こんにちは、
ともやんです。
ベルリン・コンツェルトハウス200周年記念!ゆかりの演目による豪華演奏陣の快演。
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団?と思いましたが、元はベルリン交響楽団のことです。このオケは、クルト・ザンデルリンクでもブラームスの交響曲全集などで豊かながら質実剛健ないぶし銀の響きを聴かせてくれていました。
エッシェンバッハは、指揮者としては72年にデビュー。
81~86年は、チューリッヒ・トーンハレ管、88~2001年はヒューストン響、98~2003年北ドイツ放送響の首席指揮者、音楽監督を歴任しました。
また2000年からパリ管、2003年からはフィラデルフィア管の音楽監督も歴任。2010年には現職を全て辞し、ワシントン・ナショナル響の音楽監督に専任し、19年からはベルリン・コンツェルトハウス管の首席指揮者として円熟の時を迎えているようです。まさに現代のトップ指揮者の一人です。
僕がエッシェンバッハの録音を聴き始めたのは最近で、以前は評論家の論調をみるとキワモノ的な扱いのように感じました。
しかし、僕が聴いたものに関してはオーソドックスな演奏で、しかもこのウェーバーしかり、ブラームスの交響曲全集しかり風格と豊かな響きでまさに巨匠の演奏なのです。
この録音を聴くとウェーバーへの見方も変わってくるように思います。
エッシェンバッハ ウェーバー歌劇序曲集
カール・マリア・フォン・ウェーバー – Carl Maria von Weber (1786-1826)
歌劇「幽霊の支配者」 J. 122
1.(06:32) Der Beherrscher der Geister, Op. 27, J. 122: Overture
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 – Konzerthausorchester Berlin
クリストフ・エッシェンバッハ – Christoph Eschenbach (指揮)
録音: 21-23 November 2020 / 15-16 February 2021, Konzerthaus Berlin, Germany
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コンツェルトシュテュック ヘ短調 Op. 79 J. 282
2.(16:54) Konzertstuck in F Minor, Op. 79, J. 282
マルティン・ヘルムヒェン – Martin Helmchen (ピアノ)
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 – Konzerthausorchester Berlin
クリストフ・エッシェンバッハ – Christoph Eschenbach (指揮)
録音: 21-23 November 2020 / 15-16 February 2021, Konzerthaus Berlin, Germany
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20:55歌劇「魔弾の射手」 J. 277(抜粋)
Der Freischutz, J. 277 (excerpts)
作詞 : ヨハン・フリードリヒ・キント – Johann Friedrich Kind
アンナ・プロハスカ – Anna Prohaska (ソプラノ)
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 – Konzerthausorchester Berlin
クリストフ・エッシェンバッハ – Christoph Eschenbach (指揮)
録音: 21-23 November 2020 / 15-16 February 2021, Konzerthaus Berlin, Germany
3.(09:48) Overture
4.(07:00) Act III: Romance – Aria: Einst Traumte meiner sel’gen Base … Trube Augen, Liebchen, tauge
5.(04:07) Act II: Arietta: Kommt ein schlanker Bursh gegangen
total(20:55)
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歌劇「オベロン」 J. 306 – 序曲
6.(09:10) Oberon, J. 306: Overture
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 – Konzerthausorchester Berlin
クリストフ・エッシェンバッハ – Christoph Eschenbach (指揮)
録音: 21-23 November 2020 / 15-16 February 2021, Konzerthaus Berlin, Germany
ウェーバー: 作品集 クリストフ・エッシェンバッハ ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団 マルティン・ヘルムヒェン アンナ・プロハスカ
1821年5月26日、躍進めざましいプロイセン王国の首都ベルリンに新しい王立劇場がオープンしました。
直後の6月18日にはウェーバーの歌劇《魔弾の射手》の初演が大成功を収めてドイツ・ロマン派音楽に決定的一歩をもたらし、翌週には同じ作曲家の「ピアノと管弦楽のための小協奏曲」も同劇場で初演されました。
後にケルン大聖堂を完成に導くことになる大建築家シンケルが設計したこの劇場は、第二次大戦での損壊を経ながら1984年10月に「シャウシュピールハウス」と名を変えて復活。
東ドイツ時代にはクルト・ザンデルリング率いるベルリン交響楽団(現ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)の拠点となったほか、「ベルリンの壁」開放直後の1989年12月にはバーンスタイン指揮の下に第二次大戦での対戦国の音楽家が集まり記念コンサートが開催されるなど、ベルリンの音楽史において独自の伝統を誇っています。
2021年は劇場落成200周年を記念すべく、来日機会も多いベルリン生まれの俊才ヘルムヒェン、ベルリンを拠点に際立った個性を発揮してきたプロハスカをゲストに迎え、2019年にコンツェルトハウス管音楽監督となったクリストフ・エッシェンバッハの指揮のもと、《魔弾の射手》の重要ナンバーを軸としたウェーバー・アルバムを録音!やはり同劇場ゆかりの小協奏曲、作曲家最後の傑作《オベロン》の序曲、演奏会用に転用された《リューベツァール》序曲と、ウェーバーの天才を多角的に味わえる選曲も嬉しいところです。
2008年からコンサートマスターを務める日下紗矢子も参加。名技師シュテファン・レーの適切なエンジニアリングによって劇場空間の音響が鮮やかに収められ、抑揚鮮やかな名演の魅力がきわだつ記念盤となりました。
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