実力派チェリスト遠藤真理のアルバム・CD3枚を聴いた感想

ショスタコービッチ
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こんにちは、ともやんです。

2025年10月2日(木)午後9時からのEテレの「クラシックTV」は、「伝説のチェリスト カザルスに出会う!」というタイトルで、チェロの巨匠パブロ・カザルスがテーマでした。

ゲストにチェリストの遠藤真理さんが招かれているその穏やかな表情と語り口、加えてスタジオで披露されたJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲の深さにすっかり魅了されました。

それ以来、遠藤真理さんのCDを買い求めたり、配信などで聴くことが出来る演奏をできるだけ聴いた入りしました。

その中から、3つのアルバムの感想を記したいと思います。

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チェリスト遠藤真理のプロフィールと活動歴

遠藤真理さんは、日本を代表する実力派チェリストとして国内外で高い評価を受けているアーティストです。

1982年5月19日生まれ、神奈川県横浜市出身で、3歳からチェロを始めました。
東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学を首席で卒業。

その後も数々のコンクールで受賞し、ソリストや室内楽奏者として活躍しています。
2017年からは読売日本交響楽団のソロ・チェロ奏者にも就任し、オーケストラやメディア出演、CDリリースなど多岐にわたる活動を展開しています。

経歴や出身大学などのプロフィール情報

遠藤真理さんは、東京芸術大学を首席で卒業した経歴を持ち、在学中には福島賞、安宅賞、アカンサス音楽賞、NTT DoCoMo賞など数々の賞を受賞しています。

先日のクラシックTVで拝見しても、舞台上での堂々とした存在感が印象的です。
またその穏やかな表情と語り口には安心感を感じ、僕などは、遠藤さんの話をずっと聴いていたいと思ったほどです。
それが演奏になると一転、集中度の高さも感じ僕は大いに好感を持ちました。

師事した先生には臼井洋治、河野文昭、山崎伸子、藤森亮一、クレメンス・ハーゲンなど、国内外の著名なチェリストが名を連ねています。

2003年には日本音楽コンクール第1位、2006年プラハの春国際音楽コンクール第3位、2008年エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位など、輝かしい受賞歴を誇ります。

・生年月日:1982年5月19日
・出身地:神奈川県横浜市
・出身大学:東京芸術大学(首席卒業)
・主な師事者:臼井洋治、河野文昭、山崎伸子、藤森亮一、クレメンス・ハーゲン

受賞歴
2003年:日本音楽コンクール第1位 2003年
2006年:プラハの春国際音楽コンクール第3位(1位なし)
2008年:エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位

共演・コンクール・受賞歴 世界が認めた実力

遠藤真理さんは、国内外の著名な指揮者やオーケストラと数多く共演してきました。
日本音楽コンクール第1位、プラハの春国際音楽コンクール第3位、エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位など、世界的なコンクールでの受賞歴がその実力を証明しています

また、これまでに、アンサンブル金沢、大阪センチュリー、大阪フィル、神奈川フィル、札幌響、新日本フィル、東京シティフィル、東京都響、東京フィル、東響、名古屋フィル、山形響、広島響など国内の主要オーケストラに招かれ、円光寺雅彦、現田茂夫、小林研一郎、井上道義、金聖響、小松長生、飯森範親、ゲルハルト・ボッセ、ジャン・ピエール・ヴァレーズ、ルドヴィーク・モルローらと共演してきました。
ドイツで行われたキームガウ春の音楽祭、神戸国際芸術祭では世界で活躍中の若手奏者を集めたアンサンブル・ラロとの共演、ザルツブルグにてザルツブルク・ゾリステンとの共演など、室内楽奏者としても活躍中です。
2006年9月には紀尾井ホール、青葉台フィリアホールにてリサイタルデビュー。2007年はオーケストラ・アンサンブル金沢の国内ツアー、都民芸術フェスティヴァルに参加。2009/2010シーズンはプラハ交響楽団やウィーン室内管弦楽団と共演など国内外に活躍の場を広げている。
以上、公式HPより
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遠藤真理のチェリストとしての魅力と音楽性

遠藤真理さんのチェリストとしての魅力は、豊かな音色と繊細な表現力、そして圧倒的なテクニックにあります。

彼女の演奏は、聴く人の心に深く響く情感と、作品への誠実なアプローチが特徴です。
ソロだけでなく、室内楽やオーケストラとの共演でも高い評価を受けており、幅広いレパートリーを持っています。

