こんにちは、
ともやんです。
20年前の2002年、当時まだ40代だったサイモン・ラトルがウィーンフィルとベートーヴェンの交響曲全集を録音したと聴いて、CDの発売を心待ちにしていたものです。
サイモン・ラトルは、1955年生まれで僕より2歳年上で、自分と同世代の指揮者が巨匠への道を歩んでいく姿にわくわくしたものです。
サイモン・ラトル 失望と希望
実際、ラトルは、2002年から2018年までアバドの後任としてベルリン・フィルの首席指揮者を務め退任後ロンドン交響楽団、また来年からバイエルン放送響の首席に決定しています。
ポストからいうとまさに世界最高の指揮者ということになります。
では、そんな指揮者の演奏が感動的かというと、一概には言えません。
僕は、ラトルがまだイギリスの地方オケであるバーミンガム市響の指揮者時代の録音を聴いて、この人は凄いなと思い注目していました。
実際、バーミンガム市響を一流オケに育て上げ、自身も世界のメジャー・オケのポストに就くことが出来ました。
しかし、ことウィーンフィルとのベートーヴェンに関しては、あまり聴き込むことが出来なかったのす。
斬新な部分はあるのですが、なにか自然な流れを止めるような作為的な表現が気になってしまい、深い感銘を受けるところまでいかなかったのです。
そんな自分の書棚の奥に忘れたように押し込まれていたラトルのCDを今朝取り出して「第九」を聴いてみました。
やはり自分も聴き手として変化しているのでしょうか?
第九に関しては、悪くない、というよりかなり刺激的に聴こえました。
作為的と感じていた部分も即興的と感じ、抵抗がなくなったのです。
そうなってくると音楽が心に届いてきます。
しかも現在CDでは5枚組にかかわらずかなり安価に入手できます。
サイモン・ラトル 名盤 ベートーヴェン 第九
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
1.(16:56) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(11:59) II. Molto vivace
3.(17:03) III. Adagio molto e cantabile
4.(06:19) IV. Finale: Presto – Allegro assai –
5.(17:40) IV. Recitativo: O Freunde, nicht diese Tone
total(69:57)
バーバラ・ボニー – Barbara Bonney (ソプラノ)
ビルギット・レンメルト – Birgit Remmert (アルト)
カート・ストレイト – Kurt Streit (テノール)
トーマス・ハンプソン – Thomas Hampson (バリトン)
バーミンガム市交響合唱団 – City of Birmingham Symphony Chorus
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
サイモン・ラトル – Simon Rattle (指揮)
ベートーヴェン: 交響曲全集 サイモン・ラトル ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
サイモン・ラトル指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ソプラノ歌手、バーバラ・ボニー他による5枚組アルバム。本作は2003年に発表した『ラトル指揮ウィーン・フィル』によるベートーヴェン交響全集を低価格再発売。
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