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ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」5選

こんにちは、
ともやんです。

ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番「大公」。
1811年40歳のときの作品。

ベートーヴェンの残したピアノ三重奏曲の最高傑作であるばかりではなく、このジャンルでの最高傑作だと思います。

また第一楽章の広々として豊かな主題は、個人的には、交響曲第3番「英雄」と弦楽四重奏曲第7番「ラズモフスキー第1番」のそれぞれの主題と共に胸がすくベスト3です。

俗な言い方ですが、とにかくカッコいい!

この曲も村上春樹の新刊本『古くて素敵なクラシック・レコードたち』と彼の音楽ネタを論じた書籍『村上春樹の100曲』で取り扱われています。

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村上春樹とベートーヴェン ピアノ三重奏曲「大公」

「大公」は、村上春樹の小説『海辺のカフカ』に登場します。
僕はまだこの小説を未読ですが『村上春樹の100曲』では次のような記述があります。

“トラック運転手の星野青年が四国の喫茶店で耳にしたのが、このベートーヴェンのピアノ三重奏曲だった。感銘を受けた星野青年の問いに応え、喫茶店の店主が、懇切丁寧にこの曲を解説してくれる。世渡り下手なベートーヴェンの庇護者として彼を助けたルドルフ大公に献呈された作品で云々”

僕は、ベートーヴェンは決して世渡り下手とは思っていませんが、小説にそのような記述があることに対して特に問題はしません。

そして、ここからが音楽マニア村上春樹ならではレコード選定ですが、星野青年が喫茶店で聴いた録音は、「百万ドルトリオ」と言われたハイフェッツ(ヴァイオリン)、フォイアマン(チェロ)、ルービンシュタイン(ピアノ)の演奏でした。戦前からの巨匠たちが、お互いの個性をぶつけ合ったバトル的名演で、1941年の録音。

この奔放な演奏が星野青年を揺り動かすもの。
他方、小説の登場人物大島さんが好むのは、アンサンブルに主軸を置く端正なスーク・トリオの演奏。

この対比も前回アップした、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番におけるグールドとバックハウスに似ています。

そして、村上春樹は、どちらも普通でない演奏の方、つまり「百万ドルトリオ」とグールドの方に重点を置いています。

前回も書きましたが、対照的な演奏を置くことでより際立出せていて、また内容に厚みを持たせていると思います。

では、僕の大好きな傑作、ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」のCD5選をご案内します。

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ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」5選

村上春樹が「海辺のカフカ」で取り上げている2つの演奏と僕が敬愛する宇野功芳のその著書で薦めている3つの演奏を記しました。

ハイフェッツ、フォイアマン&ルービンシュタイン

1.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 作品97「大公」
2.シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 作品99(D.898)

ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
エマニュエル・フォイアマン(チェロ)
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)

録音:1941年9月12,13日(1)、9月13日(2)ハリウッド、RCAスタジオ(モノラル)

ベートーヴェン:大公トリオ シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番 ヤッシャ・ハイフェッツ

百万ドル・トリオと呼ばれた巨匠3人による歴史的な名盤。
このトリオが残したわずかな録音のうち、代表的な2曲を収めたアルバム。昔から知られた名盤ですが、個性の強いスター3人の共演ゆえ、普通の名盤ではありません。室内楽と言えば連想される親密な対話はここにはなく、あるのは、ハイフェッツとルービンシュタインというまったく芸風の違う二人による火花散る真剣勝負に、フォイアマンが絡む図式。これが面白くないはずがありません。本気になった名手たちの真剣勝負は実にスリリング、録音の古さなど忘れてしまうでしょう。
ソニー・ミュージック

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コルトー、ティボー&カザルス

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」 Op. 97
Piano Trio No. 7 in B-Flat Major, Op. 97, “Archduke”

1.(09:34) I. Allegro moderato
2.(06:38) II. Scherzo: Allegro
3.(13:14) III. Andante cantabile ma pero con moto
4.(06:30) IV. Allegro moderato
total(35:56)

