えるのではないでしょうか。

戦前から続く重厚長大型のベートーヴェンにかわって、80年代からは特にベートーヴェンの原点回帰的な演奏が拡がるなか、モダン・オケにとっての理想的なベートーヴェン演奏とは、という問いに対し、このアルバムは正面からひとつの重要な回答を行ったとも言えます。

余裕あるテンポでの真摯な演奏であり、現代に通じる完成度の高い技術も見逃せません。

20世紀後半に録音された数多くのベートーヴェン:交響曲全集のなかにあっては、録音の秀逸さも含めて優れたセットであることは疑いの余地がありません。

尚、ショルティとシカゴ響のDECCA録音(CDでは100枚超)の中で同じ曲が2回録音されたのは、この全集+2曲の序曲以外ではチャイコフスキーの交響曲第5番やドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、海など数えるほどしかありませんでした。
by タワーレコード

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最後に

 

以前、合唱団で一緒に活動している80代の方が、ショルティのマーラーの第9番がいいよ、とわざわざCDに録音して下さったことがあります。

ショルティのマーラーの第9番は聴こうとも思ったことがありませんでしたが、せっかくなので聴いてみました。やはり機械仕掛けのかくかく感は感じてしまいました。

こんなスタイルは、マーラーには相応しくないと思いました。

しかし、ベートーヴェンになるとこの感じが折り目正しさとして感じるので悪くないのです。

特に70年盤は、往年の名指揮者コンヴィチュニーやコンヴィチュニーを尊敬した朝比奈さんの演奏のように聴こえます。

ショルティのベートーヴェン悪くないです。



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