1970年代には、日本ではカラヤンと並ぶ、場合によってはそれ以上の人気を博したカール・ベーム(1894-1981)。
度々来日されてその度にコンサートは超満員。まさに19世紀生まれのカリスマ指揮者として君臨しました。
その時の人気を知る僕にとっては、現在のカール・ベームの人気の凋落ぶりは残念でなりません。
かと言って、それは一般的なことで、マニアの間では、忘れてはいけない指揮者です。
遺された録音の中でも聴くべき名盤はたくさんあります。
その中で1975年のウィーンフィルとの来日公演でのシューベルトの“ザ・グレート”は超名演です。
カール・ベーム ウィーンフィル来日公演 シューベルト“ザ・グレート”
【曲目】
1. シューベルト:交響曲第9番《グレート》
2. ワーグナー:楽劇《マイスタージンガー》第1幕への前奏曲
【演奏】
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:カール・ベーム
【録音】
1975年3月19日 NHKホール(ライヴ録音)
シューベルト:交響曲第9番≪ザ・グレイト≫ ワーグナー:楽劇≪ニュルンベルクのマイスタージンガー≫第1幕への前奏曲 カール・ベーム 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
フランツ・シューベルト交響曲第9番ハ長調 D944
リヒャルト・ワーグナー楽劇「ニュルンベルグのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲
ヨハン・シュトラウス喜歌劇「こうもり」序曲
1975年3月19日、25日 東京NHKホール
ベームは、ウィーンフィルと3回来日していて、1975年が第1回目。
当時日本での人気は絶頂期で、カラヤンと二分していたと思います。
1894年生まれですから、当時すでに80才を越えていましたが、演奏には老いの気配は全く感じません。
むしろ壮年期に厳しさが緩和され、寛容になった雰囲気もあり、ウィーンフィルとの美音と高い次元で融合していて、ゆとりのある楽しい演奏を聴かせてくれました。
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