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アンゲリッシュ ブラームス 誕生日に聴くピアノ小品集

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こんにちは、
ともやんです。

ヨハネス・ブラームス。
1833年5月7日ハンブルク生まれ1897年4月3日ウィーンに没す。

ブラームスの誕生日にちなんで彼の作品から、後期のピアノ小品集を聴きました。

ブラームス50代の終わり頃の作品で、彼の老境の心情が綴られているような小品13曲を先日51歳でパリの病院亡くなった二コラ・アンゲリッシュのピアノで聴きました。

なにか黄泉の国からの調べを聴くようで、今は亡きこの二人の偉大な音楽家へに思いを巡らしました。

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ブラームス センチメンタルな優柔不断男

ブラームスはネクラでめめしくて好きになれない、という人がいます。
例えば、音楽評論家・故宇野功芳氏などは、自著など公言して、聴く前から憂鬱になる、なんて書いています。

趣味で音楽を聴いている人は、嫌なら聴かなきゃいいだけですが、職業として音楽評論を書く人は、好き嫌いで仕事を選べないでしょうから、まあ、そんな愚痴も出るのでしょう。

宇野氏を敬愛する僕はと言えば、ブラームスは大好きです。
そのうじうじして吹っ切れていないところなど逆に大好きです。つまり自分の性格を投影しているからでしょう。
若い頃は、そんな優柔不断な自分の性格を嫌悪したりしましたが、ある時期から、まっいいか、なんて開き直るようになりました。

ブラームスは、ドイツ音楽史上の大作曲家で、ドイツ3大Bとも言われ、バッハ、ベートーヴェンと並び称される実力者です。

4つの交響曲や2つのピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲、ダブルコンチェルトなど堅固な構成を持つ、逞しい作品を残しています。まさにベートーヴェンと比肩しうる存在です。

しかし、一方、室内楽や器楽曲では、大規模な管弦楽曲からはあまり感じられない、センチメンタルで優柔不断な情感が伝わってきます。

今日聴いた後期のピアノ小品集からはその傾向がより強く感じます。

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ブラームスとクララ・シューマン

ブラームスは、ピアノの名手でしたが、作曲家を目指していて、のちに師となるシューマンを訪ねたのは20歳の時でした。

壮年期以降のブラームスの肖像画は、髭面の気難しそうなおじさんですが、20代のブラームスの肖像画をみると、同じ人物かと思うような瑞々しい青年です。

ブラームスが初めてシューマンの門を叩いのが20歳の時。
その時クララは33歳。
その後二人の関係は、師シューマンの死後も続き、40年以上に渡って友人として付き合いました。
クララの死でその関係は終わりましたが、13歳年下のブラームスは、クララの死後急速に体調を崩し、1年も立たない内に後を追うように亡くなっています。

さて、二人の関係についていろいろな記述があり、推測でもいろんなことが言われてきました。

しかし、資料的に裏付けるものがないので、二人の本当の関係はわからないというのが一番正解だと思います。

中には、ブラームスの両親は、母親が17歳年上だったことから、ブラームス自身も年上好みだとか熟女好きなどという人もいます。

でもブラームスの性格から考えると、例えクララに対して恋愛感情を持っていたとしても、彼の方から深い関係に踏み込んでいったとは考えにくいです。

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その半面、積極的になれない自分を腹立たしく思っていたとも想像できます。

そんないろんな感情が入り混じったブラームスが、まるで自分の気持ちを浄化するような作品が、作品117から119のピアノ小曲集です。

巨匠になることが期待されながら、志半ばで病に倒れたアンゲリッシュの情感豊かなピアノで聴くと、その一音一音が心に染み込んでくるようです。

ぜひ、聴いて欲しい名曲の名演です。

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アンゲリッシュ ブラームス ピアノ小品集

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
3つの間奏曲 Op. 117
3 Intermezzos, Op. 117

1.(05:29) No. 1 in E-Flat Major
2.(05:05) No. 2 in B-Flat Minor
3.(06:27) No. 3 in C-Sharp Minor
total(17:01)

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6つのピアノ小品 Op. 118
6 Piano Pieces, Op. 118

4.(01:52) No. 1. Intermezzo in A Minor
5.(06:38) No. 2. Intermezzo in A Major
6.(03:47) No. 3. Ballade in G Minor
7.(02:56) No. 4. Intermezzo in F Minor
8.(04:46) No. 5. Romanze in F Major
9.(05:55) No. 6. Intermezzo in E-Flat Major
total(25:54)

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4つの小品 Op. 119
4 Piano Pieces, Op. 119

10.(04:17) No. 1. Intermezzo in B Minor
11.(05:55) No. 2. Intermezzo in E Minor
12.(01:48) No. 3. Intermezzo in C Major
13.(05:23) No. 4. Rhapsody in E-Flat Major
total(17:23)

ニコラ・アンゲリッシュ – Nicholas Angelich (ピアノ)
この作品のURLhttps://ml.naxos.jp/work/6283770

ニコラ・アンゲリッシュ/ブラームス:ピアノ協奏曲、ピアノ作品、室内楽作品集

ニコラ・アンゲリッシュによる、ブラームス演奏録音をまとめ上げたBOXです。・グラモフォン誌のエディターズ・チョイスに推薦されるなど、新世代のベスト・ピアニストとして評価されるアンゲリッシュのブラームスは、熱演や情熱に溢れたものではなく、現代的なクールな新ブラームス像を描いていきます。

特にパーヴォ・ヤルヴィとの共演によるブラームスの協奏曲2曲は、多大なる洗練された音楽性が必要であり、しなやかに弾きこなすことによってその実力を遺憾なく発揮された新感覚な名演です。

パーヴォ・ヤルヴィの息の合った自在なサポートも絶品。室内楽でも、カピュソン兄弟らも加わり、躍動感にあふれた明晰な歌に彩られた新鮮な演奏です。
ワーナーミュージック・ジャパン



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