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シノーポリ&ニューヨークフィル スクリャービン交響曲第3番&第4番

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こんにちは、
ともやんです。

今年は、ジュゼッペ・シノーポリ(1946-2001)が亡くなって20年の年です。まだ54歳という働き盛りの急死で、現在現役でバリバリ働いていてもおかしくない年齢での急逝でした。

しかもオペラの公演中での出来事、メディアでも大きく取り上げられ、当時忙しいサラリーマン生活を送っていた僕はその訃報を聞いて、「あれ、まだ若いんじゃないの?」思ったものです。

シノーポリ自身も大戦後の生まれで、日本では団塊の世代にあたり、僕とも10歳ほどしか年齢も違わないので、それなりにショックでした。

しかも80年代にフィルハーモニア管と来日公演も聴いていたので冥福を祈ったものです。

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シノーポリとニューヨーク・フィル

さて、シノーポリは、ズビン・メータが音楽監督時代にニューヨークフィルに客演して好評を博し、それがニューヨークフィルとの一連の録音に発展したそうです。

8月25日に発売されるシノーポリ&ニューヨークフィルの録音は、ワーグナー、R・シュトラウス、スクリャービン、ムソルグスキー、レスピーギの作品で、85年から91年に掛けての録音です。

まさにちょうどズビン・メータが音楽監督時代で、タワーレコードの解説を読むと、ニューヨークフィルは70年代から低迷を続けていたが、このシノーポリとの録音やバーンスタインとのマーラーの録音などでその存在感を示していたとか。

つまり暗にメータを批判しているかのようで、僕は全く同感です。

実際、実演で聴いたメータは、ステージ上での態度や演奏は最低でした。

若い頃のロサンジェルスフィルとの快演を聴いていたので、イスラエルフィルとの来日公演を楽しみにしていたのですが、裏切られた形です。

おっと、ここではメータの悪口をいうテーマではないのでシノーポリに戻ります。

そういうことで当時大味と思われていたニューヨークフィルと繊細な表現を心情とするシノーポリとの相性が心配されましたが、さすが、実力あるオケは、指揮者が代わると違う、ということを証明してくれるシノーポリ&ニューヨークフィルの録音です。

収録曲が、僕の趣味と離れていますが、スクリャービンの交響曲2曲を聴きました。

どちらも初めて聴く曲でしたが、シノーポリの繊細な指揮とニューヨークフィルの多彩な響きで楽しめました。

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シノーポリ ニューヨーク・フィル スクリャービン交響曲

アレクサンドル・スクリャービン – Alexander Scriabin (1872-1915)
交響曲第3番 ハ長調 「神聖な詩」 Op. 43
Symphony No. 3 in C Minor, Op. 43, “Le Divin Poeme”

1.(01:07) I. Lento
2.(23:54) II. Luttes: Allegro
3.(13:14) III. Voluptes: Lento
4.(10:48) IV. Jeu divin: Allegro
total(49:03)

グレン・ディクテロウ – Glenn Dicterow (ヴァイオリン)
フィリップ・スミス – Philip Smith (トランペット)
アンドレアス・ユフィンゲル – Andreas Juffinger (オルガン)
ニューヨーク・フィルハーモニック – New York Philharmonic Orchestra
ジュゼッペ・シノーポリ – Giuseppe Sinopoli (指揮)

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交響曲第4番 「法悦の詩」 Op. 54
Le poeme de l’extase (The Poem of Ecstasy), Op. 54, “Symphony No. 4”

5.(20:25) La poeme de l’extase (The Poem of Ecstasy), Op. 54, “Symphony No. 4”
グレン・ディクテロウ – Glenn Dicterow (ヴァイオリン)
ニューヨーク・フィルハーモニック – New York Philharmonic Orchestra
ジュゼッペ・シノーポリ – Giuseppe Sinopoli (指揮)

シノーポリ/ニューヨーク・フィル名演集<タワーレコード限定>

今回復刻するニューヨーク・フィルとの一連の録音は、シノーポリが当時音楽監督であったメータ時代に客演した際にワーグナーの序曲・前奏曲集が収録され、発売された際はこの組み合わせに驚いた記憶があります。

シカゴ響と並んで当時バリバリのアメリカの第1線のオケと、むしろ繊細なまでの解釈を行うシノーポリとのミスマッチを予想しましたが、実際は全くの危惧でした。当時のライヴを含め相性は非常に良かったようで、この音源でもオケのコントロールの巧みさと、落ち着いたテンポによる重厚感はこれまでアメリカのオケではあまり聞くことができないほど完成度が高いものと言えます。

このアルバムの成功もあって、客演の最にDGへ録音を重ねて行き、最終的には6作のアルバムが残されました(このBOXではシャハムの伴奏盤を除いた5作としています)。

「ツァラ」と「死と浄化」での内面を掘り下げた解釈もシノーポリらしく、スクリャービンではオケの底力とレベルの高さを、「展覧会の絵」では重厚な表現ながらも聴き応えのある演奏を(「ブイドロ」でのソロがC管チューバで演奏されている事も当時一部で話題になりました)、そして91年の「ローマ三部作」ではテンポが遅めながらも密度感ある響きに圧倒されます。

70年代から低迷を続けていたニューヨーク・フィルは、1985年からDGにより収録されたバーンスタインによる一部のマーラー演奏と、これらのシノーポリ盤でユーザーのオケに対する印象が変わったのではないでしょうか。



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