また、現代音楽から古典まで幅広いジャンルに挑戦し、常に新しい音楽表現を追求し続けている点も大きな魅力です。

チェロ奏者としての特徴・演奏スタイル

遠藤真理さんのチェロ演奏は、深みのある豊かな音色と、繊細かつ情熱的な表現力が際立っています。
彼女は楽曲の構造や作曲家の意図を丁寧に読み解き、聴衆に物語を語りかけるような演奏を心がけています。
また、ダイナミクスの幅広さや、ピアニッシモからフォルテッシモまでのコントロール力も高く、どんなホールでも存在感を放ちます。
クラシックの王道レパートリーはもちろん、現代音楽や邦人作曲家の作品にも積極的に取り組み、常に新しい表現を追求している点も特徴です。

・豊かな音色と情感あふれる表現
・楽曲解釈の深さと誠実さ
・幅広いジャンルへの挑戦

国内外コンサート・リサイタル・イベント出演歴

遠藤真理さんは、国内外の主要なコンサートホールや音楽祭で数多くの公演を行っています。
日本国内ではサントリーホールや東京オペラシティ、海外ではヨーロッパ各地の音楽祭やリサイタルにも出演。

また、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の音楽演奏や、NHK-FMの番組出演など、メディアを通じた活動も活発です。

読売日本交響楽団のソロ・チェロ奏者としての定期演奏会や、室内楽グループでの全国ツアーも好評を博しています。

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主要アルバムからおすすめの3つ

遠藤真理さんは、エイベックス・クラシックスを中心に多数のアルバムやCDをリリースしています。

主要アルバムには、チェロの名曲を集めたソロ作品や、ピアノ・ヴァイオリンとのトリオ、オーケストラとの協奏曲など多彩なラインナップがあります。

それぞれのアルバムには、彼女ならではの繊細な表現やダイナミックな演奏が詰まっており、チェロの魅力を存分に味わうことができます。

遠藤真理さんは、ソロだけでなく室内楽にも力を入れており、ピアノやヴァイオリンとのトリオ作品も多数リリースしています。

室内楽では、他の奏者との呼吸や音の重なりを大切にし、アンサンブルの妙を存分に楽しめる内容となっています。
共演盤では、各楽器の個性が引き立ちつつも、全体として一体感のある演奏が魅力です。

その中から遠藤真理さんのアルバムから次の3つを聴きました。
それぞれに感想を記したいと思います。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

コバケンさんと読売日本交響楽団とのライブは、実演で聴けば、さぞ圧倒されたと思います。
そういう意味では、ドヴォルザークのチェロ協奏曲は、録音には収まり切らないような迫力を感じ、これは絶対遠藤真理さんの実演を聴くしかない!と思わせる名演です。

一方、アンコールのアザラシヴィリの無言歌は、緊張から解放されたからか、なんと感情豊かで感動的なのだろうか。

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実演で聴いたら、絶対号泣するだろうなと思う名演です。

アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvorak (1841-1904)
チェロ協奏曲 ロ短調 Op. 104, B. 191
Cello Concerto in B Minor, Op. 104, B. 191

1.(16:05) I. Allegro
2.(11:55) II. Adagio ma non troppo
3.(13:41) III. Finale: Allegro moderato
total(41:41)

遠藤真理 – Endo Mari (チェロ)
読売日本交響楽団 – Yomiuri Nippon Symphony Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
録音: 2017年7月1日&2日 東京芸術劇場(ライヴ収録)

ヴァージャ・アザラシヴィリ – Vaja Azarashvili (1936-2024)

4.(04:23) 無言歌 チェロとチェロ・アンサンブルのための編曲:小林幸太郎

遠藤真理/小林研一郎/読売日本交響楽団 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 アザラシヴィリ:無言歌

読売日本交響楽団のソロ・チェロ奏者に招かれた遠藤真理が、小林研一郎指揮の読響とのライヴ録音を敢行。チェロ協奏曲の最高峰ドヴォルザークでは、シンフォニックでスケール雄大なオーケストラと一体になって、時に高らかに、時に親密に歌い上げます。遠藤の希望でアンコールに演奏された、ノスタルジックで美しいアザラシヴィリの無言歌にも注目。タワーレコード・オンラインショップの解説より