アルフレッド・コルトー – Alfred Cortot (ピアノ)
ジャック・ティボー – Jacques Thibaud (ヴァイオリン)
パブロ・カザルス – Pablo Casals (チェロ)
録音: 1928

金沢蓄音器館 Vol.40 【ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 「大公」 Op.97】 アルフレッド・コルトー ジャック・ティボー パブロ・カザルス

宇野功芳が、常にトップに挙げていた名盤。1928年のSP初期の復刻盤ながら、聴いている内にあまり気になくなります。

宇野氏は、『僕の選んだベートーヴェンの名盤』では、
「至極の音楽だけが聞こえてくる。何という美しい曲だろうと思う。演奏のすばらしさに感嘆しつつも、演奏者は決して表面にのさばり出てこない。よく聴くと驚くべき名人芸が駆使されているのに、眼の前で鳴っているのは本当に自然な音楽が流れ、音楽の美しさだけなのだ。

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スーク・トリオ

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」 Op. 97
Piano Trio No. 7 in B-Flat Major, Op. 97, “Archduke”

1.(12:15) I. Allegro moderato
2.(06:00) II. Scherzo: Allegro
3.(11:43) III. Andante cantabile ma pero con moto –
4.(06:34) IV. Allegro moderato – Presto
total(36:32)

スーク・トリオ – Suk Trio
録音: September 1961, The Dvo?ak Hall of Rudolfinum, Prague, Czech Republic

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番、第5番「幽霊」、第7番「大公」/シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番(スーク・トリオ)

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シェリング、フルニエ&ケンプ

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 「大公」Op. 97
Piano Trio No. 7 in B-Flat Major, Op. 97, “Archduke”

1.(13:20) I. Allegro moderato
2.(12:00) II. Scherzo: Allegro
3.(11:56) III. Andante cantabile ma pero con moto –
4.(08:06) IV. Allegro moderato – Presto
total(45:22)

ヘンリク・シェリング – Henryk Szeryng (ヴァイオリン)
ピエール・フルニエ – Pierre Fournier (チェロ)
ヴィルヘルム・ケンプ – Wilhelm Kempff (ピアノ)

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97「大公」ヴィルヘルム・ケンプ ヘンリク・シェリング ピエール・フルニエ

1970年のベートーヴェン生誕200年を記念して企画されたベートーヴェン全集での夢の組み合わせ。まさにドリーム・キャスト!
これは今後二度と現れないであろう各楽器の名匠たちがその絶頂期に録音した三重奏曲集です。構成力あるスケールの大きな表現で音楽を作り上げるシェリング、その驚異的なテクニックと骨格のある音色がクラリネットの常識をも変えてしまったライスター、艶やかかつ流麗な表現で常に高貴な芳香を放つチェロのプリンス、フルニエ、そして彼らをヒューマンな温もりをもって支えリードする巨匠ケンプ。このアルバムはその名人たちだけが理解し得る阿吽の呼吸により生みだされた空前絶後の名演といえるでしょう。
ユニバーサル・ミュージック

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アリスタ・トリオ

最後の紹介したいのが、宇野氏の晩年の著書「ベートーヴェン不滅の音楽を聴く」で取り上げているCDです。

日本人ピアニスト鳥羽泰子が、ウィーン・フィルのメンバー2人を巧みにリードして成しとげた名演として、カザルストリオと同格で扱っているほどです。
残念ながら僕は未聴なので、いずれ聴いてコメントしたいと思います。

Beethoven ベートーヴェン / Piano Trio, 5, 7, : Froschauer(Vn) Flieder(Vc) 鳥羽泰子(P) 【Blu-spec CD】

ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調 作品70の1「幽霊」
1.Allegro vivace e con brio
2.Largo assai ed espressivo
3.Presto

ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97「大公」
1.Allegro moderato
2.Scherzo:Allegro
3.Andante cantabile, ma pero con moto
4.Allegro moderato-Presto

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