こんにちは、
ともやんです。
今日紹介する録音は、ダヴィッド・オイストラフとイーゴリ・オイストラフの親子のヴァイオリン・ソロによるJ・S・バッハとヴィヴァルディの2つのヴァイオリンのための協奏曲。
当然主役は、オイストラフ親子ですが、伴奏を務めるのがフランツ・コンヴィチュニー指揮のゲヴァントハウス管。
もう65年前の録音ですが、モノラルながら生々しい音が蘇ってきます。
現代の演奏に比べ粗削りで目の粗い木綿のような肌触りですが、だから逆に気持ちいい。
ドイツ敗戦で瓦礫の山となったライプツィヒで1949年にゲヴァントハウス管のカペルマイスター(常任指揮者)となり1743年に創立された名門オーケストラをメンデルスゾーン、ニキシュ、フルトヴェングラー時代の輝きを取り戻したのです。
コンヴィチュニー 命日
コンヴィチュニーは、20代の頃、ゲヴァントハウス管の弦楽奏者としてフルトヴェングラーの下で演奏し、多大な影響を受けていました。
その後、ドレスデン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場の音楽監督も兼任し、敗戦で荒廃した東ドイツの音楽界再建に尽力したのです。
しかし、お酒が好きでストレスからの深酒も祟ったのか、1962年7月28日に演奏旅行先のベオグラードで急逝しました。享年60歳。これから円熟期となる年齢だったこともありその早すぎる死を惜しんで東ドイツ国民は悲しみに暮れたそうです。
今年が没後60年で今日7月28日が命日です。
亡くなる前年の1961年にはオケと共に来日し、ベートーヴェンの交響曲全曲を披露しました。
僕の所属する合唱団に昭和7年(1932年)生まれの方がいますが、この時のコンサートを聴きに行ったそうです。
伝統あるオケの演奏ながら質実剛健ゆえに音楽の流れが自然でいま聴いてもまったく古さを感じさせません。
ぜひ、聴いてほしい録音です。
オイストラフ コンヴィチュニー バッハ&ヴィヴァルディ 2つのヴァイオリンのための協奏曲
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ – Johann Sebastian Bach (1685-1750)
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043
Concerto for 2 Violins in D Minor, BWV 1043
1.(04:13) I. Vivace
2.(07:46) II. Largo ma non tanto
3.(05:12) III. Allegro
total(17:11)
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アントニオ・ヴィヴァルディ – Antonio Vivaldi (1678-1741)
2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 Op. 3, No. 8, RV 522
Concerto for 2 Violins in A Minor, Op. 3, No. 8, RV 522
4.(03:58) I. Allegro
5.(04:42) II. Larghetto e spirituoso
6.(04:19) III. Allegro
total(12:59)
ダヴィッド・オイストラフ – David Oistrakh (ヴァイオリン)
イーゴリ・オイストラフ – Igor Oistrakh (ヴァイオリン)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – Leipzig Gewandhaus Orchestra
フランツ・コンヴィチュニー – Franz Konwitschny (指揮)
録音: 17 April 1957, Leipzig, Germany
J.S. バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV 1043/ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 RV 522
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LPレコード J.S. バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV 1043/ヴィヴァルディ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 RV 522
LPとCDの両方で出ています。
セザール・フランク – Cesar Franck (1822-1890)
ヴァイオリン・ソナタ イ長調 M. 8
Violin Sonata in A Major, M. 8
1.(06:40) I. Allegretto ben moderato
2.(08:35) II. Allegro
3.(07:39) III. Recitativo – Fantasia: Ben moderato – Molto lento
4.(06:23) IV. Allegretto poco mosso
total(29:17)
イーゴリ・オイストラフ – Igor Oistrakh (ヴァイオリン)
アントン・ギンスブルク – Anton Ginsburg (ピアノ)
共にイーゴリ・オイストラフのソロで、フランクのヴァイオリン・ソナタも収録されていますよ。
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