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エーリヒ・クライバー&ケルン放送響 モーツァルト&ウェーバー

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こんにちは、
ともやんです。

今日1月27日は、1756年にウォルフガング・アマデウス・モーツァルトが生まれた日。そしてそのちょうど200年後にウィーン生まれの名指揮者エーリヒ・クライバーが急逝した日でもあります。

なお1月27日は1823年にスペイン交響曲で知られるエドゥアール・ラロ(1823-1892)が、生まれた日。
イタリアオペラの大作曲家ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)とウィーン出身の名ピアニスト、フリードリッヒ・グルダ(1930-2000)の命日でもあります。

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エーリヒ・クライバーの命日に聴くモーツァルトとウェーバー

ナチスが政権を取り音楽界にも干渉を始める1933年より前の1920年代からの時代は、ドイツのオペラ史上もっとも?栄した黄金時代とされています。

当時のベルリンには、市立歌劇場にはブルーノ・ワルター、クロール劇場にはオットー・クレンペラー、ベルリン・フィルには、ヴィリヘルム・フルトヴェングラーが君臨し、エーリヒ・クライバーは、ベルリン国立歌劇場の音楽総監督の職にあったのです。

当時の有名な写真でトスカニーニを中心にこの4人が写っている写真が残されています。多分、トスカニーニがベルリンを訪れた時のものと思われますが、僕などはこの4人の身長の違いに笑ってしまいます。

2mはあったと言われるクレンペラー、190センチのフルトヴェングラーに比べると、クライバーは、まるで子供のように頭一つ以上違って写っているのです。

しかし、性格に関してはエーリヒ・クライバーは正義感が強くはっきりしたものだったようで、同時代の優柔不断なフルトヴェングラーと対極だったように感じます。

というのも1933年に政権を取ったナチスの干渉を嫌って、フルトヴェングラーの有名な「ヒンデミット事件」に同調して辞任、35年1月のタンホイザーを最後にドイツを離れ、妻と当時5歳のカルロスを伴って南米アルゼンチンに移住し活動を始めたのです。

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ブエノス・アイレスのコロン劇場には、26年以来度々客演で招かれていたということもあったようで、結局第二世界大戦が始まり、47年まで中南米各地で活動を行っていました。

48年以降、ヨーロッパに戻り、スイスに移住してヨーロッパ各地のオーケストラや歌劇場に客演を始めました。

今回ご紹介する録音は、デッカに録音したヨーロッパ各地のオケと録音した演奏が収録されていて興味深いです。

僕が注目したのは、1956年1月に録音されたモーツァルトの交響曲第39番とウェーバーの交響曲第1番。

えっ!?56年の1月。日付までわからず、56年1月のケルンとしかわかりません。
しかもこの56年は、ウィーン・フィルのアメリカツアーも決まっていて、エーリヒ・クライバーは、指揮者に指名されていたのです。

まさにその矢先、チューリッヒで急死しました。病死という記載もありますが、調べると息子カルロス・クライバーの評伝には、自殺をほのめかす記述もあるようです。

1956年1月27日、チューリッヒのホテルの浴槽で亡くなっていたそうです。しかも、この日は、敬愛するモーツァルトの生誕200年の日。

また自殺の原因として考えられるのは、期待していたウィーン国立歌劇場総監督に54年からベーム、56年からカラヤンとことごとく敗れたことで失意の状態にあったという記載もあります。

また、エーリヒ・クライバーの経歴を見ていると、戦後ヨーロッパに帰ってきてからは、2度目の黄金時代を迎えたとも書かれたものがあります。

しかし、別の記述では、聴衆は、ドイツを捨てた音楽家として冷たい反応も多かったようです。

ただ、亡くなった時の年齢は65歳。つまり現在の僕とほぼ同じ年齢。長寿の多い指揮者では、むしろころから円熟期を迎えるといってもいいくらいの年齢。

亡くなった月に録音されたモーツァルトの交響曲第39番を聴いて、僕は、以前の颯爽としてテンポ感とは違い、テンポに以前よりやや遅くなり、泰然として雰囲気になって来たなと感じたものです。

そういうエーリヒ・クライバーの背景を知って聴くのもいいかもしれません。

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エーリヒ・クライバー&ケルン放送響 モーツァルト&ウェーバー

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第39番 変ホ長調 K. 543
Symphony No. 39 in E-Flat Major, K. 543

1.(08:30) I. Adagio – Allegro
2.(08:18) II. Andante con moto
3.(03:41) III. Menuetto: Allegretto
4.(03:59) IV. Finale: Allegro
total(24:28)

ケルン放送交響楽団 – Cologne Radio Symphony Orchestra
エーリヒ・クライバー – Erich Kleiber (指揮)
録音:1956年1月

—————————-

カール・マリア・フォン・ウェーバー – Carl Maria von Weber (1786-1826)
交響曲第1番 ハ長調 Op. 19 J. 50
Symphony No. 1 in C Major, Op. 19, J. 50

5.(07:21) I. Allegro con fuoco
6.(05:58) II. Andante
7.(03:53) III. Scherzo: Presto – Trio
8.(04:58) IV. Finale: Presto
total(22:10)

ケルン放送交響楽団 – Cologne Radio Symphony Orchestra
エーリヒ・クライバー – Erich Kleiber (指揮)
録音:1956年1月

デッカ録音全集<限定盤> エーリヒ・クライバー

伝説の指揮者の録音をCD15枚組にまとめた、没後65周年記念BOXセット

エーリヒ・クライバー(1890-1956)の没後65周年(注:2021年発売)を記念してデッカより録音全集CD15枚組BOXセットが発売されます。限定盤。オリジナル・ジャケット仕様。

モーツァルト、ベートーヴェン、チャイコフスキーの交響曲集、ドヴォルザーク、ヘンデルの序曲集、歌劇『フィガロの結婚』『ばらの騎士』が収録されています。
演奏はロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、パリ音楽院管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ケルン放送交響楽団。
ジョン・トランスキーによる「ボーナス・ドキュメンタリー・オーディオ」付き。
ユニバーサル・ミュージック



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