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グレン・グールド ベートーヴェン ピアノソナタ 第30番-32番

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こんにちは、
ともやんです。

一昨日の10月4日は、カナダの奇才ピアニスト、グレン・グールドの命日でした。
1982年10月4日、数日前の脳卒中で倒れ、そのまま帰らぬ人となったのです。
トロントに1932年9月25日に生まれので、今年は生誕90年にして没後40年。

在日カナダ大使館では、その功績を偲んでトリビュート・イベントが開催されました。僕がカナダ大使館の図書室会員だったことと、以前twitterで、その図書室とグレン・グールドに関してつぶやいたことが担当者の命に留まったようでご案内頂き、行ってきました。

イベントは、約2時間弱のものでした。前半が大使館からのイベント開催になっての挨拶の後、ヴァイオリニストの宮本笑里さん、ピアニストの熊本マリさんのトークと演奏がありました。

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熊本マリ グールドに手紙

特に熊本マリさんのトークが面白かったです。
マリさんは、グールドが亡くなった時は、まだ18歳でした。その2年前の1980年16才の彼女は、将来ピアニストになることを決めて、スペインに留学していました。その間、数日間だけトロントの音楽院で学ぶことがあったそうです。

その時、ふとトロントと言えば、グレン・グールドさんがいる。ぜひ、彼にレッスンしてもらおうと思い立ち、若さゆえか、彼女の性格ゆえか、滞在も短いので行即動を開始しました。
まず、宿泊先近くの楽譜店でいきないりグールドの住所を聞きだし、グールド宛に手紙を書いたそうです。しかし、そこは16才。ちゃんとした文章は書けないので宿泊先(多分ホームステイ)のおじさんに教えてもらいながら書いて送ったそうです。

しかし、グールドからの返事は来ない。スペインに戻る日は迫っている。そこで彼女はなんと直接グールドの住所を訪ねることにしたのです。
まず1回目。グールドのアパートメント前まで行ったけど、「私に何やってんだろう。」と急に恥ずかしくなりいったん帰宅。
しかし、やっぱり諦めきれない。そして翌日再び、グールドのアパートメントへ。時は年末から年始に掛けての冬真っ盛り。しかもトロントは北緯43度40分(札幌が43度03分)。雪降る寒い中行ったそうです。

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熊本マリ グールドとの出会い

そして2度目はアパートメントの玄関の中まで入ったそうです。そこで出会ったのが管理人のおばさん。グールドさんに会いたいという話を必死でしたところ、おばさんは「わかったわ」とアパートメントの中に入れてくれ、グールドの部屋のドア下からマリさんがメモに書いたメッセージを入れてくれたそうです。

ただおばさん曰く、グールドさんはいくつか住まいを持っているのでいつ来るかわからないということでした。
もう会うことは諦めかけた時でした。
なんとグールドが廊下を歩いてきてではないですか!おばさんから、グールドさんよ!と教えられ、マリさんは必死に挨拶して自分の希望を伝えたそうです。グールドさんは、明日電話するね、と伝えると電話番号のメモを受け取りました。

グールドは、割と小柄で、黒いハンチングとサングラス、そして当然冬なので黒いコートを来ていたそうです。

そして約束通り、翌日の夕方電話がありました。ただ、本人からではなく秘書の方からでした。内容は、自分は誰のレッスンもしない。それは人を判断することはしないから、それぞれの人の個性を大切にしたいから、という内容だったそうです。

なお、マリさんがグールドに送った手紙とメモは大切に保管されていたことが後にわかったそうです。

弱冠16才の熊本マリさんの行動力には大いに驚かされましたが、グールドの誠実さもわかるエピソードでした。

なお、マリさんの話した内容は大筋で合っていると思いますが、細かなところは曖昧なところもあると思いますのでご了承ください。

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グレン・グールド ベートーヴェン ピアノソナタ 第30番-32番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op. 109
Piano Sonata No. 30 in E Major, Op. 109

1.(03:21) I. Vivace ma non troppo, sempre legato
2.(02:00) II. Prestissimo
3.(07:44) III. Andante molto cantabile ed espressivo – Variations I – VI
total(13:05)

グレン・グールド – Glenn Gould (ピアノ)
録音: 28-29 June 1956, Columbia 30th Street Studios, New York

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ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op. 110
Piano Sonata No. 31 in A-Flat Major, Op. 110

4.(07:03) I. Moderato cantabile, molto espressivo
5.(02:07) II. Allegro molto
6.(03:51) III. Adagio ma non troppo – Arioso dolente –
7.(07:01) III. Fuga: Allegro, ma non troppo – L’istesso tempo di Arioso – L’inversione della Fuga
total(20:02)

グレン・グールド – Glenn Gould (ピアノ)
録音: 26-27 June 1956, Columbia 30th Street Studios, New York

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ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op. 111
Piano Sonata No. 32 in C Minor, Op. 111

8.(07:21) I. Maestoso: Allegro con brio ed appassionato
9.(15:27) II. Arietta: Adagio molto semplice e cantabile
total(22:48)

グレン・グールド – Glenn Gould (ピアノ)
録音: 20-21, 25 June 1956, Columbia 30th Street Studios, New York

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 – 第32番(グールド)(1956)

1932年カナダ生まれのグレン・グールドに関して、今更語ることはなにもないでしょう。

彼の弾くバッハはクラシックファンのみならず、ジャンルを越えて、全ての音楽ファンに未来永劫愛され続けていくに違いありません。

このベートーヴェンの最後の3つのソナタも人類の文化遺産の一つとして認定いたしましょう。ナクソス・ミュージック・ライブラリーのアルバム紹介(公式)より



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