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ギュンター・ヴァント 名盤 シューベルト交響曲全集

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こんにちは、
ともやんです。

ドイツ最後の巨匠と言われたギュンター・ヴァントは、1912年1月7日生まれで、2002年2月14日に亡くなっているので今年は生誕110年にして没後20年ということになる。

チェリビダッケや山田一雄と同い年。しかも90歳まで生きて、高齢になってからの演奏録音は神格化さえされるくらいだった。

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ヴァントがベルリンフィルの首席になれなかった訳

先日、フルトヴェングラーが亡くなった後、カラヤンがどうしてベルリン・フィルの首席指揮者になったかという資料を読んでたが面白かった。

1954年11月時点でのベルリンフィルとの付き合いだけみると、断然チェリビダッケが有利。なんと言っても戦後の1945年から9年間で400回以上のコンサートで指揮をしていた。
にもかかわらずその頃はフルトヴェングラーとの意思疎通が上手く行かず、団員たちとも衝突があり関係は良好ではなかった。

一方カラヤンは、その時点で戦後4回しか指揮しておらず、通算でも僅か10回しかなかった。4歳年下のヴァントでさえ12回指揮していたそうで、ヴァントも候補の一人として挙げられていた。

しかし、カラヤンには運とビジネスセンスが備わっていた。
実は、1955年2月からベルリンフィルによる戦後初のアメリカツアーが予定されていて、カラヤンはフルトヴェングラーに何かあった時のため補欠だった。

ところがフルトヴェングラーが54年11月30日68歳で亡くなってしまった。
そこでベルリンフィル事務局は、カラヤンに行けるか打診した。カラヤンは快諾したが、条件を出してきた。

その条件が凄かった。自分をベルリンフィルの首席指揮者にしろというものだった。
しかも首席になれないなら行かないという交換条件だった。

事務局は、首席指揮者の選任は、優先案件ではなく後でも良かった。
まずはアメリカ公演を行い成功させることだった。これは当時の西ドイツ首相からも絶対成功させてほしいとのプレッシャーがあった。

しかもアメリカの主宰者側がカラヤンを指名し、カラヤンが来ないならこの企画はボツと伝えてきていた。

カラヤンは、アメリカ側とも通じていたようだ。

ベルリンフィルの事務局は板ばさみの状態になり、カラヤンの要求を受けるしかなくなっていた。結局最後は、敗戦国の負い目があったとしかいいようがない。

そしてこれでギュンター・ヴァントのベルリンフィル首席指揮者の可能性も無くなった。

評論家の中には、なんでベルリンフィルは、ギュンター・ヴァントを選ばなかったのかと書いている人がいたが、こんな政治的な事情があったのだ。

それにしてもカラヤンは大したもの。
戦後初のベルリンフィルのアメリカ公演を任されるなんて、最高の栄誉なのにそれだけでは満足せず、相手の痛いところをついて、首席指揮者しかも終身という地位も手に入れたのだ。

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ヴァント&ケルン放送響 シューベルト交響曲全集

CDの紹介が遅れてしまったが、今日はヴァントが、77年から84年まで掛けてケルン放送交響楽団を指揮して録音したシューベルト交響曲全集を紹介します。

ヴァントは、地味ながらコツコツと自分の信じる仕事をして行く堅実派。
カラヤンのような派手さやはったりもなく、とにかく音楽を徹底的に研究し理解し、それを綿密なリハーサルでオーケストラに表現させていく職人タイプの指揮者でした。

だからウィーンフィルのような自主性を重んじるオケからは不満も多かったようです。

80年代後半からヴァントの偉大さが認知されて行くと、録音も多く出るようになりその極めつくしたような演奏が喝采されました。

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ただ個人的には、素晴らしいのは分かるけど厳しすぎて楽しさがないよね、なんて思い、どちらかというとまだ巨匠と言われる以前の愉悦さも感じる70年代から80年代前半の演奏が好きです。

それは、北ドイツ放送響との最初のブラームス全集、ケルン放送響とのブルックナー全集、そしてこのシューベルト全集。

なんか、いきいきとした演奏が聴いていて楽しくなります。
特にシューベルトの初期の交響曲なんて滅多に聴かないのに楽しくてずっと聴いてしまいました。

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ヴァント 名盤 シューベルト交響曲全集

以下、シューベルトの交響曲全集だが、最後のハ長調「ザ・グレート」が第9番と表記されていることから9曲かと思うと実際は8曲。つまり7番がないのだ。これに関して近日中改めて記したいと思います。

シューベルト:交響曲全集
SCHUBERT, F.: Symphonies (Complete)

フランツ・シューベルト – Franz Schubert (1797-1828)
交響曲第1番 ニ長調 D.82
Symphony No. 1 in D Major, D.82

交響曲第2番 変ロ長調 D.125
Symphony No. 2 in B-Flat Major, D.125

交響曲第3番 ニ長調 D.200
Symphony No. 3 in D Major, D.200

交響曲第6番 ハ長調 D.589
Symphony No. 6 in C Major, D.589

交響曲第4番 ハ短調 「悲劇的」 D.417
Symphony No. 4 in C Minor, D.417, “Tragic”

交響曲第8番 ロ短調 「未完成」 D.759
Symphony No. 8 in B Minor, D.759, “Unfinished”

交響曲第5番 変ロ長調 D.485
Symphony No. 5 in B-Flat Major, D.485

劇音楽『キプロスの女王ロザムンデ』D.797より「間奏曲」「バレエ音楽第1番」「バレエ音楽第2番」

交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレート」 D.944
Symphony No. 9 in C Major, D.944, “Great”
以上、収録順

ケルン放送交響楽団 – Cologne Radio Symphony Orchestra
ギュンター・ヴァント – Gunter Wand (指揮)
録音:1977年から84年

ギュンター・ヴァント&ケルン放送交響楽団/シューベルト:交響曲全集

ギュンター・ヴァントがケルン放送交響楽団と1977年から84年にかけてドイツ・ハルモニア・ムンディ・レーベルに録音したシューベルトの交響曲全集の久しぶりの復活です。

ヴァントの名をレコード界に轟かせたブルックナーの交響曲全集と並行して録音されたもので、ヴァントにとっては唯一のシューベルト全集となりました。

スタジオ・セッションで綿密に練り上げられ、作品の構築感が美しく再現されています。ベルリンのb-sharpスタジオにて、24ビット / 88.2KHzリマスタリングを行い、よりマスターテープに忠実で伸びやかなサウンドを実現。

このセットにはブックレットは付いておりません。トラック表は、各ディスクの紙ジャケットに記載されています。
ソニー・ミュージック



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