こんにちは、
ともやんです。
ヨハン・セバスティアン・バッハのゴルトベルク変奏曲が好きな人は多いでのはないでしょうか。
この曲の原題ご存知ですか?
ゴルトベルク変奏曲というタイトルはあくまで通称なんですね。
原題は、
『二つの鍵盤を有するクラヴサンのためのト長調アリアによる30曲一連の変奏曲』
です。
長ったらしいですが、タイトルからすると、二つの鍵盤を有するクラヴサン、つまりチェンバロ、ハープシコードとも呼ばれる鍵盤楽器のための曲です。
バッハのゴルトベルク変奏曲のはどのように誕生したか?
バッハのパトロンであったカイザーリンク伯がたまたま不眠症に悩んでいたので、バッハは、ゴルトベルク(クラヴサン奏者)と計ってこの曲を作って、伯爵の前で演奏しました。
そうすると、なんと伯爵の不眠症はたちまち軽くなったのでした。
悦んだ伯爵は、バッハには黄金のカップと百ルイ金貨を満たした煙草入れを与え、謝意を表したということです。
それ以来、この曲は、クラヴサン奏者の名前をとってゴルトベルク変奏曲と呼ぶようになりました。
ゴルトベルク変奏曲というとグレン・グールドの名盤
僕は、ゴルトベルク変奏曲というとグレン・グールドの2度目の録音が大好きです。
グールドは、カナダが生んだ名ピアニストで、その音楽活動スタイルがユニークで、また演奏者としても、芸術家としても20世紀のピアニストの中で異彩を放つ人です。
僕は、グールドならなんでもいいわけではありませんが、彼のバッハはよく聴きますね。
特に平均律クラヴィーア集とゴルトベルク変奏曲(新盤)は愛聴盤です。
バッハ ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音) グレン・グールド
1955年にこの作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ったグレン・グールドは、26年ぶりに斬新で魅惑的なこのデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し、唐突に世を去りました。まさに鬼才・グールドの墓碑銘といえる永遠の名盤です。
ゴルトベルク変奏曲の新アレンジ リコーダー、サクソフォンに打楽器
さて、今回はゴルトベルク変奏曲に新アレンジをご紹介します。
さまざまな形でアレンジされ続けるバッハの名曲「ゴルトベルク変奏曲」に新アレンジが登場しました。
リコーダー、サクソフォンに打楽器という異色の組み合わせによる斬新なバージョンです。
ソプラニーノ、ソプラノ、アルトなど数種類のリコーダーとサックスによる旋律の掛け合い、鍵盤打楽器による内声部のコンビネーションが、今までに聴いたことのないゴルトベルク変奏曲の世界を作り出しています。
打楽器には鍵盤打楽器以外にも小物がたくさん使われており、民族的でノリノリな変奏もあります。
次はどんな演奏でくるのか、ワクワク感が止まりませんよ。
伯爵の不眠症を解消した音楽なのに、逆に面白すぎて眠れなくなるかもしれません。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ – Johann Sebastian Bach (1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (P. ナバロ=アロンソによるリコーダー、サクソフォンと打楽器編)
Goldberg Variations, BWV 988 (arr. P. Navarro-Alonso for recorder, saxophone and percussion)
編曲 : ペーター・ナバロ=アロンソ – Peter Navarro-Alonso
アルファ – Alpha
録音: 11-16 November 2015, Horsholm Church, Denmark
演奏時間 65:20
J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (P. ナバロ=アロンソによるリコーダー、サクソフォンと打楽器編)(アルファ)
注目のリコーダー奏者ボレッテ・ロズが参加するアンサンブル「アルファ」の耽美的な美しさを備えた「ゴルトベルク変奏曲」。
デンマークの作曲家、サックス奏者ナヴァロ・アロンソ(アンサンブルにも参加し素晴らしいサックスを聴かせる)は、バッハのオリジナルに一切「音符」を追加することなく、独創的な編曲によって音色と響きを変化させるだけで、全く新しい「ゴルトベルク」を創り出しています。
リコーダー、サックス、パーカッションというユニークな編成から生まれる音は意外なほどに清冽であり、時折生まれる静けさに思わず耳を傾けたくなるほど驚きに満ちています。変奏ごとに表情を変えていく”音の動き”を刻々と追っていく喜びをぜひ味わってください。
ナクソス・ジャパン
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