こんにちは、
ともやんです。
ベートーヴェンの交響曲第7番は、『のだめカンタービレ』で使われたかという理由も多少あるかもしれませんが、2018年のコンサートで、第9に次いで多く演奏された曲です。
また、音楽之友社が行っている、「クラシック音楽ベストテン」の交響曲部門では、開始されてから40年近く、第7番は、常にベストテンに入っています。
これは、ベートーヴェンの交響曲では、第5、第9と並ぶ快挙です。
ベートーヴェン交響曲第7番 人気の理由
僕も第7番は大好きですが、人気の理由は、広々として躍動的な第一楽章も魅力的ですし、最後の終楽章の盛り上がりも凄いです。
でも実は、少し物悲しく哀愁も感じる第2楽章があるからだと思います。
この葬送行進曲のような第2楽章で少し気持ちが沈んだところで、第3楽章、終楽章と盛り上がるのがより効果的だからと僕は思います。
今回ご紹介するケンペは、第2楽章を非常に効果的に演奏しています。
むせび泣くような弦楽器の響きが最高です。
これほど泣かせてくれる演奏も久しぶりに聴きました。
第8番も職人技の名演です。
内声部が力強く響かせているので曲の構成がよくわかり力強い演奏です。
ケンペは、”小さな交響曲”と呼ばれることもある第8番も第7番と同様に重厚な響きで演奏しています。
そう言えば、レハールの『金と銀』でも、普通の指揮者は軽快に演奏するところ、重厚な響きで圧巻の名録音を残しています。
このCDはおすすめです。
ケンペ&ミュンヘンフィル ベートーヴェン交響曲第7&8番
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92
1.(13:58) I. Poco sostenuto – Vivace
2.(09:00) II. Allegretto
3.(07:45) III. Presto, assai meno presto
4.(06:47) IV. Allegro con brio
total(37:30)
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交響曲第8番 ヘ長調 Op. 93
Symphony No. 8 in F Major, Op. 93
5.(09:50) I. Allegro vivace e con brio
6.(04:02) II. Allegretto scherzando
7.(05:11) III. Tempo di menuetto
8.(07:53) IV. Allegro vivace
total(26:56)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 – Munich Philharmonic Orchestra
ルドルフ・ケンペ – Rudolf Kempe (指揮)
【CD】 ベートーヴェン:交響曲第7番 第8番 ルドルフ・ケンペ
ベートーヴェンの音楽の美しさと力強さを、力みなくストレートに伝えるルドルフ・ケンペの至芸。
なお、全集は3月にSACDハイブリッド盤で発売されました。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ベートーヴェン交響曲全集、序曲集
ケンペ生誕110年、ベートーヴェン生誕250年記念企画。’70年代ベートーヴェン演奏の本流であるケンペ晩年の集大成的名盤を新規でオリジナル・アナログ・マスターテープから復刻。新規解説付。序曲は世界初SACD化!新規でオリジナル・アナログ・マスターテープから復刻。待望のリリース!
ケンペ&ミュンヘン・フィルが1971年から73年にかけて録音を行った正統的なベートーヴェン演奏として、発売以来多くの支持を得てきた名盤中の名盤を最新復刻。重厚でありながらもケンペらしい溌溂とした閃きと強固な推進力を持った、稀に見る録音です。第13回(1975年)レコード・アカデミー賞交響曲部門受賞盤。尚、3曲の序曲は世界初SACD化です。今回、あらためて現況での最高音質を目指し最新の復刻を新規で行いました。オリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。永久保存盤です。1,500セット限定のシリアル・ナンバー付。
まとめ
ケンペのような、職人気質の指揮者は、年齢と共に味を出してきます。
しかし、65歳という指揮者としては短命で終わったのが残念です。
もっと長生きしていたら、オイゲン・ヨッフムと並ぶかそれ以上の指揮者になっていたと思います。
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