坂本龍一曲集をピアノ三重奏で

1957年生まれの僕にとっては、坂本龍一さんは、どうもテクノロックで一世を風靡したYMOのイメージが強いです。

だから3人の名手でピアノ三重奏に編曲された演奏を聴くと、作品の質の高さがよくわかりました。

だからもっとクラシック分野でも活躍して欲しかったなと思います。
しかし、クラシックもしくは現代音楽だけだったら、あれだけの名声や知名度は獲得できなかっただろうな、とも思うわけです。

そういう意味で、ヴァイオリンの川久保賜紀さん、チェロの遠藤真理さん、ピアノの三浦友理枝さんが、坂本龍一の作品を取り上げたことが重要だった思います。

3人の妙技を通して、坂本龍一の素晴らしい世界が堪能できるアルバムです。

坂本龍一 – Ryuichi Sakamoto (1952-2023)
1.(07:00) ラストエンペラー
2.(03:36)レイン
3.(07:06) 美貌の青空
4.(06:03) シェルタリング・スカイ
5.(04:20) M.A.Y. in The Backyard
6.(05:42) メリークリスマス・ミスター・ローレンス

川久保賜紀 – Kawakubo Tamaki(ヴァイオリン)
遠藤真理 – Endo Mari(チェロ)
三浦友理枝 – Miura Yurie(ピアノ)

録音:2019年8月7&8日,稲城市立iプラザ(東京)

ピアノ三重奏 坂本龍一曲集

静寂と無垢、硬質なロマンティシズム
作曲家自身がトリオにアレンジしたスコアを使用し日本のクラシック界を牽引するトリオが現代を代表する作曲家・坂本龍一への尊敬心と作品への深い愛情を込めてレコ―ディングした話題作。タワーレコード・オンラインショップの解説より

ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲集

ショスタコーヴィチというと難しいという先入観が先立ちしますが、この2つのピアノ三重奏曲と特に2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品は親しみやすく、3人のアンサンブルが心地よく、うっとりと聴きました。

このアルバムと先の坂本龍一曲集は、2019年8月5日から8日までの4日間に収録されたもので、3人の息の合ったアンサンブルと絶妙のテクニックには息を飲む思いです。

ショスタコーヴィチは苦手という方にほど聴いてもらいたいアルバムです。

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
1.(12:50) ピアノ三重奏曲第1番 ハ長調 Op. 8
Piano Trio No. 1 in C Minor, Op. 8

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ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op. 67
Piano Trio No. 2 in E Minor, Op. 67
2.(07:40) I. Andante – Moderato
3.(02:50) II. Allegro con brio
4.(06:16) III. Largo
5.(11:01) IV. Allegretto
total(28:47)

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2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ版)
5 Pieces for 2 Violins and Piano (Violin, Cello, Piano Version)

6.(01:59) No. 1. Prelude
7.(01:31) No. 2. Gavotte
8.(02:32) No. 3. Elegy
9.(01:48) No. 4. Waltz
10.(01:24) No. 5. Polka
total(9:14)

川久保賜紀 – Kawakubo Tamaki(ヴァイオリン) , violin
遠藤真理 – Endo Mari(チェロ)
三浦友理枝 – Miura Yurie(ピアノ) , piano

録音:録音:2019年8月5&6日,稲城市立iプラザ(東京)

ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番、第2番

世界の名だたるコンクールでの華麗な受賞歴を誇る3名が集結した夢のスーパー・トリオ!
クールさと情熱が融合した20世紀ピアノ三重奏曲の最高傑作に日本最高峰のトリオが挑む!
完璧なアンサンブルと豊かな表現力を併せ持つ川久保賜紀、遠藤真理、三浦友理枝トリオならではの圧巻のショスタコーヴィチ・ワールド! タワーレコード・オンラインショップより

まとめ

遠藤真理さんは、確かな技術と豊かな表現力で日本を代表するチェリストとして活躍し続けています。

ソロ、室内楽、オーケストラと幅広い分野でその才能を発揮し、今後も新たな音楽的挑戦が期待されています。

彼女の演奏やアルバムは、チェロの魅力を存分に味わいたい方にとって必聴です。
今後の活動やリリースにも絶対注目して行きたい音楽家です



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