メルマガ登録

ブラームス ヴァイオリン協奏曲 おじさんによるおじさんのための名盤

[広告] 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、
ともやんです。

ヨハネス・ブラームスの生誕190年を記念してブラームスの名曲をご紹介しながら、最近興味を引いたCDをお伝えしています。

交響曲4曲が終わり、今日から協奏曲です。

スポンサーリンク

ブラームスの協奏曲

何事にも慎重だったブラームス。先日TVのクラシック番組でブラームスを取り上げていて、次のように伝えていました。

ブラームスは、慎重な上に職人気質で、せっかく書き上げても自分が気に入らないと破棄してしまったりしたそうです。その量も多く、発表した作品よりずっと多かったのではと考えられています。

また熟考タイプで、推敲に推敲を重ねる音楽家でもあり、有名な交響曲第1番は、ベートーヴェンを超えたいという野望もあったからですが、アイデアが出てから完成まで20年以上も要しています。

かと言ってやはり才能のある人だったことを証明するように交響曲第2番や第3番などは、数ヵ月から1年という比較的短期間で完成させています。

さて、協奏曲はブラームスの慎重な性格を反映してからか、そのキャリアからすると少ないと思われる4曲だけです。

2つのピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲そしてヴァイオリンとチェロのための協奏曲です。でもさすがにどれも傑作ばかりで永遠の名曲です。

スポンサーリンク

ブラームスのヴァイオリン協奏曲について

ヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)は、ブダペスト出身の著名なヴァイオリニスト。年も近くピアノの名手だったブラームスとは、何度か共演をしており、何かの本で読んだのですが、まだ二人共無名だった10代の頃には、一緒に地方巡業をしていたようです。

そんな親友で若き日に苦労を共にしたヨアヒムのために、ブラームスはヴァイオリン協奏曲を作りたいという宿望を持っていました。

そしてお互い40代半ばのおじさんになった頃、意を決し夏のオーストリアの避暑地ペルチャハでヴァイオリン協奏曲を書き上げたのでした。

ただ、ブラームスはピアノの名手でもヴァイオリンには不得手。そこでヨアヒムに意見や訂正を依頼して、最終的に独奏ヴァイオリン・パートを完成させたそうです。
それは両者の間に交わされた多くの手紙で分かるそうです。

そして翌1879年1月1日にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の演奏会で、ヨアヒムの独奏で初演され、作品は当然ヨアヒムに献呈されました。

ただ初演は不評だったそうです。理由としては技巧的に難解で、曲想も渋く華やかさが足りないということだったそうです。

しかし、ヨアヒムはじめ著名なヴァイオリニストたちに愛され、現在ではヴァイオリン協奏曲中のヴァイオリン協奏曲として絶大な人気を博し、多くのヴァイオリニストが演奏会やレコーディングで取り上げています。

ブラームス ヴァイオリン協奏曲はおじさん奏者がいい

僕はブラームスの協奏曲を聴くといつも僅か30歳で航空機事故で亡くなったフランスの天才ヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴーを思い出します。彼女はこの作品を得意にしていて短い生涯にいくつも録音を残しています。
ヌブーの切れ味鋭い火の出るようなヴァイオリンにはいつも感動します。しかし、それは彼女のヴァイオリン演奏に対してで、ブラームスでなくてもいいかなとも思います。

やはりブラームスにはおじさん奏者が似合います。
木野雅之。1963年生まれの東京都出身。
若い頃は超絶技巧で鳴らしたそうですが、2009年山田和樹指揮横浜シンフォニエッタと組んで、横浜青葉台のフィリアホールで録音した演奏は味わいあるおじさんによるおじさんのための名演です。

録音当時、木野は46歳。ブラームスが作曲し、ヨアヒムが初演した年齢とほぼ同じ年齢。
また当時30歳の山田和樹の指揮も遅めのテンポで、慌てず騒がず、着実で律儀な演奏に好感を持ちました。師がコバケンさんですが、朝比奈さんを彷彿させます。すでに大物の予感を感じさせています。

スポンサーリンク

木野雅之 山田和樹 ブラームス ヴァイオリン協奏曲

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op. 77
Violin Concerto in D Major, Op. 77

1.(22:31) I. Allegro non troppo
2.(08:22) II. Adagio
3.(08:12) III. Allegro giocoso, ma non troppo vivace
total(39:05)

木野雅之 – Masayuki Kino (ヴァイオリン)
横浜シンフォニエッタ – Yokohama Sinfonietta
山田和樹 – Kazuki Yamada (指揮)
録音:2009年10月27-29日 横浜 青葉台,フィリアホール

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 Op. 77 (木野雅之/横浜シンフォニエッタ/山田和樹)

木野雅之の待望の協奏曲アルバム
メンデルスゾーンとブラームスという二つの名曲に真正面から取り組んだ木野。話題の新進指揮者の山田和樹と横浜シンフォニエッタが、精度の高い安定したサポートで実に17年ぶりとなるオーケストラとの共演アルバムを究極の仕上げに引き上げています。木野のふくよかで、マッスルな音像が名曲といわれる二つの協奏曲を骨太に歌い上げた聴きごたえのある一枚です。



スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました