こんにちは。
ともやんです。
フランツ・コンヴィチュニー(1901-1962)は、戦後の混乱期の荒廃した名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスターとなり、同楽団を建て直した立役者です。
しかし、惜しくも僅か60才で、ベオグラードで客死しました。
伝聞では朝比奈隆が、いつかコンヴィチュニーのように指揮したいと言わせたほど、その演奏スタイルは、剛毅で素朴で、けれんみのないものでした。
僕は、中学生の頃、コンヴィチュニーのベートーヴェンのLPを何度も聴き込んだものです。当時カラヤンの全盛期でしたが、コンヴィチュニーの演奏で聴いたベートーヴェンが僕のスタンダードになったことはとても良かったことだと思っています。
そんなコンヴィチュニーが、亡くなった年にチェコフィルを振って入れたシューベルト交響曲第9番”ザ・グレート”が素晴らしいです。
コンヴィチュニーとチェコフィルハーモニーの最高傑作
コンヴィチュニーがチェコフィルを振ってシューベルトのザ・グレートを録音したのが、1962年4月のこと。まさかその3ヵ月後に帰らぬ人になるとは本人もチェコフィルのメンバーには考えも及ばないことだったと思います。
当時のチェコフィルの常任指揮者は、カレル・アンチェルで、ターリッヒ時代の輝きを取り戻していました。アンチェルがこの3年前の1959年に来日していて、同時期来日していたカラヤン&ウィーンフィルと比較されたものですが、それよりも上ではないかと騒がれたほどです。
コンヴィチュニーの“ザ・グレート”は、いきなりイントロのホルンから聴かせてくれます。これほどさりげなく、素朴な響きはないです。もっと豊かに、華麗にと思う人もいるかもしれません。
でも、僕はこの飾りつけのない表現が大好きです。
コンヴィチュニーの表現は、終始木管の響きが活かされ、また内声部のパートにも活き活きと躍動している様が伝わってきます。
シューベルトの”ザ・グレート”の名盤の一枚であることは間違いありません。
コンビチュニー&チェコフィル シューベルト交響曲第9番”ザ・グレート”
フランツ・シューベルト – Franz Schubert (1797-1828)
交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
Symphony No. 9 in C Major, D. 944, “Great”
1.(13:59) I. Andante – Allegro ma non troppo
2.(14:39) II. Andante con moto
3.(11:06) III. Scherzo: Allegro vivace
4.(12:59) IV. Allegro vivace
total(52:43)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 – Czech Philharmonic Orchestra
フランツ・コンヴィチュニー – Franz Konwitschny (指揮)
録音: 1962, Dvorak Hall of Rudolfinum, Prague, Czech Republic
シューベルト:交響曲第9(8)番≪ザ・グレイト≫ ワーグナー:≪さまよえるオランダ人≫序曲 ≪ニュルンベルクのマイスタージンガー≫第1幕への前奏曲<タワーレコード限定>
コンヴィチュニー&チェコ・フィル、至高の「グレイト」を最新復刻。
柔和な音色と、自然な響きを重視した温もりのある演奏が高音質で蘇る!同じくワーグナー2曲もカップリング。優秀録音盤。チェコ・フィル黄金期の録音を最上の音質で最新復刻。世界初SACD化!
歴史上の名盤に匹敵すると言って良いほどの出来であるコンヴィチュニー&チェコ・フィル、至高の「グレイト」を最新復刻。
柔和な音色と、自然な響きを重視した温もりのある演奏が高音質で蘇りました。チェコ・フィルの黄金時代を見事に捉えたスプラフォンによる超優秀録音。
同じく1960年録音のワーグナー2曲もカップリング。今回の復刻のために本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから新規でダイレクトDSD化を行った音源を完全新規でマスタリング。最上の音質をSACDで再現。永久保存盤です。
タワーレコードより
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