こんにちは、
ともやんです。
2022年度 第60回「レコード・アカデミー賞」受賞作品からの紹介第5弾です。
今日は、協奏曲部門の受賞作、ノルウェーのピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネス
のピアノと指揮、マーラー室内管弦楽団の演奏による、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番と24番、その他ピアノ三重奏、四重奏曲などの録音をご案内します。
モーツァルト ウィーン時代の頂点 1786
ノルウェーのピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスとマーラー・チェンバー・オーケストラによるプロジェクトは、
モーツァルトのウィーン時代の頂点である1785年と86年の2年間に書かれたピアノ協奏曲第20番~第24番の5曲を軸にした傑作群を演奏・録音することで、プロジェクトのタイトルは「モーツァルト・モメンタム」。
今回がその完結編です。
1786年は、モーツァルト30歳の年。大作の歌劇『フィガロの結婚』を書きあげた年でもあり、ウィーン時代の傑作が綺羅星のごとく並ぶ年でもあります。
光と影とも言うべき対照的な作風であるピアノ協奏曲第23番と第24番を両端に置き、その中に室内楽2編、ピアノ・ソロのためのロンド、そしてコンサート・アリアを盛り込んだのこの完結編CD2枚組です。
第1弾同様、世界的な新型コロナの流行ゆえに予定された演奏会のキャンセルを余儀なくされましたが、幸いなことにコロナ下のウィーン・ムジークフェラインでセッション録音が実現しました。
いずれもアンスネス初録音です。
アンスネスについて
アンスネスは1970年、ノルウェーのカルモイ生まれ。
ベルゲン音楽院で学び、1987年にオスロでデビュー。現在52歳のベテランの音楽家。現在コペンハーゲンとベルゲン在住。
「ノルウェー王国聖オラフ勲章」「ペール・ギュント賞」受賞。バッハから現代まで及ぶレパートリーを持ち、ヴァージン・クラシックスとEMIに録音後、2012年からソニー・クラシカルと専属録音契約を結んでいます。
アンスネスは今回レコード・アカデミー賞を受賞しなかったらその名前も名演も知らないでこのまま過ごしたと思います。
その意味でも、レコード・アカデミー賞というのは、有益と思いました。
さて、今回のメインは、なんと言ってもピアノ協奏曲第23番と24番。
23番は、僕の大好きな作品ですが、24番は苦手でした。
なぜか、モーツァルトらしくないのです。むしろ次世代のベートーヴェンを想起させます。
ハ短調という調性もなにかベートーヴェンを思わせます。
また、いままで聴いた演奏は、なぜか悲劇性を強調したようなもので、より苦手意識が強くなりました。
しかし、アンスネスのピアノとマーラー室内管の演奏は、そんな僕の苦手意識を和らげてくれました。なんとチャーミング、有機的で温かい演奏だろうか。
一緒に収録されている室内楽も素晴らしいです。
アンスネス モーツァルト ピアノ協奏曲第23番・24番他
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K. 488
Piano Concerto No. 23 in A Major, K. 488
1.(11:05) I. Allegro
2.(06:50) II. Adagio
3.(07:58) III. Allegro assai
total(25:53)
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どうしてあなたを忘れられよう K. 505
Ch’io mi scordi di te … Non temer, amato bene, K. 505
クリスティアーネ・カルク – Christiane Karg (ソプラノ)
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ピアノ四重奏曲第2番 変ホ長調 K. 493
Piano Quartet No. 2 in E-Flat Major, K. 493
5.(10:22) I. Allegro
6.(09:14) II. Larghetto
7.(08:20) III. Allegretto
total(27:56)
マシュー・トラスコット – Matthew Truscott (ヴァイオリン)
ジョエル・ハンター – Joel Hunter(ヴィオラ)
フランク=ミヒャエル・グートマン – Frank-Michael Guthmann (チェロ)
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ロンド ニ長調 K. 485
8.(04:41) Rondo in D Major, K. 485
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ピアノ三重奏曲第3番 変ロ長調 K. 502
Piano Trio No. 3 in B-Flat Major, K. 502
9.(08:12) I. Allegro
10.(07:53) II. Larghetto
11.(05:53) III. Allegretto
total(21:58)
マシュー・トラスコット – Matthew Truscott (ヴァイオリン)
フランク=ミヒャエル・グートマン – Frank-Michael Guthmann (チェロ)
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ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K. 491
Piano Concerto No. 24 in C Minor, K. 491
12.(13:27) I. Allegro
13.(06:55) II. Larghetto
14.(09:01) III. Allegretto
total(29:23)
レイフ・オヴェ・アンスネス – Leif Ove Andsnes (ピアノ・指揮)
マーラー室内管弦楽団 – Mahler Chamber Orchestra
録音:2021年11月15~18日 ウィーン、ムジークフェラインザール(協奏曲、ロンド)
2020年2月21日~25日 ブレーメン、ゼンデザール(ピアノ三重奏・四重奏)
モーツァルト・モメンタム1786: ピアノ協奏曲第23・24番 他 レイフ・オヴェ・アンスネス マーラー室内管弦楽団
モーツァルトのウィーン時代の頂点である1785年と86年の2年間に書かれたピアノ協奏曲第20番~第24番の5曲を軸にした傑作群を演奏・録音する、レイフ・オヴェ・アンスネスとマーラー・チェンバー・オーケストラによるプロジェクト「モーツァルト・モメンタム」の完結編です。
大作「フィガロの結婚」を書きあげた年である1786年編2枚組にもウィーン時代の傑作が綺羅星のごとく並びます。光と影とも言うべき対照的な作風であるピアノ協奏曲第23番と第24番を両端に置き、その中に室内楽2編、ピアノ・ソロのためのロンド、そしてコンサート・アリアを盛り込んでいます。
第1弾同様、世界的な新型コロナの流行ゆえに、予定された演奏会のキャンセルを余儀なくされましたが、幸いなことにコロナ下のウィーン・ムジークフェラインでセッション録音が実現しました。いずれもアンスネス初録音。
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