令和元年初日にご案内するのは、僕の大好きなブルックナーしかも0番と1番。
しかもマリオ・ヴェンツァーゴのユニークな演奏です。
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ヴェンツァーゴのブルックナー0番&1番
ブルックナー指揮者というと近年では、ギュンター・ヴァント、朝比奈隆という名前を思い浮かべます。
お二人とも素晴らしい演奏の録音を遺されています。
フルオーケストラを十分に響かせた豊かで深い演奏には感銘を受けます。
でも、僕はどこかに渓流や小川のせせらぎの様な演奏を求める気持ちがありました。
それを少し癒してくれたのは、悲運の名指揮者ゲオルグ・ティントナーの晩年の全集です。
そんな時、ヴェンツァーゴのブルックナー演奏に出会いました。
マリオ・ヴェンツァーゴ スイスの名指揮者 ブルックナーの新解釈
ヴェンツァーゴは、スイス出身のピアニストであり指揮者。
また最近では、シューベルトの未完成交響曲の補筆全曲版も発表するなど才能あふれる音楽家です。
ヴェンツァーゴは、5つのオーケストラを振り分けてブルックナーの交響曲全集を完成しています。
第2集として出た0番と1番は、フィンランドの室内楽団タピエラ・シンフォニエッタとの演奏。
この演奏を聴きながら僕は、ブルックナーはこんな素朴で質素で爽やかな音を求めていたのでは、思ってしまいました。
さっぱりとして演奏ですが、確信に満ちた説得力のある演奏です。
おすすめの名盤です。
ブルックナー交響曲第0番&第1番 ヴェンツァーゴ&タピオラ・シンフォニエッタ
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第0番 ニ短調 WAB 100 (ノヴァーク版)
Symphony No. 0 in D Minor, WAB 100, “Nullte” (ed. L. Nowak)
1.(14:41) I. Allegro
2.(12:16) II. Andante
3.(07:07) III. Scherzo
4.(09:52) IV. Finale
total(43:56)
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アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第1番 ハ短調 WAB 101 (1866年リンツ初稿・キャラガン版)
Symphony No. 1 in C Minor, WAB 101 (orig. 1866 unrevised Linz version, prep. W. Carragan)
1.(11:35) I. Allegro
2.(11:09) II. Adagio
3.(07:59) III. Scherzo
4.(13:46) IV. Finale
total(44:29)
タピオラ・シンフォニエッタ – Tapiola Sinfonietta
マリオ・ヴェンツァーゴ – Mario Venzago (指揮)
『アントン・ブルックナー:交響曲全集』マリオ・ヴェンツァーゴ
分売時から評判を得ていた、ヴェンツァーゴ指揮による「ブルックナー:交響曲全集」が満を持してのBOX化となります。ブルックナー(1824-1896)の交響曲を演奏する際、必ず問題となるのが「使用する版について」ですが、ヴェンツァーゴはいくつかの異稿版を慎重に精査し、曲によって最もふさわしい版を用い、それだけでなく、オーケストラのサイズまでも、曲に沿って変えるという興味深い試みを行いました。結果、初期の交響曲と晩年の交響曲の響きの違いや、ブルックナーが曲に込めた思いを明らかにすることに成功、このツィクルスが高く評価される要因となったのです。今回、彼がどのような意図を持って、このツィクルスに対峙したのかを克明に描いたドキュメンタリーを収録したDVDも付されており、ヴェンツァーゴの先見の明と洞察力を目の当たりにすることができます。ブルックナー・ファン必携のBOXです。
ナクソス・ジャパン
最後に
日本の音楽ソフトの売上を見ると、CDに関してはピークが1999年の5,512億円で、昨年の2018年3,024億円とピーク時の55%まで下がってきています。
これは、デジタル音楽配信に移行しているとのという音楽配信の方は644億円と微増で、結論的には若者の人口が減っているからというのが大きな理由と考えられます。
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CD 売上の変化
でも、ブルックナーがこれだけ一般的に聴かれるようになったのは、CDのお陰と言えます。
最近は、LPレコードも復活しているそうで、令和は音楽ソフトに関してどんな動きになるでしょうか?
ブルックナーの関するおすすめ記事です。
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