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ギレリス&セル ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集

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こんにちは、
ともやんです。

旧ソ連の名ピアニスト、エミール・ギレリス(1916-1985)は、インタヴューした人によると外見はとっつきやすくない人だったが、人間として非常に誠実さをうかがわせる方だったそうです。

そして少し注意深く観察すると、彼の眼光の奥には、相手に対して、そして自分自身に対しても真摯で、誠実であろうとする優しい光に溢れていることに気付くそうです。

そんなギレリスが、セル&クリーヴランド管と共演した、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、折り目正しく端正なセルの指揮に意外と繊細でしっとりとしたギレリスのピアノを聴くことができます。

これが堪らない魅力で心に沁みます。

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ギレリス 鋼鉄のタッチをもつピアニスト?

ギレリスは、第二次大戦後ソ連国内ではいち早く戦争活動を開始しました。
そして西側の世界で活動を始めたのが1948年からで、この年のパリ音楽祭に登場したことです。

当時32歳の青年ピアニストの凛々しい姿と演奏は、聴衆を魅了しました。
これ以降、ギレリスの西側での活動は活発化していきます。

そしてなんといってもセンセーションを起こしたのが、第二次大戦後から10年経った1955年のことです。
この年ギレリスは、
「鉄のカーテン内からの初の一流音楽家」
として、アメリカを訪問したのです。

ギレリスのアメリカ・デビューは圧倒的な成功を収め、この時に付けられたギレリスのキャッチフレーズが、
「鋼鉄のタッチをもつピアニスト」
でした。

この時のギレリスは、桁外れの超人的なヴィルトゥオーゾぶりと発揮し、タッチも強靭にして音量も大きかったと思われます。

僕が、ギレリスの名前を知ったことには、このキャッチフレーズが、ついて回っていました。

しかし、僕が初めて聴いたギレリスのCDが、グリーグ 叙情小曲集 / エミール・ギレリスでした。収録曲が詩的な曲であることから、聞いていたギレリスのキャッチフレーズとは掛け離れていると感じていたものです。

ただ、アメリカデビューしたのが1955年で41歳という壮年期で、しかも米ソ時代のアメリカデビューということからかなりの気負いもあったのではないかと思います。

そして今回聴いたベートーヴェンのピアノ協奏曲と68年、上記グリーグの録音が74年。ギレリスは50代以降、強靭さに加え、その演奏は、繊細さと深みを増したのだと僕は思います。

ヴァント&ケルン放送響 ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番&第5番

なお、このブログ内では、上記の記事でもギレリスに触れていますので、読んでみてください。

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ギレリス・セル&クリーヴランド管 ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op. 15
Piano Concerto No. 1 in C Major, Op. 15

1.(14:27) I. Allegro con brio
2.(12:29) II. Largo
3.(08:48) III. Rondo: Allegro
total(35:44)

———————-

29:45ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op. 19
Piano Concerto No. 2 in B-Flat Major, Op. 19

4.(14:17) I. Allegro con brio
5.(09:02) II. Adagio
6.(06:26) III. Rondo: Allegro molto
total(29:45)

エミール・ギレリス – Emil Gilels (ピアノ)
クリーヴランド管弦楽団 – Cleveland Orchestra
ジョージ・セル – George Szell (指揮)
録音:1968年4月-5月 セヴェランス・ホール、クリーヴランド

———————-

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op. 37
Piano Concerto No. 3 in C Minor, Op. 37

1.(16:39) I. Allegro con brio
2.(10:25) II. Largo
3.(08:49) III. Rondo: Allegro
total(35:53)

———————-

ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op. 58
Piano Concerto No. 4 in G Major, Op. 58

4.(18:51) I. Allegro moderato
5.(05:46) II. Andante con moto
6.(09:59) III. Rondo: Vivace
total(34:36)

エミール・ギレリス – Emil Gilels (ピアノ)
クリーヴランド管弦楽団 – Cleveland Orchestra
ジョージ・セル – George Szell (指揮)
録音:1968年4月-5月 セヴェランス・ホール、クリーヴランド

———————-

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 「皇帝」 Op. 73
Piano Concerto No. 5 in E-Flat Major, Op. 73, “Emperor”

1.(20:16) I. Allegro
2.(08:56) II. Adagio un poco mosso
3.(10:35) III. Rondo: Allegro
total(39:47)

エミール・ギレリス – Emil Gilels (ピアノ)
クリーヴランド管弦楽団 – Cleveland Orchestra
ジョージ・セル – George Szell (指揮)
録音:1968年4月-5月 セヴェランス・ホール、クリーヴランド

ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集<タワーレコード限定> エミール・ギレリス ジョージ・セル

高い評価を得てきたギレリス&セルの至高の名演。新規マスタリングが名盤をさらに深く掘り下げる!

1968年にギレリスが晩年のセル&クリーヴランド管と旧EMIレーベルに録音した、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全5曲を収録。

これまで高い評価を得てきた名盤です。

知と情、そして技が最高の高みで融合した素晴らしい演奏として発売以来支持されてきた音源です。今回の復刻のために、本国のマスター・テープから96kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリングを新規で行いました。

永久保存盤ですこのギレリスとセルとのベートーヴェンは、1968年にクリーヴランド管の本拠地であるセヴェランス・ホールで一気に録音された音源で、これまでCDでも何度も復刻されてきた音源ではむしろありません。

演奏の素晴らしさはギレリスのいくつかある旧盤を凌ぎ、数ある同曲異演盤のなかでもひときわ際立っている名盤の中の名盤です。



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