メルマガ登録

カール・ベーム モーツァルトレクイエムは名盤か?

ベーム
[広告] 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、
ともやんです。

カール・ベームは、1894年8月28日にオーストリアのグラーツで生まれ。
今日が128回目の誕生日。1981年8月14日にザルツブルクで没しています。

1970年のベームの人気は凄かったです。
当時、クラシック音楽界の帝王と呼ばれていたカラヤンと人気を二分するほどでした。
カラヤンのゴージャスで外面的な演奏に比べ、ベームが頑健で実直で内面重視の音楽というように言われていました。

1970年の中1の時、クラシックのLPを始めたかった僕には、そんなことを素直に受けて入れていました。だから、イケメンでスマートなカラヤンに対して、野暮ったいベームの音楽の方が、芸術的に優れているのではないか、なんて勝手に思っていました。

そして当時レコード店の奥に恭しく鎮座していた、ベームがベルリンフィルと録音したモーツァルトの交響曲全集(多分LP15枚組)の豪華箱をいつも羨望の眼差して見ていたものです。

中学生の小遣いでは、3ヶ月に1枚買うのが精一杯だったので、いつかお金を稼いであの全集を手に入れたいと思っていたものです。

スポンサーリンク

ベームのモーツァルト レクイエムについて

カール・ベームの名盤のひとつにウィーン・フィルと録音した、モーツァルトのレクイエムがあります。
1971年で当時としては決定盤的な存在でした。

許光俊編著『こんな「名盤」は、いらない!』で、このベームの「モーツァルトのレクイエム」を取り上げているのです。

当然、本のタイトルからして、このベームの録音を持ち上げるものではありません。
この章は、鈴木淳史氏の記述です。要約すると次のようなもの。

ベームの演奏は、冒頭から重い足どりで悲劇性を強調し、スケールの大きな「アニュス・デイ」で締め括っている。職人的な小技ではキマッているもの、悲劇的な統一性では、緊張感の持続性がなくナマクラな演奏ではないか。

またそんな悲劇的な効果を狙った外面的な演出は、実はイメージ優先な演奏家の演出でしかなく、評論家諸氏はそれを褒めるのはいいが、やれ「内面が」などと内面の充実度を褒めるのは怠慢ではないか、と評論家まで批判しています。

それに対して、カール・リヒターの演奏を誉めているのです。
僕は、この録音を聴いたことがなかったので早速聴いてみました。

これがいいのです。
リヒターの録音が1961年、ベームが1971年。
なんか演奏時期が逆じゃないかと思うほど、リヒターの演奏は引き締まっています。分かりやすくいうとリヒターが質素な精進料理という感じで無駄がないのに、ベームの方は、豪華な高級食材を使ったフルコース的な演奏と言えるかもしれません。

個人的には、ベームの演奏は悪くないです。やはり名盤だと思います。
ただ鈴木氏の言うことも一理あり、それはベームの演出というか職人的な至芸ではないかと思うのです。それを評論家が、やれ内面の充実というのは「あれっ?」を感じるのもわかります。

両方聴いてみてください。

スポンサーリンク

カール・ベーム 名盤 モーツァルトのレクイエム

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
レクイエム ニ短調 K. 626
Requiem in D Minor, K. 626
作詞 : ミサ典礼文 – Mass Text
total(64:26)

エディット・マティス – Edith Mathis (ソプラノ)
ユリア・ハマリ – Julia Hamari (メゾ・ソプラノ)
ヴィエスワフ・オフマン – Wies?aw Ochman (テノール)
カール・リッデルブッシュ – Karl Ridderbusch (バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団 – Concert Association of the Vienna State Opera Chorus
ハンス・ハーゼルベック – Hans Haselbock (オルガン)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
カール・ベーム – Karl Bohm (指揮)

モーツァルト: レクイエム カール・ベーム ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

今年(2021年)はカール・ベーム(1894.8.28-1981.8.14)の没後40年にあたります。

これまで当企画ではベームの復刻企画をSA-CDハイブリッド盤に限らず多く取り組んできており、今年に入ってからも1月と2月にウィーン・フィルとのDGの「シューベルト:交響曲第5,8番」(PROC2314)と「ヨハン・シュトラウス作品集」(PROC2315)、DECCAの「ブルックナー:交響曲第3,4番」(PROC2316)を、そして5月にはベルリン・フィルとDGの「ベートーヴェン:交響曲第3,7番&ブラームス:同第1番他」(PROC2326)をSA-CDハイブリッド盤で最新復刻しました。

今回は、ベームの亡くなった日に近いリリースということもあり、名盤中の名盤と言われる「モーツァルト:レクイエム」を、今回の発売のために完全新規で本国のアナログ・マスターテープからハイレゾでデジタル化を行った音源を用い、満を持してリリースいたします。

スポンサーリンク

カール・リヒター モーツァルトのレクイエム

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
レクイエム ニ短調 K. 626
Requiem in D Minor, K. 626
作詞 : ミサ典礼文 – Mass Text
total(51:00)

マリア・シュターダー – Maria Stader (ソプラノ)
ヘルタ・テッパー – Hertha Topper (コントラルト)
ジョン・ファン・ケステレン – John van Kesteren (テノール)
カール・クリスティアン・ケーン – Karl Christian Kohn (バス)
ミュンヘン・バッハ合唱団 – Munich Bach Choir
ミュンヘン・バッハ管弦楽団 – Munich Bach Orchestra
カール・リヒター – Karl Richter (指揮)
録音: November 1961

モーツァルト:レクィエム ニ短調KV.626(ジュスマイヤー版)/カール・リヒター

Profilのライヴ復刻でおなじみの名人ホルガー・ジードラーが入念なリマスタリングを施す「カール・リヒター・エディション」のシリーズ新作。

1960年にテレフンケンでセッション録音されたモーツァルトのレクィエムは、リヒターがバッハの音楽にみせる厳しく真摯なアプローチと、全身全霊を捧げるリヒターのテンションの高さが印象深いもの。

いまから10年以上前に国内盤のリリースもされていますが、すでに廃盤で入手難の状態が続いていたので、新マスタリングでのカタログ復活は歓迎されるところです。



スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました